紫電Pの雑記帳

ニコニコのブロマガ閉鎖に伴い移転しました。主にアイマス関連の記事を書きます。2021年9月以前の記事はブロマガから移行したものです。。

古参Pが思う「これが今の私達、765プロオールスターズ!!」の意味 ――バンナムフェス2nd 両日現地レポ

 

 

 

 前回のドームから3年近く待った甲斐がある、そんなフェスだった。


 そして、固く蓋をして心の瓶に詰めた気持ちも、変わっていなかったことも確認できた。それだけでも、バンナムフェス2ndは私にとって前回1stと並ぶ価値のあるイベントだったと言える。

 

 

 

 今回は16年目に入ったアイマスP(765AS、ミリオンがメイン)の一人として、フェスを振り返りながら「これが今の私達、765プロオールスターズです!!」という言葉の意図も考察していきたい。

 

 

 

 ※なお、今回のレポはクソデカ感情モードなので久々にこっちの文体で行きます。

 

 

 

 

 

 

■高すぎる期待度

 

 東京ドームで前回に開かれた1stは、直前の他社のフェスなどを受けての懸念や、バランスを欠くのではないかという前評判を覆す素晴らしいフェスだった。当時のレポ(書いた当時はニコニコのブロマガ)も力が入っている。

バンナムフェス1st

siden-p.hatenablog.com

 



 両日に分かれての形ではあるが、アイマス5ブランドが初集結。Day1はSideM、もっと言えばJupiterが締め、765ミリオンでは待望となる曲が次々とオリメンで繰り出された。
 Day2では765ASを軸に各IP、ブランドがいかんなく力を発揮し、ラブライブアイカツ!などのコンテンツ目当ての方々も大半を満足させるだけの構成とボリュームだった。西川貴教やFLOWら一般アーティストのパフォーマンスは、目当てでなかった来場者をも魅了した。

 そしてアイマスのセンター・天海春香役でDay2司会でもあった中村繪里子さんは、言うのではないかと思われたあのセリフを封印。同時にアイマス各ブランド個別の展開強化方針をお知らせするとともに、15thイヤー中のアイマスとしての東京ドーム帰還を望んだ。

 当時、発言の重さもあり石橋を叩いて渡るような慎重な物言いが続いていた彼女がそれを言うということは、当然バンナムのお墨付きがあってのことである。ドームに集った観客がどの程度それを理解していたかはわからないが、大喝采が上がった。
 二か月後の年末、予想通りに二年ぶりとなる765ASの単独ライブが発表。ブランド越境のプロミツアーも発表され、ガミPからは「その先」の示唆もあった。それが東京ドームでのMOIWであることは、おそらく多くの人が認識していただろう。


 また、Day1の765ミリオンのオリメン集結のステージも強く心に刻まれた。特に初集結のエターナルハーモニー、リコッタ。そして中村繪里子&如月千早役・今井麻美さんのWセンターで、私の期待した文脈で演出された「Flyers!!!」。掛け値なしの最高だった。


 タイミングもよく、フェスと同時期に765ミリオン混成メンバーによるキャスティング投票イベント「World Changer」が始まった。また前月のミリオン6thSSAで菊地真担当としては許し難い出来事があったことに加えて元々ライブでのオリメン志向が高かったことが重なり、このフェスを機に「双方が単独ライブをやった上での、オリメン未披露曲主体の765ミリオンスーパーライブ開催」が私の悲願の一つになった。

 

 

 

 残念ながらその後どうなったのかは、語るまでもない。

 

 だが、私にとってバンナムフェス1stは、そうした輝かしい未来への希望を与えられたフェスだった。Twitterでその存在が忘れられかけていた時もたびたび話題にしたのは、あの輝きがあまりにも眩しすぎたからというのが大きい。

 だからこそ、今回は延期を重ねてもアソビストアプレミアム先行のチケットは手放さなかったし、土日月の2.5連休を確保して万全の準備を整えた。
 一方で、コロナ禍による制限はいまだ多く、発声もできなければおそらく1stのDay2のようにコンテンツが代わる代わる登場する可能性も低い。季節と場所柄、天候の不安もある。


 何より。昨年のアニサマには出たとはいえ。765ASはフルメンバーの2/3となる8人以上が揃うのも1st以来2年7ヶ月ぶり。万を超える観衆の前に立つのもそれ以来だ。
 コロナ禍の中でも散発的に演者がステージに立つ機会はあったが、果たしてどんなパフォーマンスを見せられるのか。ブランク明けかつ、観客のテンションを下げる雨が懸念され、選曲にも多少の制限がかかる状況で。

 

 

 開演一週間前は刻々と変わる天気予報にやきもきしながら。私は大きな期待と不安を抱いて幕張へと飛んだ。

 

 

■Day1 2年ぶりの幕張へ

 

 当初は雨天が見込まれていたDay1だが、天候は開演前の昼には回復した。それはまるで、ライブの二日間だけ天候が持ちこたえた、昨年のミリオン7rh Reburnのように。巷では特級呪物呼ばわりされたMachico(ミリオンライブ・伊吹翼役)てるてる坊主の効力かと言われたが、今回も両日ともにライブ終演後まもなく雨が降り始めたので本気で効果があるのかもしれない。怖い。
 
 私にとっても、密航ではなく大手を振ってライブに行けるのは7thR以来だ。転勤後は縛りが緩い立場になったので、少人数の会食もできる。十数年来の付き合いの華凉さんと2年ぶりに食事をして久闊を叙した後、意気揚々と幕張に向かった。

 

DAY1入場時のゲート


 幕張に来たのは、765ASの5人が参戦した20年2月上旬のリスアニ以来。当時は既にコロナの影が迫っていたものの、まだギリギリでイベントができた頃でもある。駅前のバーキンが潰れてロッテリアになっていたのには時の流れを感じたが、久々の幕張来訪に足取りは軽かった……が、暑い。

 陽光が遠慮なく降り注ぐ。ただでさえ海辺な上に、地面の雨水が蒸発しているのか湿度もかなり高い。上着を着ているとあっという間に汗がにじむ。これならライブTシャツ一枚でいい。

 数人とあいさつをさせていただいた後に入場し、この日はCブロック三塁側に陣取った。ステージはメタスタジアムとほぼ同様の作りで、センステがないのには閉口したが、それでも防振双眼鏡がなくてもどうにか肉眼だけでもいける距離ではあった。(結局MCなどでそれなりには使ったが)

 

 開演を告げるアナウンスが鳴り響く。初日の目当てはミリオンライブとスターリットシーズンだったのでどうなるかなー……などと考えていたら、初手はミリオンだった。

 

 


 この日のミリオンのセトリは、以下の通り。セトリだけを見るならば、概ね堅実だった。


・Dreaming!
・百花は月下に散りぬるを
・絶対的Performer
・ABSOLUTE RUN!
・Harmony 4 You


 全体曲2曲と、19年夏-21年春に展開したMTWシリーズのユニット曲3曲。
 MTWユニットは野外フェス向けのものを揃えてきた感はあるが、久しぶりの披露となったDreaming!以外は無難と言われるセトリだったのかもしれない。私は「JUNGOなら、アイカツコラボでチュパカブラをやりかねないなあ」とも思っていたが、今回は前回とは逆に、ミリオンの田所あずささん(最上静香役)アイカツ!にサプライズ出張するにとどまった。

 アニメのプロローグイメージPV曲である「セブンカウント」初披露もあるかとも思っていたが、これもなかった。

 

 

 ただ、大事なフェスの先陣を切るならば、そしてこのブランドの特性を考えれば、このメンバーとセトリは悪いチョイスではない。セブンカウントも日が暮れてからトリ前くらいに出てきて披露するならともかく、少なくとも「バンナムフェス先鋒」という立場で歌う曲ではないはずだ。
 それに、内輪向けではあるが今回のミリオンは二つの忘れ物を回収するという大きなテーマもあった。

 

 一つは、miraclesonic★expassion(ミラソニ)として参加した舞浜歩役の戸田めぐみさんのステージ復帰だ。戸田さんは昨年の7tR直前に「筋筋膜性腰痛症、腰部神経根症」を発症し、7thR、8thの二度の周年ライブとミラソニのリリイベを欠席した。一時期は徒歩すら困難だったという。

 両ライブで曲を披露したミラソニでは、その歩がリーダーを務めている。日ごろ炎のように熱い思いでステージに臨んでいる戸田さんが、持ち歌の「Raize the Flag」だけでなくおそらく「Beat the World!!!」も披露されるはずだった7thRや、6th同様ユニット単位・固有衣装で披露された8thをどのような思いで見ていたかは察するに余りあった。
 今回は高坂海美役の上田麗奈さんが欠席で3/4となったものの、戸田さんがバンナムフェス1st以来のライブ復帰を果たしたことでミラソニの三人が集まった。


 そして、もう一つは8th直前のコロナ感染で無念の欠席となった、天空橋朋花役・小岩井ことりさん
 ユニットとしての花咲夜自体はコロナ前のミリシタ感謝祭、7thR、リリイベ×2、8thで計五回登場しているが、MTWユニット公演だった8thでは専用衣装を用意してこれ以上ないくらいまで仕上げようとしていたという。それだけに、満足度の高かった8thライブでも画竜点睛を欠いた……とまではいかずとも、彼女の不在が心の中に開いた穴のようになっていたPも多いのではなかろうか。

 それだけに。時系列的に小岩井さんの病欠以前から決まっていたとはいえ、花咲夜のバンナムフェス出演には戸田さん復帰同様、多くのミリPが快哉を叫んだはずだ。


 私自身、夜想令嬢ミリオンBC、真以来の共犯型の関係性好き、演者案件のエモエモFlyersなど複合的な要素もあって、ミリオンスターズで一番を挙げろと言われれば今は数人との僅差ながら朋花になるだけに、その思いは強かった。無論これはあくまでミリオンスターズ内での基準なので、例えば765ASの真や千早とは比較対象にもならない位置ではあるのだが。

 

 ともあれ、この日のミリオンは「一人も手放さない」というコンセプトを込めた内輪的な要素がありつつも、盛り上げ役の先陣として任を全うしていたと言える。
 Dreaming!は生で見られたのは初めてだったし、MTW最多披露となった「百花は月下に散りぬるを」は特徴の扇を使った舞いも抜群に仕上がっていた。百花月下はパイロとも相性がいいので、これも選ばれていた理由だろう。
 最初で最後の披露であろう小岩井さんの「十六夜ラディアータ」の衣装アレンジはよく似合っていたし、化粧も個人的に過去一と思っていた6thとはまた違った感じで花咲夜に合わせた良さがあった。

 

 続くミラソニ。ダンスどうこうより、戸田さんがこうして無事復帰したということだけで嬉しかった。直射日光下でまぶしかったこともあり、肉眼では「おー、結構染めてんなー」という印象だった戸田さんの髪だが、写真を見ると過去にないレベルで歩のピンクに染めていた。
 何はともあれ、まずは彼女が楽しそうにパフォーマンスをしているだけでも拍手を送りたかったし、症状は少し違えど私と同じ腰のけがを抱える演者があれだけのパフォーマンスを見せてくれるのは励みになった。また、戸田さんと同じく力強い歌声が持ち味の福田のり子役・浜崎奈々さんと声を重ねる場面は現地特有の「声の圧」を楽しめ、この二人をダブルセンターのような形でキャスティングした関係者の先見の明に感謝したいと改めて感じさせられる。

 戸田さんは本人の番組を聴く限り今後も体調と相談しながらになりそうではあるが、いい意味で力の抜けたパフォーマンスは新しい歩の見せ方だったようだ。今後のライブ出演にも意欲を示してくれているので、心から応援したい。

【ラジオ】戸田めぐみのGrow UP time!【第20回】 - YouTube

 

 

 

 

 ちなみに腰と言えば、7thRで投入して以来毎回お世話になっているZAMSTのスポーツ用サポーターは持ってきたが装着せず、カバンの中だった。
 スポーツ障害に端を発した椎間板ヘルニアとも長い付き合いの私だが、5月はロードバイクで30km以上走っても翌日で回復する程度にはコンディションが良かったし、サポーターは下腹部までガチガチに圧迫するのでトイレにも影響する。今日は本命ではないし、着けずともどうにかなるだろうと油断していたためだが……ミリオンの5曲で遠慮なく全力全開にしてしまったため、終盤に地獄を見ることになる。

 信号機のストロベリーポップムーンは、Machicoがファンサしすぎて位置に戻るタイミングが遅れたりと、何とも「らしい」トラブルもあったが、こちらも初めて生で見られた。リリイベのシリアルは交換で譲ってしまったし、信号機がライブで揃う機会は10thライブまでなさそうなので、貴重なものが見られたと思う。

 最後の曲はH4U。メンバーでは戸田さんが唯一未披露かつセンターの春日未来役・山崎はるかさんが大サビ前の「行ってきます」をやれていないGlow Mapが見たかったが、H4Uも今後はシーズンエアーのハートとスペードで歌われた後はDreaming!のように出番が遠ざかりそうなのでこれはこれで。

 

 MTWのユニット表題曲は今回をもって、ミリオンスターズ39人が一度は披露した形になった。7月の765ASのライブでAS側の4ユニットの曲が披露される可能性は高く、そうなればミリオン52人がMTWに一区切りをつけられる(リリイベはあと2ユニット残るが)。

 改めて言うが、外向けに役割を果たしつつ内向けにもやり残しをクリアしたミリオンらしいステージだったと言えるのではないか。次回3rdをやる頃にはアニメも公開されていそうだが、そうなればいよいよトリを任せられる頃だろう。

 

 もう一つの目当ては、菊地真役の平田宏美さんもステージに立つ「スターリットシーズン」だったのだが……直前のmisonoさんの時のトラブルを引きずったのか、音響が良くなく、残念だった。たまたま私のところがそうだったのかもしれないが……。平田さんの声は後半通っていたし、MCなどではゲーム側の都合でミリオン唯一のメンバーであるぴょんさんがオタクエンジン全開で楽しそうだったのは良かったと思う。

 ルミナス単位のライブはしっかりやらないといけないとは思う……が、どうしても4ブランドの29人(32人)+αのうち少なくとも二十数人を集めるというのは困難でもあるので続報を待ちたい。ただこれは、もしかしたら7月末に聞けそうな気もするが。

 

 

 アイマス以外では、やはりBACK-ONmisonoの存在感が高かった。

 ビルドファイターズ、ビルドファイターズトライ、TOSをリアタイで履修していた私にとってはドンピシャな出演だったし、misonoさんは歌唱に制限こそありながらも喉の手術を控えているとは思えない歌声で、さすがの貫禄を感じた。翌日のDEENもそうだが、単独には行かないけれど思い出のある一曲を聴けるのが、こういうフェスの醍醐味である。

 

 ……しかし、寝不足や長丁場のライブなのにサポーター未着用といった無謀のツケがBACK-ON後半あたりから顕著になり、立ち続けるのがしんどくなってくる。さりとてサポーターは後からつけてどうにかなるものでもないので、どんな曲を放り込んでくるか期待していた電音部の時はひたすら頑張って耐える状態で、十分に楽曲を楽しめなかったのが残念極まる。ここは5時間近い長期戦を完全にナメてた自分が悪いので、反省したい。

 それでも、隣席の目当て以外では座ってスマホ弄ってた論値な客と同類に見られたくなかったので、意地でも曲中は立ち続けたが……。

 

 ともあれ、その後は長めのMCもあって最後の体力は確保できた。トリはミリオン先陣の時点で予想されていた通り、シンデレラガールズだ。

 

 シンデレラの楽曲を生で浴びるのもバンナムフェス以来だった。適切な表現かは悩ましいが、ブランド越境の概念が台頭するまで5~6年間フラッグシップに近い役割を務め、区切りとなる10周年を終えたブランドの意地と底力を見た思いだった。

 シンデレラ10thで叶わなかった全員集合を果たしたトラプリは1stでいうJupiterの立ち位置で、それに相応しい特筆すべきパフォーマンスだったと思う。私は楽曲予想をする際に「コール曲は避ける」「前回やった曲は避ける」という前提で考えていたのでGOIN'!!!で締めるのは想定外だったが、よく考えれば「雨上がりの野外フェスの夜」というシチュエーションはこの曲をやるにあたり最上の条件である。アニメのダイジェストを流しながらのこの楽曲はコールなしでも十分盛り上がるし、打ち上げられる花火にもよく合っていた。

 振り返ってみれば、前回1stのJupiterからのドアラ同様、ブランドへの一種のねぎらいにも感じるセットリストだった。

 

 そうして終演。

 ますます大きくなる腰の痛みやら明日への不安やらを抱えつつ、退場後は会場最寄りのアパリゾートへよたよたと歩いた。

 幸い部屋は良かったが、感染防止策も何もあったもんじゃないイモ洗い状態の大浴場に閉口した私は早々に退散し、ニコ生も早々に切り上げてベッドへ。翌朝はチェックアウト時間を正午まで延ばしてひたすら回復に充てることを決めたのだった。

 

 

 

 

 つまり、この時点では十分に楽しみつつも、まだ1stのDay1終了時ほどまでは乗り切れていなかったのである。

 

 

 

 

 

■Day2 これが挑み続ける先駆者の姿、そして

 

 

 熟睡してから朝食をガッツリ摂り、入浴してストレッチして正午まで二度寝してフル装備で臨んだDay2。人事を尽くし、宿のベッドもアパでは上のクラスだったのも幸いしてか、疲れも痛みも抜けてコンディションは十分だった。やはり宿はケチらない方がいい。

 開演前にフォロワーさんらと喋る際も腰を下ろせる場所だったので、消耗もほとんどなし。結果的にこの日は、コンディションに支障をきたさず一日を駆け抜けられた。

Day2の開演前。右奥は宿泊したホテル。7月も泊まれればいいな……。


 最大の話題は、765ASが「どのタイミングで」「何を歌うか」だった。

 トリは前回やったので、ありえない。西川貴教アニキが務めるのが筋だろうし、もしそうでなかったとしてもFIVE STARSである。DEENの登場タイミングは予告されていたので、そうなると着替えの関係上、初日がそうだったように越境とアイマス3ブランドはDEENを挟む形となると想定された。

 私はシャニマスが先鋒と考えていたので、765ASが中盤でFIVE STARSが終盤、もしくはその逆だろうと考えていた。765ASorFIVE STARSどっちか→DEENラブライブ→765ASorFIVE STARSどっちか→西川貴教、という形である。

 そして、GOIN'!!!を見てもなお「今回はセトリをひねってくる」と想定していた私はこの時、765は1stのような変化球も混ぜるなら中盤に出てくる方がいいのだろうか……と思っていたのが本音だった。

 

 

 この日の席はCブロック一塁側最後方。身長180cmの私としては、後ろを気遣って負荷のかかる姿勢を取らなくてもいいのはありがたかった。

 ここまで来ても期待半分不安半分のまま、ミフメイ氏謹製の素敵なOvertureが流れる中で私は出演アーティスト紹介に拍手を送り――予想通りシャイニーカラーズが出てきたところで立ち上がった。

 

 

 シャニは先日の4thライブは配信で視聴していたが、現地はシンデレラ同様バンナムフェス1st以来だ。この日は尺の関係上ユニットのメドレー形式かユニット混成曲かなとは考えていたが、4th直後であっても振りが入っている最新の曲で固めなかったのは好采配だったと思う。

 特に印象深かったのは、仮面を投げ捨てるパフォーマンスの見せ方が非常にカッコよかったストレイライトHide & Attack、そしてやむを得ない事情で周年ライブでは揃わなかったイルミネーションスターズスマイルシンフォニアだろうか。後者はセトリ構成を観客が理解した後だったので、選択肢が豊富なユニットであるイルミネが4thでも披露した曲を歌うとは思っていなかったからだろう。配信でも確認できるが、かなりの歓声が漏れていた。

 個人的にはシャニマスの全体曲では一番好きなシャイノグラフィも見られて良かったし、総評で言えば前日のミリオン同様、内向けの回収もやりながら先陣の仕事を全うしていたと言えるのではないだろうか。

 

 

 続いて出てきたSideM。仕切りを務めた秋月涼役・三瓶由布子さん率いるF-LAGSのパフォーマンスを生で見るのは初めてだったし、追加参戦したアイマス最新ユニットのC.FIRSTも見られたのはラッキーだった。ただ、「この数のメンバー呼んどいてここで終わり?」感があったのも事実。アイマス内コラボ枠があるなら涼の出番だろうと踏んでいたのだが、出番が少なかったのはそれ以外のメンバー。少し不完全燃焼だなー……と思っていたら。

 

 その次に登場した感覚ピエロが、コラボでバンドアレンジの「Beyond The Dream」を披露したのである。

 

 アライズ未プレイ(盛んに勧められてはいるが)の私は最初の2曲を「いい曲だなー」くらいで受け止めていたのだが、MCで彼らが言うにはバンナム関係は2曲しかないのだそう。テイルズの方でカバーをした経歴があるとは聞いていたので「カルマでもカバーしたりして……」などと思っていたが、流れてきたのはやけに聞き覚えのある歌詞とメロディーで。

 

 観客も同じだったのだろう。SideMメンバーの声が聞こえてきたあたりで、ワンテンポ遅れてサイリウムが増えるのが見えた。

 

 振り返りのYouTubeの動画からは本人たちもここまでの反響は予期していなかった節があるが、少なくともあの日ZOZOマリンに集ったPたちは忘れないだろう。感覚ピエロというカッコいいバンドへの恩義と、アキレス健太のいい笑顔を。

【No,33】 バンナムの余韻に浸る会 - YouTube

 

 

 

 

 そして、彼らの後に登場したのは FIVE STARS。765ASのトリ前が確定したことをいったん意識の外に追いやり、私は数本のペンライトを手にした。

 この日のセトリは、5ブランド名義の3曲をすべて歌うという最大級の扱いだった。披露順は以下の通り。

 

・VOY@GER

・POPLINKS TUNE!!!!!

・なんどでも笑おう

 

 

 765ASからは我らが大センター中村繪里子、そして前日のルミナスに続き平田宏美さんである。

 

 VOY@GERではオリメンであるから、平田さんが呼ばれるのは必然ではある。ただ、平田さんは前日のルミナスでも呼ばれている。日頃から家族の協力が手厚く、スケジュール的に余裕があったであろうことを踏まえても、ひいき目の真P視点でさえ「だいぶ優遇だけどいいのかなあ……」と感じるところはあった。もちろん前提として感謝しつつも、だが。

 あるいは、我那覇響役の沼倉愛美さんが出演できる状態なら、少なくともルミナスの方は譲っていたかもしれない。彼女はミンゴスとともに後輩を励まし支えてきた765ASメンバーの両輪で、9thあたりからは765のエース、そして全ブランドを横断するアイマスの中間管理職でもある。沼倉さんとVOY@GERオリメンの四条貴音役・原由実さんが今回欠席だったこと、またバンナムフェスの番組関連で出番があったことも、スポットライトが強く当たった要因だろう。

 ここしばらくは演者・キャラ共にどの媒体でも信号機に次ぐくらいの優遇がされているので、それがそろそろ一段落する前にこのフェスが巡ってきたことは、担当として幸甚に思いたい。スターリー・フューチャーズを見られるのも、おそらく最初で最後だろうし。

 そしてもう一つ。この日が5ブランドが同時にステージに立った初めてのライブであると同時に、765ASとJupiterが共演した初めての日でもある。中村先生と伊集院北斗役・神原大地さんは養成所同期時代からの戦友でもある。たまたまSideMだけは赤の二人が不在だったからとはいえ、その代役を彼が務めることには強い文脈を感じた。

 

 さて、VOY@GERである。

 

www.youtube.com

 

 

 

 

 VOY@GERについては、以前に記事を書いている。

 

siden-p.hatenablog.com

 この時から大きく変わるところはないのだけれど、やはり男声が混ざるあのメンツの中でも全く埋没しない真の声が聞けたのは嬉しかったし、現地で聴けたことはP冥利に尽きた。

 

 そして、やはりもう一つ。

 

 VOY@GERのPV終盤では、観客――いわゆる「俺ら」が召喚される。私はあのシーンをわざわざ入れてくれたことに、当時感極まってしまった。

 

 あくまで私の持論だが、アイマスライブは観客なしには十全の力を発揮できない。

 近年は社会情勢により、あるいは未来研を活用する新しい形などの配信ライブも実施されているが、そのままではあくまで声優に過ぎない彼女・彼らが、楽曲と観客を媒介にして神職や巫女のようにキャラクターを具現化するには、その行程に例え少数でも観客という舞台装置がいて初めて、100%の力を発揮できるのだと思う。

 このコンテンツは単なる客商売ということだけでなく、それを理解して展開されているからこそ、あのシーンがあったはずだ。だから、そのシーンを展開する際の歌詞が「君のアイが私を照らしてくれるなら」となるのだろう。

 

 初披露となったこの曲も、純粋なPだけではないにしろ有観客、それも万を超える観衆の前で披露できたことで、あれだけのパフォーマンスにつながったと言える。

 いわゆるMラップも、低音を効かせられる二人がいてくれたことで曲をしっかり引き締めてくれていた。これもブランド単独では出せない厚みだ。

 

 

 

 

 また、オペラセリア煌輝座&ダイヤモンドダイバー◇のリリイベの記事の際にも書いたが、センター・中村繪里子は単独とミリオン・越境では明確に纏う空気を変えてくる。春香P視点では悩ましいところもあるとは思うが、これもまた楽しみどころだ。(平田さんはライブではあまり変えてこない印象なので、このあたり人それぞれだが)

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 続いて、ポプマスの表題曲の「POPLINKS TUNE!!!!!」。

 ゲーム自体は、そうなればそうなるわなという結果になってしまったが、本来の日程で披露される予定だったこの曲を、延期後もしっかり歌ってくれたのは高く評価すべきだろう。餞という見方もあるが、いずれ来るであろう合同プロミやMOIWでは、演者を選ばないので遠慮なくじゃんじゃん歌っていい。各ゲームへの実装は、音源の都合上かなり難しそうだが……。

 

 さて、このFIVE STARSやルミナスの歌唱で改めて思ったのが、やはり我らが平田さんの歌声の強さ――は過去の記事でも何度も何度も語っているので割愛するとして、春日未来役・山崎はるかの存在感だ。

 例えば、単純な歌える・踊れる・芸人、という三指数で言うなら、彼女はミリオンスターズの中ではいずれもトップ10の高水準ながら、傑出しているとまでは言えないように見える。ミリオンの場合は、両サイドの青と黄がいろんな意味で突き抜けすぎているというのもあるが……。

 それでも、あの個性派揃いのチームのリーダーとして四方八方にバラけかねないベクトルを束ね、いわば全体バフをかけられる存在が彼女なのだと昨年からようやくわかってきた。自身がセンターでない両チームでも非常にパフォーマンスが安定しており、主役とならずとも全体の完成度を底上げできるのはさすがに9年もミリオンを引っ張ってきた熟練の技を感じた。

 一昨年の春、ガミPは各ブランドの強みを語る際に「765ASは一人一人が一騎当千、ミリオンスターズは総合力」という趣旨の発言をした。その総合力の柱として改めてその力を示したと言えるし、アニメも控えた今後のさらなる飛躍が期待される。

 

 

 

 

 三曲目は、誰もが来ると予想していたであろう「なんどでも笑おう」。無観客での披露、4ブランド単独での有観客披露は果たされているが、5ブランド勢揃いで有観客披露するのは今日が初めてだ。

 本来ならば、2020年のうちから見れたはずの景色。21年には東京ドームで各ブランドが集結して披露していたはずの歌。そんな、繰り言めいた未練が歌声を聞くうちに霧散していくのを感じていた。コロナ禍に始まる未曽有の困難があってなお、コンテンツは苦しみながらも前へと進んでいる。そしていつか必ず、果たせなかった約束を遂げてくれるだろう。

 そうした決意を思わせる歌声に目頭が熱くなったが、それは先に取っておこうと思うと何とかこらえられた。代わりというわけではないが、司会のヒャダインがガチ泣きしてくれたのは、個人的なDay2の名場面の一つに挙げていい気がする。

 

 空模様はこの頃からかなり怪しくなったが、次のDEENでは本降りにはならず持ちこたえてくれた。テイルズは幼い頃にオリD→リメP→E経由でがっつりハマった私としては、おそらく現地で聞くのは最初で最後であろう「夢であるように」が見られたのは幸運だった。空が雲に覆われたこともあり、前日より早いこの時間帯からペンライトの光が映えていた。

 

 FIVE STARSのMCが終わり、当然次に出てくるのはラブライブ!サンシャイン!!のメンバー。1stではギルキスがとんでもない爪痕を残したあのチームである。コンテンツを牽引するフラッグシップだけあり、他のラブライブチームより風格があってパフォーマンスの精度も高く見える。

 演者にとってアイマス長距離走ラブライブ短距離走という例え方をしていたのは1stに参戦した誰だったか。そんなことを思い出しながら、(そういやギルキスもすんごいパフォーマンスの合間に変な組体操とかしてたなー)とか思ってたらこのメンバーもZOZOしてた。なるほど同ブランドだわ。

 

 

 

 しかし、このあたりから雨が降り始め、周囲では雨具を装備する人が出始める。私も出番がないまま未開封だった7thRのポンチョを取り出し――けれど一旦椅子に置く。

 何となく、言霊ではないが着てしまったら本降りになりそうな気がしたのだ。ただでさえAqours西川貴教の間で、経験のない雨の中で苦戦するASは見たくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 前回のバンナムフェス以後、私は765ASの露出がある機会には可能な限り参加しようとしてきた。

 

・ミリシタ感謝祭2019-2020(長谷川・沼倉)ご用意されず

・Xs&クロノレキシカリリイベ(平田、長谷川、浅倉)最前席

・リスアニ2020(中村、若林、たかはし、長谷川、沼倉)アソビストア先行

・MR ST@GE(亜美真美、伊織、美希、あずさ、春香)5人全部チケット確保はしてた

アニサマ2021(中村、今井、長谷川、平田、釘宮、仁後、原)参加できず

シェリチェリ&ARCANAリリイベ(今井、たかはし、原)シリアル交換したため参加できず

・ミリシタ感謝祭2021-2022(平田、長谷川)ご用意されず

・オペラセリア&ダイヤモンドダイバー◇リリイベ(中村、仁後)現地参加

 

 

 多忙とコロナ感染拡大で行けなかったアニサマだけはセトリを見て「この曲は単独ライブで浴びたい」と封印したが、それ以外はそう多くない機会を逃すまいとしてきたし、混成となったMTSシリーズのミリシタの配信ライブも欠かさず見ている。だから、今の765ASが決して実力を落としているわけではなく、ステージ巧者揃いで今が全盛期真っ只中のミリオンスターズと比較しても、少なくとも平田さんや星井美希役・長谷川明子さん、そして見れてはいないがミンゴスやキングあたりは決して遜色ない――と感じるのはわかっていた。

 

 ただ、それでもコロナ禍で予定していた単独ライブからは遠ざかり、万を超える観衆の前で歌うのもバンナムフェス1st以来だ。コールもできないし、アニサマよりリスアニのような多少ひねった選曲になりそうにも思えていた。そして前後の強力なコンテンツ。降り始めた雨。

 果たして、久々となるこの規模のライブでどこまで盛り上げられるのか。

 

 

 そしてもう一つ。私はミリオンの方ではライブの際に随時感情の蓋を外してきた一方で、765ASについてはコロナ禍以後、かなりギチギチに蓋をしてしまいこんでいた。7thRの記事でも書いたが、それだけ2年前の落胆が深かったし、来たる単独ライブで貯めたエネルギーを解放したいと思っていたからだ。

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 しかし一方で、それが長期に渡るにつれ、不安も増していたのが本音だった。

 

 

「もしこの感情の蓋を全開にしてライブに臨んだ時、一日千秋の想いで待った765ASのパフォーマンスに思っていたほど感動できなかったら?」

 

 

 別に、客観的なパフォーマンスの総合力で他のあらゆる同系統コンテンツにまで勝れなどとは思っていない。古参なら思い出補正がかかるし、場を掌握する力は健在だろう。今の姿と思い出ボムの組み合わせで、自分の期待に応えるものが見られればそれでいいというのが持論だった。

 ただそれでも、「自分が思ったほどじゃなかったら」という考えは常に付きまとっていた。信じていなかったのは彼女たちのパフォーマンスよりも、一度は熱を冷ました経験もある自分の経歴だったのかもしれない。いやいやそんなことはないはずだ、しかし周囲はどう見るだろうか。ぽつぽつと雨が降り続く中、私は覚悟を決めてミックスペンラ2本とキャラカラーのリウム3本を点灯した。

 

 

1.CHANGE!!!!

 

 一曲目は予想していた範疇のアニマス2クール目のOP曲。バンナムフェス"2nd"だもんね。今回は1stでやった曲&夏の単独でやりそうな曲(IDOL☆HEARTは除く)は避けると踏んでいたので、まずは冷静に受け止められた……が。

 三浦あずさ役・たかはし智秋さんは衣装が外向けモードだし(後日LLCで意図が説明された)、何より水瀬伊織役の釘宮理恵さんはまさかの伊織寄せの髪型。これまで一回もやってなかったのに!? あるいは、コロナ前のXsリリイベで長谷川さんが欠席の伊織の髪型に寄せてきたことへのアンサーだったのだろうか。

 

 声を上げたい衝動をぐっとこらえて。現地では初めての曲に聴き入りつつ、間奏の間にちらりとアリーナを見渡す。見慣れたカラフルな光の海。おなじみの中村・今井の両輪の煽り。声は出せずともリウムを振って応える観客。765ASの掌握力は、変わっていなかった。

 これこれ、やっぱりこれだよと心が沸き立つ。メンバーの1/3を欠いていても、長期にわたってステージに立つ機会が他ブランドより少なくても、やはり765ASは健在だ。高槻やよい役の仁後真耶子さんは相変わらずかわいいし、スタミナ温存など知ったことかとばかりにエンジン全開のアイマス最年長・秋月律子役の若林直美さんも姿も変わりない。

 

 ただただ、うれしかった。そしてMCで3ユニットに分かれて3曲を歌うという説明があったことで、ASが長く関わってきたナムコ系のゲーム曲や他コンテンツ曲のコラボといった変化球は一切使わず、今日のこの人たちは全球ストレート勝負だと悟る。

 

 降り続いていた雨は、いつの間にか止んでいた。

 

 

 

2.Fate of the World

 

 忘れもしない、初星宴舞Day1。現地で浴びたのがオリメン初歌唱となったこの曲だった。その後もミリオンでトゥインクルリズムが3回カバーしたので、ムビマスの劇中劇の曲にしては知名度は高い方だろう。

 特筆すべきはやはりセンターのミンゴスだろうか。持ち味のキャラクター憑依というよりは、今井麻美の延長線上という形でゴリゴリ攻めてくる印象だった。見せ場のいわゆるミンゴスキックは最寄りの中村先生を見ていたせいでうっかり見逃してしまったが、アーカイブを見る限りかなり引いた絵ではあるがきっちりやっていた。昨日のSSGで本人が文句言ってたので、円盤の時にはアップになることを祈ります。

 

 

 

 

 残るは5人。予想してたあの曲やるかな……と脳裏によぎった瞬間。仁後さんのあのタイトルコールで会場が沸いた。これはもう仕方ない。

 

3.キラメキラリ

 

「キラメキラリ、行っくよー!!!!」

 

 会場つながりの曲でもあるので披露は想定していたが、生歌を聴けるのは初めてだった。こんなこともあろうかと、西川アニキ用も含めてUOは8本持ってきた。1本はFIVE STARSで使ったので残り7本。そしてコラボ枠も予想されていた若林神用に持ってきたUGもノータイムで点灯させる。

 

 ミリオン7thRの時は半信半疑なところがあったが、演者と観衆の一種の共同作業でアイドルが具現化されるのと同様、コールも声に出せなくとも、脳内で共有できる。

 もちろん、あくまでそのブランドにどっぷりハマっている人限定ではあるが、今回のキラメキラリ――そしてこの後の曲で、それを確信した。

 リリイベでも本当に可愛いまま歳重ねるなと思った仁後さんだが、この後のMCも含めて健在、むしろハッチポッチや初星の頃より進化さえしているように思えた。そりゃ雨宮天さんも終始デレデレになるし、この日の終演後にはこんなツイートも出てくるわ。

 

 そして若林神。動きまくって終盤ガス欠になりかけるのもいい意味で持ち味だが、残念ながら直前で欠席となったシーズンエアーの分まで取り戻すような気合いの入り方だった。

 先日のMORでも語られていたが、かつてとは違う「道なき道」そして「未知なる道」を往く若林神(キングやミンゴス、平田さん達含む)の生き様は本当にカッコいい。年齢を重ねても演者としてステージで探究を続け、ベストを尽くすその姿勢。彼女達が今切り開いている道が、十年前とは違う形で、直近ではシンデレラやミリオンの演者の道標になっていくはずだ。

 後発2ブランドは遠からずかつてASがぶち当たった壁と相対する日が来るはずだが、その時にもきっと、彼女たちの奮闘の経過が未来を照らす灯になってくれるだろう。その明かりに導かれるのも別の道を往くのも自由だが、その光があるというだけで歩きやすさはまったく違うはずだ。

www.nicovideo.jp この回のMORおまけは765ASメインのみならず全アイマスP必聴なので、ぜひ聴いてほしい。SideMのPにも刺さるはずだ。特に765メインならこの回の内容を知らずして古参ぶったり、あるいは石動雷十太先生みたいなこと言ったらモグリ扱いされてもしょうがないまである。

 公開は6/3までなので、来月1日の放送からでも登録して、つまんなかったら私に会費請求していいから四の五の言わずに聞きましょう。はい。ちなみに27日までに入れば、小鳥さんの新曲「翼」の秘話の方も聞けます。

 

 

 キラメキラリの最後の315ポーズはモニターではなく肉眼で見ていたためこの時は認識しきれず、気付いたのはもう少し後の話。今回はひょっとしたら涼ともコラボするかなと思っていたけれど、それはきっと次の機会があるよということでしょう。

 

 

4.my song

 

 残りが真・伊織・あずさとなった時点で、私はセトリ予想で挙げていた「Miracle Nightかな」と踏んでいた。ここまでアニマス縛りで来ているが、最近ミリシタにも来たしイノタク曲で他ブランドメインのPにもまあまあ知名度はあるはず。真と伊織はCDでのフルバージョン歌唱メンバーだ。日も暮れているし、竜宮曲よりは必然性があるだろう。

 

 ……と思っていたら、よく知っている楽曲のイントロが流れて。私は声を漏らすことさえできず、硬直してペンライトを掲げるのが遅れた。

 

 

 my songが歌われるのは、MOIW2015(10th)以来、6年10ヶ月ぶり。この3人での歌唱は08年のCD発売以来史上初。そしてこの曲は、私にとって好きな曲であると同時に、大きな大きな未練の曲でもあった。

 

 7年前の5月、私は7年続けたニコマスPとしての連載を完結させて一つの区切りをつけた。(その後も活動自体は続けたが)それとこの曲は切っても切れなかったし、アケマスからのメンバーが揃って歌唱して名場面となった10thには、前年から海外出張が決まっていた私はLV参戦すら許されず、永いことただただ無念に思っていた。

 

 その曲が、もう現地で観る機会はないかもしれないと覚悟してきた曲が。初のCD歌唱メンバーのオリメンでまったく無警戒のところにぶち込まれたのだ。Aサビに入ろうかという時、ようやく何が起きているかを把握した私はボロボロに泣いた。

 

 私の最寄りには、キングことたかはし智秋。多くの場面で、彼女は加減なしの本気モードを示す「右手マイク」での歌唱だった。

 思い返せば2020年5月、本人も2018年後半から悲願としていた15thライブの中止が伝えられていたであろう時期に、番組持ちなどで露出のあった765ASメンバーでは最も憔悴していたのが彼女だった。MCでも「こんな日が来るとは思わなかった」と語っていたが、当時を知っているとそれは冗談ではなく、半ば以上本気に思える。

 長くエネルギーを蓄えてきたその歌唱力は、あの初星Day1に匹敵するほどの圧巻だった。本気モードなのであずささんの枠は取っ払っているものの、平田さんの力強い歌声と、この曲を心から気に入ってくれている釘宮さんの芯の強い歌声とは不思議と調和して聞こえる。キングだけでない、二人もここでエネルギーを使い果たしてもいいくらいの全身全霊の歌唱だった。

 歌詞もこのご時世と観客が過ごした二年余、そしてコンテンツの道のりと重なって、バラードでありながら高まった熱を冷ますことなく、しっかりと観客の心をつかんだように見えた。

 

 万雷の拍手。最後の曲が何であろうと、もう120%満足できることを確信していた。ラスト一曲は最新曲のIDOL☆HEARTか、それとも。

 

 

5.自分REST@RT

 

 もしかしたらあるかもしれない。前日のシンデレラやこの日のキラメキラリ起用で、予感はあった。それでも、曲名を聴いた瞬間に走った電流のような感覚は、ここ2年のライブで味わった数々のサプライズを凌駕するほどだった。

 

 

 この曲は今回、振りを増やしてさらに進化したという。

 元々自分REST@RTは、アニメ13話における「(SMOKY THRILLを歌った)竜宮小町以外のメンバーの曲」として披露された。1クール目を締めくくる曲ではあるものの、7thの段階では今のような「765の伝家の宝刀の一つ」という立ち位置までは確立していなかった。

 それが10thでの要の曲として参加メンバー全員で披露され、マスピやDestinyもそうであったように一つ上のステップにへと進んだ。このことはオーコメで演者が語っている。

 そして初星を経て、バンナムフェス1stでも会場を最高潮に持っていくシーンで起用されたことで、この曲は一つの完成を迎えた。劇中ではドーム横の東京ドームシティホールで披露された曲が、765ASにとって特別な場所だった東京ドームで、その日のメインの立場で5万観衆の前で披露されたのだ。あの日スタンドから眺めたオレンジの光の海の景色は、きっと一生忘れないだろう。

 

 それでもさらに、この曲の前向きな歌詞は困難なご時世さえも巻き込み、初現地であろう人たちさえ一体感に取り込んで。またしても、新たな一面を見せてくれた。

 震災のあった2011年。東京でメンタルをやられた翌2012年。その後も何度この曲に励まされただろう。コールができなくたって、心の中にはあの盛り上がりが聞こえていたし、きっと演者側もそうだったはすだ。

 Bサビのあの歌詞ではまた滂沱を拭い続けたし、若林神の「We are 765PRO ALLSTARS!!!!」でまた決壊した。何ならアーカイブでも泣いたし今もまた涙ぐんでしまっている。

 

 何年経っても、どんな状況でも歩みを止めない、アイマス以外や他社も含めたこの界隈のジャンルを牽引してきた765の象徴たる曲。自分REST@RTはこの夜にまた一つ、殻を破った。

 

 

 

 そして、我らの大センターは「これが! 今の私達! 765プロ オールスターズでした!!!」とぶち上げて颯爽とステージを去っていった。

 つまらない下馬評や杞憂など、雨雲ごと吹き飛ばして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本人はアドリブも匂わせてはいたものの、おそらく使うかはともかく装填されていたいくつかの言葉の一つなのだろう、とは思う。

 

 終演後に感想を漁っていても、やはりこの言葉にまつわるものが多かった。他方、偽悪(露悪)的なものも含まれるものの、今と言いながら曲が古いものばかりだったといった感想も一部で見られた。ただ、そういう見方であの言葉を捉えるのは、少し違うと思う。そもそもそのリリース年の観点なら、トリの西川貴教DEENのメイン曲はもっと古くなってしまう。

 

 これが単独ライブやアイマスだけの冠のライブであるなら、新曲の一曲くらい入れるのが筋ではある。だがこれはフェスだ。普段コンテンツに触れていない人にさえ作用する最大火力をぶち込み、結果を優先するのが最適解であろう。他アーティストのその姿を、まさに我々はこの日見たばかりだった。

 何より、「今の私たち」ににかかるの単語は曲ではない。この環境下で何を見せられるか、会場をどう盛り上げられるかということだ。発声禁止のフェスで本来コールありきの曲を使っても、バラードを挟んでも。ブランクがある大きなステージで直球勝負を選んでかつてと変わらない掌握力を見せたし、定番の楽曲さえ一歩進化させるくらいのことをやってのけた。MCでも、恒例の生声の叫びをやってのけ、聞く限りでは若林神の声は4階席まで届いたという。細かいミスはあったが、現地でそれが気になった人はほぼいないだろう。

 

 765はここに健在だった。2018年の初星宴舞、そして2019年の1stと比べても、さらに前に進んでいるほどに。

 だからこそ、中村繪里子は「これが今の私たち」と言ったのだと、私は解釈する。

 

 

 この日は8人全員が私より年上のメンバーだったが、ASはまだクセの強い実力者の後輩組4人が控えている。来たる7月のライブではMA4やMTWなど未披露曲メインのライブになるだろうが、溜まった曲はそこでまとめて披露して新境地を拓いてみせる。そのくらいの覚悟と気迫を感じた。

 

 20thまでのあと3年か、ミリオンの後輩次第でもあるがその先も往くのか。それはまだ知りようもないが、バンナムフェス2ndの765ASはまだまだ未知なる道を切り開いて駆け続けるという宣言をしたと言っていい。そして幸いにも、私はその背中をまだ追うことができるのだ。幸甚至哉。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 変則的なパフォーマンスとなったゲストのLUNA SEAと、765ASの変わらないノリのMC経て、いよいよ大トリの西川貴教の登場……だったのだが。もうなかった。

 そう、8本持ってきたはずのUOがなぜか払底している。1st同様煽られるし、コロナ禍で消費期限切れたのがたくさんあるから持ってきたはずなのに、もうない。

 仕方ないのでオレンジのミックスペンラを振っていたが、歌唱もMCも、1stの時以上に素晴らしいものだった。特にMCの「人が人のために作ったものに、2次元だったり3次元だったりする垣根はない。全て血の通った想いだと思います」という言葉にはぐっとくるものがあった。次の曲がガンプラ関係であることや、イナズマロックフェスへのSideM招聘にも掛けていたのだろうが、思い切り拍手をしたのは言うまでもない。

 

 ラスト一曲。Zipsはそういう曲があるとは知っていた程度だったが、コラボでLUNA SEAの二人を呼ぶんだろうなあ……とは思っていたものの、いざやられるとわかっていても圧倒された。90~00年代の邦楽シーンもそこまで詳しいわけではないが、あのメンバーが並ぶことがいかに特別かくらいはわかる。

 ギターマシマシの演奏、活躍するハイネの映像、西川貴教の熱唱、音圧で震える空気、手加減なしに乱射するパイロ、打ちあがる花火、かき鳴らすギター、演じた人間の「行くぞぉぉぉぉ!!」の煽りと共に爆散するハイネ。声は出せないけれどペンラやUOを、あるいは拳を突き上げて最高潮に達する客席。

 

 度重なる延期で苦戦したバンナムフェス2ndの最後を締めくくるには、相応しい盛り上がりだった。

 

 

 

 

 3rdがあればその時こそ、悲願の劇場版SEEDの新曲を披露できるのだろうか?

 

 

 

終演後の退場途中で。



 

 

 

 

 終演後。誘導されるままに人の流れとともに海浜幕張駅へ歩いていたが、ふと足がある場所に向かいたがったので踵を返した。

 

 

幕張メッセイベントホール

 かつてコンテンツから離れかけていた私が、4年前にもう一度沼に深く浸かるきっかけをつかんだ場所。

 そして2か月後に、どうしても行きたい場所。

 

 

THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS LIVE SUNRICH COLORFUL | THE IDOLM@STER OFFICIAL WEB | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

 

 

 

 実のところ、待ち望んだ765ASのライブがある7/9-10はよりによって今年一番忙しい時期だったりする。チケットがご用意されても、今回のように大手を振って参戦することは極めて難しいだろう(どうにかして行きたいが)。そして、倍率もバンナムフェスを通じてさらに上がったはずだ。

 箱を抑えた一年前はまだライブが5000人上限になる可能性が高い時期だったから仕方ないが、せめてもう少し大きい武蔵野かぴあMMにならなかったかとケチの一つはつけたくなる。とはいえ、長年至難だった演者全員を揃えるという目標を達成してくれただけで、文句は言えなくなるのだが。

 

 それでもこの時、ライブへの強い渇望の一方で悲壮感がなかったのは、あの力強いパフォーマンスと言葉を間近で浴びたからだろう。需要が高まれば次につながる。若林神がMORで語ったように、これが最後と思っている演者は一人としていないはずだ。

 だからこそ、長らく離れていた人でも、ミリオンメインの人でも、バンナムフェスを通じて興味を持って初現地したい人でも、遠慮なくどんどん参戦してほしい。それで熱心に追ってきた人がご用意されない結果になっても、それでいい。その現象が起きないコンテンツに先などないのだから。

 

 

 5ブランドが初めて生配信で共演したのが、2018年7月の周年ニコ生だった。

 その際だが、熱烈なPとして知られるシャニマスの八宮めぐる役・峯田茉優にレジェンドと呼ばれた中村繪里子が、やんわりとその扱いを否定したのが印象的だった。当時のシャニはまだ生誕三ヶ月だったので後輩サイドからすれば発言自体は当然なのだが、後のインタビューなどを踏まえると、765ASの多かれ少なかれの共通認識として、伝説ではなく現役、という強いこだわりからだったことが伺える。

 

2020年2月発売、ミリマガ+より

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 前述のMORおまけでも語られた、伝説よりも現役。そんな想いを、周りがどうあろうが支えたいし、この先何年か経って、周りがどう見ようと765ASが一番好きだと叫び続けたいし、若林神が言うところの「ごはん」も出し続けたい。

 

 

 開催前には葛藤もあったが、その思いを新たにできたことだけでも遠征費の何十倍もの価値があった。今後の動きはまだまだ流動的ではあろうが、あと数年、少なくとも大好きな2ブランドだけはがっつり追い続けられるために、まだまだ2daysでも3daysでもライブ翌朝のエクストリーム出社でも耐えられるような健康体をキープしなければ、と自戒もしている。

 

 

 

 

 今回の動員をバンナムがどう受け止めるか次第だろうが、願わくば、またバンナムフェス3rdが開催されてほしい。私がそうだったように、そこにはきっと新たな発見や再確認のきっかけがあるのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 ここまで約21000字。7thRやバンナムフェス1stレポート、TC回顧録以来の2万字越えとなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。