紫電Pの雑記帳

ニコニコのブロマガ閉鎖に伴い移転しました。主にアイマス関連の記事を書きます。2021年9月以前の記事はブロマガから移行したものです。

グリマスを敬遠してた私が「歴史」と「伝説」を追体験してトラウマも解消した日――ミリオン10th Act-1 ライブ現地レポ  

 

 

 

 温故知新、という言葉があります。「子いわく~」でおなじみの論語が出典で、故きを温ねて新しきを知ると書き下します。

 アイマスにおいては、765ASの三浦あずさ役・たかはし智秋さんが「アイマスは温故知新」と、コンテンツのあり方を語っていました。古参Pであれば、冒頭の一言だけで彼女を思い出したかもしれませんね。

 

 

 4/22・23にさいたまスーパーアリーナで開かれたミリオンの10thライブツアーAct-1「H@PPY 4 YOU!」もまた、まさにその温故知新を体現したような素晴らしいライブでした。

 いわゆるグリマス時代からの古参もミリシタ以降のPも、それぞれに違った温故知新をもたらし、未来に進む推進力に変える。そして両者に断絶の溝は生まれないどころか、ライブを巡る想いの交差は強い相乗効果をもたらしたかのように感じられます。

 ミリオン10thイヤーの本格的な開幕として、これ以上ないスタートとなったこのAct-1。今回はアイマス17年目の古参である一方でミリオンはミリシタからの実質6年目という私の視点で、「歴史の追体験」と「トラウマの払拭・解消」をテーマに両日のレポートを書いてみたいと思います。

 

 

 

 なお、2月のMOIWではご縁あって商業メディアでライブレポを書かせていただきましたが今回はそれ以前のもう少しやんちゃなノリで執筆します。どうも思った以上に様々な方が見ていることがわかった私のレポシリーズですが、あのノリが好きというお声も現地でよくいただくので……。

(なお、MOIWのレポそのものは大変好評をいただき、間接的にバンナム担当者様からありがたいお褒めの言葉もいただきました。皆様もあの5万6000字に及ぶ長文を読んでいただきありがとうございました)

 

 何にせよ、今回のレポはMOIWの時と違い、7thRの時のように「私」と今までの総括的な色が強くなります。9thのレポは真Pである私が好き放題書くことでMCに悪影響があってはいけないと1万字近く書いたところで筆を折りましたが、今回は久々に制限なしでぶっ飛ばします。つまり色々と相変わらずなので、見出しから興味あるところに飛んでいただくだけでも構いません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■Act-1の意義と、私の自己紹介

 今回のAct-1は、キャラクターのアイコンがグリー版ミリオンライブ!(以下グリマス)であり、タイトルの文字カラーも歌織、紬の色がない37色。公式の場でも4thライブまで、すなわち楽曲ではLTP、LTH、LTF、TAの時代のライブを振り返ることを示唆する言葉がありました。このため、同様に文字色が39色のAct-2は、5-9thライブ(たぶん感謝祭やシーズンエアーなども含めて)までを振り返ることとなります。

 9thやMOIWから間もない中、10周年のツアーの初手に過去最大規模タイの箱のさいたまスーパーアリーナを取って、かつその中身はグリマス時代の曲のライブ。アイマスに限らずコロナ禍と配信視聴の定着によって多くのコンテンツでライブ現地の集客が低迷している中ですから、かなり勇気のいる選択だったはずです。それでも、なんだかんだ一般販売の段階で完売(5thや6thのように見切れ席が追加発売されるほどではありませんでしたが)したのは良かったと思います。

 何人かの演者さんの振り返りでも言及されてましたが、チケットの売れ行きは相当気にされていたようなので……。

 

 とは言え。アソビストアプレミアムが前提にはなりますが、今のところ行きたい人が概ね現地に行ける10thツアーのバランスは、以前にミリオンがSSAでライブをした時のような、プレミアムに入ってさらにCDも何枚か積んでようやく両日……という時代よりは健全でしょう。新人Pでも気軽にチケット取れるのはいいことですし、後述しますがライブのコンセプトにも合致していました。

 私は6thSSAに現地参加するためにお高いMTW01のCDをそこそこ積みましたが、ああいうのはもうできればやりたくないです。その一方で現地至上主義のスタンスなので、どうしてもとなれば札束パンチに躊躇はありませんが。

 

 さて、そして私の立ち位置ですが、アイマス17年目、ミリオンはミリシタからの実質6年目のPとなります。

 当時とは心境もスタンスもやや変わっていますが、7thRに向かう途中にこの辺りはまとめています。荒い文章と浅い認識で今読むのは恥ずかしいところもあるのですが、先日のMCに限らず「吐いた言葉と積み重ねた毀誉褒貶はP名とともに背負い続ける」のが自分の矜持なので……。まあ、暇で暇で仕方ない方はご参考にどうぞ。

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 ミリオンを巡る13~15年ごろの好意的とは言えない発言については申し開きはしませんが、何か言うとすればこのクロコダインの一語に尽きると思います。

 

※「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」より

 

 

 

 

 

 私はミリシタこそ事前登録で始めていたものの、当時の深刻な多忙とミリオンへの関心の低さも相まって、ろくにログインはしていませんでした。据え置きアイマスのステラステージも予約していましたが、モチベーションは戻っておらず、18年1月の初星宴舞は「(自分の家庭環境変わる可能性があるから)最後かもしれないし」程度の軽い気持ちでCDシリアル1枚で申し込み、幸運にも当選。結果的にこれが人生を大きく変えることになるわけですが……。

 そのライブで改めてアイマスの沼、そしてこれまでの仕事や病気といった不運の積み重ねも合って縁のなかったライブ沼にもハマりました。この辺りは初星のレポなどで何度か書いていますので省略します。

 

 

 

 

 

 その中で、初となるオリメンの披露に周りが沸く中で全くついていけない曲がありました。グリマスのLTH発のユニット曲「合言葉はスタートアップ!」です。

 

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 当時私がミリオンの曲でしっかり把握していたのは、ベスト盤を買った765ASのソロ曲と、担当である真・千早の絡む一握りの楽曲のみ。そのためフロンティアワークス曲にこんなのあっただろうか、と一瞬誤認するほどでした。しかし会場の熱気を見て、また終演後、この曲がASメンバーだけで構成されていたミリオンのLTH曲であること、これまで待ち望まれていたオリメン初披露だったことを知ります。

 その中で、例え765ASのみがメインであっても、ミリオンをしっかり追っていなかったことで大きな損をしていたのではないか――そう思うようになりました。仕事の諸々を片付けてASの9th以前のライブ円盤を集めて観賞し、初星のディレイビューイングを見て、その上でミリシタを毎日触るようになったのはジレハのイベントが終わる頃だったと思います。

 

 ちょうどその後に実装されたEscapeや4 Luxuryの曲が刺さり、ミリシタ感謝祭で見た夜想令嬢とD/Zealの衝撃を経て、TCに向けてライバルになる39人の研究とグリー時代の情報収集を始めたことで加速度的にミリオンの知識は深まっていきました。

 そして決定的だったのは、翌年の6thライブで、単日のみLVだった仙台、神戸に続いて、Faの福岡を両日LVで見たことでした。あのライブは何もかも衝撃的でした。

 それ以降のライブはすべて現地を目指し、リリイベも行きたいものは必ず行くという姿勢を徹底しています。ミリシタもなんだかんだで、急な仕事や病気などが最終日に重なった時を除けば5年間毎イベント完走し、5周年イベント以後はここまでESPADAイベントを除いてスコアプラチナを継続できています。ただ今回のエスケープは、苦手な編成なのと絶賛出張中なのもあってちょっとヤバい。

 

 ミリオンの過去のライブの円盤も全部ではありませんが興味があるものを集め、20年の1~5thライブ一挙配信などもあって、グリマス時代の古参が体験してきた数々の伝説を映像で後追いする形で見ることはできました。しかし、ライブ現地でのあの空気感、臨場感はその場にいるからこそで、LVですらない円盤でその映像を見てもやはり映像記録でしかありません。

 グリマスのゲームとしての自己評価や一般的な評価、初期のクソガバ算数ならぬクソガバ設定を踏まえると、私がグリマスをプレーしてその時代のライブに行っている世界線はまずないのかな……というのが結論です。しかしそうであっても、ミリオンに魅かれれば魅かれるほど、ナンバリングがあった頃の765ASのライブがそうであったように「あの場面に居合わせたかった」という思いはくすぶり続けていました。

 

 

 だからこそ。

 

 

 今回のAct-1は、かつてグリマスを敬遠してきた私にとって、伝説の再演、そしてその進化に居合わせる最初で最後の機会だったのです。

 

 

 

ライブ前のあれこれ

 

 ただし私は、今回の会場であるSSAには強い苦手意識がありました。長いこと私を知っていただいている方はご存じかもしれませんが、5th~6th福岡までのLV参加を経たミリオン初現地が2019年9月の6thSSAでした。

 ライブそのものは総じて非常に楽しく、D/Zealやじぇりぽ、4 luxury、Escape、そして何より夜想令嬢のパフォーマンスは圧巻でした。開演時のOvertureも、現地かLV・配信で見ている5th以降では6thSSA仕様が一番好きです。

 ただ、ゲスト枠の「Justice OR Voice」で2007年以来の担当である菊地真が演出からゲーム内の振り返りMVまで含めて完全にハブられるという大事件がありました。私としては平田宏美さんサプライズ出演のような期待まではしていませんでしたが、4thの「ジレるハートに火をつけて」でセンターを照らしたスポットライトや、星屑のシンフォニアにおける美希カラーの照明やスクリーンのような演出があればいいなと思っていました。開幕にスポットライトを1本多く置いてもらえるだけで良かったのです。

 しかしながら、JOVではそうした演出が一切なかったのはまだしも、アンコール待ちのゲームMVはトリミングされた4人の構図でのMVで、ゲーム内での振り返りMVでも真ではなく志保がその位置にいるということがあり、真P界隈もずいぶん荒れました。時期的に、ミリシタ内でTCに765ASが参加したり、JOV以降もMTWなどである程度垣根を下げていくのかな?と思われたタイミングだっただけに……というのもありました。

 私も6thライブのそれ以外は絶賛した一方で思い切り闇堕ちし、MVの件ではバンナムに問い合わせもしました。なお、ゲーム内のMVについては後に「誤り」だったとして後に修正されています。

 

 年齢的にも立場的にも光のPでありたい私にとっては初星宴舞で沼に再ドボンしてから唯一の闇堕ち体験であり、同時に現在の路線に至る強烈な原動力となっています。あの日がなかったら、今これほどの執念はなかったかもしれません。私がアマ時代から推し続けているプロ野球選手の代名詞が「執念」ですが、執念は妄執にさえならなければポジティブに捉えてもいいのかなと思っています。

 

 とはいえ、SSAはDay2終盤のその瞬間までは楽しかったミリオン初現地にしてトラウマの地でもありましたので、今回のライブでは可能なら「箱への苦手意識をどうにかなくしたいなー」という思いもありました。

 

 

 

 一方、バンナムフェス1st以来恒例化していた、ライブ前の「セトリ予想・予習メドレー動画」は今回お休みしました。予想にウエートを割き過ぎた結果9thライブを楽しむのに支障が出たこと、MCで心身ともボロボロになったこと、そもそもライブに参加するためにGWも全部返上せざるを得ない仕事の多忙など複合的な条件ゆえでしたが、MOIWを期にミリオンに引きずり込んだ古くからの友人たちのために、サブスクのセトリ候補リストは作りました。

open.spotify.com

 これが結果的にドンピシャの連発だったのですが、それはまた後述。

 

 

 

 

 

 だいぶ前置きが長くなりましたが、ここから本編です。

 

 

 

 

 

■DAY1 あの日生まれた声の架け橋が、新旧のPの想いをつなぐ

 

 

 そんなわけで、19年9月ぶりにやってきましたSSA。 

 

 

 この日はニコマスの動画制作者時代から、かれこれ14年の付き合いの先輩にして友人の華凉さんと連番でした。声優ライブの趣味においては大先達で、MOIW2015を最後にアイマスライブからは離れていた方なのですが、コロナ前のバンナムフェス以来となるMOIWで両日参加をお誘いし、結構楽しんでいただけていました。これに味を占めて、ゲッサンミリオンとミリオンBCを読んでいただいてこのAct-1にも両日引きずり込んだ次第です。

 今回は8th、9thより大きな箱でチケットが取りやすかったこともあり、常連組以外の新規勢が多く参加できたのは改めて良かったことだと思っていますが、そうした立場の方がどのような感想を抱くのかなというのは気になるところでした。

 

 

 開演前には長蛇の列に並び、フラスタを観覧。今回は天空橋朋花と、演者の小岩井ことりさんのフラスタに初参加させていただきました。素敵なイラストとコンセプトの企画に名を連ねることができ、うれしく思っています。

 

 

 

 

 

 開演10分前にどうにか座席に戻り、スタンバイ。この日はアリーナC5ブロック2列目で、8thライブから愛用している防振双眼鏡を使うとちょうどステージ上部にいる演者さんが絶妙な大きさで視野に入る位置でした。防振双眼鏡は良い値段がしますが、片手でペンラを振りながら片手で持っても揺れることがほぼなく、非常に見やすいため10thは全通しますよという方は今からでも元取れるよと言えるくらいお勧めです。有償10連くらいの値段からレンタルできるサービスもあるので、悩むなら一度レンタルで使ってみるというのもいいと思います。

 今回で言うとアリーナD後方やスタンド200レベル後方、400レベルだと私が使ってる10倍より12倍の方がいいのですが、価格と重量が一気に増えるのでそこは判断材料ですね。

 

※8thの時の写真。よく見直すと防振双眼鏡の向きは天地逆。

 

 

 私は主にDay1はロコ役の中村温姫さんと田中琴葉役の種田梨沙さん、Day2は小岩井ことりさんをこれでガン見してました。途中でスイッチャーが今一つあてにならない時があるのがわかったというのもありますが、スクリーンの映像はアーカイブで見られる、ということで自分だけの記憶を残したいというのもあったので。サンリッチではそれで「Nostalsia」の時にスクリーンの美希の演出を見逃す痛恨のミスをやらかしましたが、喉元過ぎれば熱さを忘れるとはよく言ったもので……。

 

 

 前説の注意事項は予想されていた通りの小鳥さんで、彼女の登場に会場は沸きました。美咲ちゃんはミリシタからの登場(厳密には4thライブでのアニメPVから)なので、1-4thを振り返る公演なら彼女が登場するのが正しいんですよね。

 

 ステージに大きく構えられたフィルム状の装飾には、1-4thのライブの各テーマ画像。そして鳴り響くのは、かつて開演時に流れていたブザー。そして1st~2ndの開演時の映像をリメイクしたOverture。この時点でテンションは爆上がりでした。当時のミリオン現地はたいそう治安がアレだったらしいですが、今回は幸運にもこの日の前列が担当法被とユニを着てるのにマスク外してしゃべりだしたりでちょっとアレだったものの、スタッフに注意されたらやめてくれる人だったのでさほど気にならなかったです。


 

 

 

 最初の曲は「Thank You!」。アンコール最後のわちゃわちゃではなく、きっちり振り入りで披露されるのをリアルタイムで見るのは初めての経験です。そしてどうなるかと期待されていた衣装は、1stのプロローグ・ルージュから4thのバルサロイヤル・スターレットまでを組み合わせた新衣装でした。

 

 この衣装、意匠の違う4着を合体させてバランスを取れる形にしているのも見事なのですが、もう一つ評価されるのは、

 

「やや後ろ寄りの側面からだと、プロローグ・ルージュのように見える」

 

 というところではないでしょうか。ライブ中もちょくちょくその構図がありましたが、限られた人しか着ていない1st衣装の姿を垣間見られることまで狙ったのであれば、衣装担当のtsubasaさんの匠の技ですね。

 クローズなところではとある演者さんがまさにその構図の写真を上げていましたが、彼女も2nd初参戦組なのでその姿には感じ入るところがあるとともに「ほんとファンやユーザーを気持ちよく転がすの上手いなこの方……」と感嘆したものです。

 

 続く冒頭MCはまあ酷いぐだりっぷりで流れが切れてしまったところもあり「おいおい三回連続だぞ」と苦言を呈しかけましたが、プロンプターと連絡のミスというのが後に発覚。疑って申し訳ありませんでした。

 アーカイブで見ていても今回はスイッチャーの操作も首をかしげる場面がちらほらあったので(MOIWも上映会で演者に突っ込まれる程度に怪しい場面は多々ありましたが)、円盤化の暁にはきっちり仕上げてほしいと祈るばかりです。

 

 ちなみに永吉昴役・斉藤佑圭さんが「プロ野球と一緒に俺たちのツアーも開幕たぜー!!」とか言ってみんなでイエーイしてた時、種田さんだけおずおずと迷いながらのように腕を上げていたのがすごい琴葉感ありました。

 

 

 

 

 ともあれ、ここからいよいよライブが本格スタート。一曲目は誰もが予想した通り、春日未来役・山崎はるかさんの「素敵なキセキ」でした。この曲に限らず、LVや配信ならともかく現地で浴びた経験はほとんどない曲ばかりなので、「あの曲を生で聴けた、コールできた……!」という感情が次々湧いてきます。

 

 一方で、今回のスクリーン演出では共通して「(大半の)コールを表示する」という仕様がありました。一部を除いてコール可能な状況下での披露に立ち会ったことがない曲ばかりでしたから、私は可能な限り過去曲の準備はしてきました。しかし、MOIWを除けば3年3か月ぶりの声出し環境であり、あの頃とは顧客もかなり入れ替わってコロナか禍以降の新規層も入っていることを思えば、この判断は正しかったと思います。

 

 山崎さんが次々繰り出す煽りで会場も一気に盛り上がり、ダンサーコールという奇策も飛び出すなど、コロナ禍でできなかったパフォーマンスを存分にやり切っていたのが印象的でした。

 続いて登場したのは横山奈緒役・渡部優衣さんの「ハッピー ラッキー ジェットマシーン」。1stのDay1と同じ披露順ですね。周年では4th、トータルでも17年のメガトンボイス以来の披露ということで、当然この曲も生で見るのは初めて。ライブではゲームより動くと言われるこの曲ですが、さらにパワーアップをしているというか「映像で見たものよりもさらに動いてない?」と思わされました。

 続いては、いかにも何か隠していそうだった両サイドの緞帳の中から登場した野々原茜役・小笠原早紀さんの「Heart♡・デイズ・Night☆」。なんとこれが披露2回目とのこと。マジか。プリニャンやAIKANE?より少ないとは知らなかった。茜ちゃんは優しいのでサビだけでなくコールがスクリーンに表示されることも教えてくれるのでした。

 

 ここまで3曲だけでも、やっぱりアイマスライブはある程度のコールがあって完成するというのを改めて実感しました。必須だとかみんなやれとか要求するわけではありませんし、歌声に重なる時に絶叫するようなコールは違うかなと思いますが……。Act-2の茜ちゃんソロ枠はおそらく「AIKANE?」でしょうが、こちらもコールありきの曲なので楽しみですね。

 

 

 そして、続くはロコ役中村温姫さん。(アイマスはナカムラが多いので以下例によって温姫さん)

 6th、MTWリリイベ、7thR、8th、9thと私の中で回を重ねるごとにじわじわと優先度が上がっていった演者さんで、先述したようにこの日は優先して追いかける一人でした。決定打はAブロック前方で彼女のパフォーマンスを浴びた7thRで、それ以降はMCなどで発揮される彼女の人柄にも段階的にやられている感じでした。9thは超難曲をロコのまま歌い切ったパフォーマンスだけでなくMCも最高で、個人的MVPに挙げています。

 

 ということで、最近はアイマスの話がそう出るわけでもない毎月末の個人の配信番組なんかも見ています。私がそこまでやってるのは他に今井麻美さんと小岩井ことりさんだけなので、結構レアですね。

 

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 そんな温姫さんの曲は、ロコの一曲目「IMPRESSION→LOCOMOTION!」でした。この曲はミリシタの最難曲の一角として今も知られていますが、私は当然現地で浴びるのは初めて。やっと聴けたー、という思いでしばし思考停止していましたが、温姫さんが歌いだしたあたりでアレの存在を思い出しました。

 

 そう。私が7thR、9th、MOIWと続けて、温姫さんの呼びかけに応じて出していた「ロコ文字ライト」です。(8thはDay2のチケット取れず…というかどっちみち仕事が外せず配信組)

 

 

 今回はUOとUYの各7本で2セットを用意していましたが、この後のMCでも最後のわちゃわちゃでも一応見つけてもらえたようです。ソロで点けたのは15分くらい光るUYなので、残り火状態でもステージから見えたっぽい。アーカイブを見ていても、その時にカメラに映り込んでましたね。Act-2ほぼ確定枠の桃子の△のように、ロコ文字ライトも定着してほしいです。

 

 にしても温姫さん、相変わらず「ロコ」なんですよね。個人的MVPに挙げた9th以来ライブ続きなんですが、今年はずっと仕上がっていて本当に素晴らしいと思います。今回は比較的髪色を抑えていた感じですが、これは多分初参戦の3rd福岡の時に寄せていたんだと思われます。

 一瞬噛みかけたところがあったからか「完璧ではなかった」とは振り返っていましたが、自分の本来のスペックに枷をかけてでも、限界までキャラに寄せるこのスタイルができる人がきっちり脇を固めているのがミリオンの強さだと思います。温姫さんや小笠原さん、大神環役の稲川英里さん、篠宮可憐役の近藤唯さんあたりのそうしたスタンスの演者がいる心強さは、改めてこのAct-1で感じるところがありました。

 

 いやあ良かった良かったと一息つこうとしたら、続けざまに渡部恵子さんの「MY STYLE! OUR STYLE!!!!」の特徴的なイントロが流れて思わず歓声を上げてしまいました。この曲、桃子ソロで頭一つ抜けて好きなんですがミリシタ以降の周年ライブでは披露機会がなく……というか周年でも3rdでトロッコに乗って披露したきりで、今回を逃せばもう二度とないまであるのでどうしても見たい曲でした。そして渡部さんもまあ気合いが入っている。とにかく気合いが入っている。最初の一声で、空回りギリギリなくらいにまでギアを上げているのが肌で感じられました。体格はまるで違うのに、一挙手一投足に桃子の姿が重なるのは見事の一語に尽きます。

 

 詳しくは後述しますが、今回のライブの演者サイドの一つの共通認識として、Day2でMachicoさんが語った「"前の方が良かった"は絶対に言われたくなかった」があったと考えられます。体力はともかく心技体の総合力では今が全盛期の演者さんが多いと推定されるだけに、それは十分クリアできる目標ではある一方、決して簡単なことでもありません。

 このMSOSで言えば、振りをパワーアップさせたり「最高を更新してみせて」といった煽りもかなり入れたりと、10thを迎えた今だからこそのパフォーマンスはこの日の各ソロの中でも出色の出来でした。また、歌詞が今までいろいろあった桃子と演者の成長にも重なり、思わず胸が熱くなりました。いやほんといい歌詞ですよね。ミリシタではどう解釈されるんだろう。そう遠くないであろうメインコミュが楽しみで仕方ありません。

 

 興奮も冷めやらぬ中、今度は福田のり子役・浜崎奈々さんの「求ム VS マイ・フューチャー」でまた大きな歓声が上がります。ミラソニや周りにボーカル勢しかいない「紙・心・ペン・心」を経て改めて評価が高まっている浜崎さんのパワーボイスですが、9thで武道館を掌握したバラードの美しさも素晴らしかった一方でやはり強みはこの手の曲。3rdでの初陣で歌った曲ということで、歌唱もダンサーさんを含めたパフォーマンスもあの頃とは比べものにならないくらいの「成長」を見せつけていたように思います。Act-2ではユニットメンバーであるVo双璧との3人で「紙・心・ペン・心」を歌う可能性が高いでしょうから、とても楽しみですね。

 

 前半ブロックのラストを締めくくったのは、皆がコールできる日を待ち望んでいたであろう「Eternal Harmony」!!

 バンナムフェス1stでのオリメン披露以来、3年半ぶりの声出し披露となりました。いやあ楽しい。MOIWでやるかなと思っていたので予習復習は盤石でしたし、この日もオリメンの千早ライトを持ってきていましたので全力で振りました。最後のコールが続くシーンはこの曲の象徴的な場面ですが、演者の皆様も楽しそうで何よりでした。前回声出しができたバンナムフェスではどうしても客の知識に濃淡がありましたが、今回は精鋭ばっかりなので凄かったですね。

 

 

 今回のライブは合同を除けば久々の声出しライブということでコール曲をガンガン突っ込んできた印象がありますが、両日とも小難しいことを考えずに最初から頭ミリオンにして楽しめる構成は非常に良かったと思います。

 

 2ndのSVの話題が出たので「ということは今日じゃなくて明日かなー」みたいな流れのMCを経て、ライブ仕様のロングイントロで始まったのは「Blue Symphony」。もうこの曲では見られないかもしれないと思っていたオリメンの種田さんを見られたのは良かったです。この曲と言えば765AS9thの今井麻美さんによる「恵美、志保、琴葉、新しい翼をありがとう!!」のアドリブが有名ですが、Twitterであったらいいなと言及していたそのアンサーはなかったものの(この筋では無理というのはわかってましたが)、楽しそうに歌うオリメン2人が見られただけで十二分に満足できました。

 

 そして豊川風花役・末柄里恵さんの「bitter sweet」。風花ソロ曲ではこれが一番好きですが、6th仙台のLVではまだ知識・経験ともに足りず「良い曲だなあ」止まりだったので、積み重ねた上で現地で見られたのが何よりです。ラスサビ前に背後からシルエットを映す演出も3rdリスペクトかな?と思い至りましたが、末柄さんの時に限らずビジュアルも寄せてくださっている演者さんの時に何度かやってくれていたのは高く評価したいです。それと私は後方から演者の背と客席を映す構図も好きなんですが、今回は斜め後方からの構図が結構多めでありがたかったですね。

 名古屋で想定される、まだ私が現地では浴びていない「祈りの羽根」の披露も楽しみです。

 

 その次は永吉昴役・斉藤佑圭さんの「Day After “Yesterday”」。ブログで事前にリクエストがあったこともあり、サビで白いライトを掲げられて一安心でした。以前のクロノレキシカの時も結構複雑なリクエストが出ていたのですが、MOIWは仕方ないにしても8thでもあまり浸透しなかったという過去もあっただけに、今回はある程度できている人が多くて良かったのではないかなと思います。続く北上麗花役・平山笑美さんの「サマ☆トリ ~Summer trip~」は平山さんのデビュー戦となった3rd福岡以来7年余ぶりの披露。相変わらずの抜群の安定感でしたが、最後まで名乗り損ねていた3rdの時の分まで?MCでも自己紹介をしだしたのは思わず笑ってしまいました。ちなみに3rdの福岡はとても良いライブなので、円盤は幕張だけ持ってるという方もお勧めですよー。

 

 オリメンのうち3人で披露した「HOME, SWEET FRIENDSHIP」はもう実家のような安心感のような曲……と思ったらリリイベ入れてもこれが10回目の披露だそうで。意外と少なくエタハモ以下とは。私がライブ見るようになってからは頻繁にやってたからですね。

 

 そんな定番曲の後、予想より早いタイミングで流れたあのイントロで会場は大沸きし、すかさず防振双眼鏡を構えた私はセンターで不敵に笑みを浮かべる彼女を見てぐっと拳を握りました。トライスタービジョン(TSV)こと、田中琴葉・所恵美・島原エレナのトリオによる「リフレインキス」です。ここをDay1最大の名場面に挙げる人もいるでしょう。

youtu.be

※配信・アーカイブでも採用されてますが、最初の種田さんアップのカットはミリシタの再現ですね。

 

 

 ここまで読んでくださっている方には言うまでもありませんが、リフレインキスはLTFのユニット、スコーピオ(琴葉・海美・志保・亜利沙)のユニットです。しかし、LTFがメインだった4thでは種田さんは休業中で、CDでの歌唱にも参加はできず。それから長い時が経ち、21年春にミリシタに4人版の実装を経て4人での音源も配信販売されました。イベントが告知されたのは声出しができなかった7thRのDay2でしたが、観客席からは出すまいとしながらも悶絶するような声が上がったのが今でも思い出深いですし、直後の種田さんのMCでリフレインキスに触れられた時の「田中琴葉、お待たせしました!!」の言葉で崩れ落ちる前の席の琴葉Pたちの姿は今でも鮮明に覚えています。

music.youtube.com

 

 実は8thでも種田さんの出演するDay1で混成ユニットで披露されており、その時は様々な声があったと記憶しています。ただ、あの日はオペラセリア仕様に特化していたこと、ライブ後しばらくして手術をされたようにコンディションが思わしくなかったこと(その代わりハーヴェイくん寄せのウルフカットっぽいビジュアルや表情などの見せ方については完璧でした)から、あの時は社会情勢やらの様々な事情も含めてあれで良かったのだと思います。

 今回の種田さんは、「ラスト・アクトレス」の披露が印象的だった6thSSAと同じくらいの調子のようでしたし、何より「経験を積んできた(演じる)アイドル」としての演技については間違いなくトップクラスだったと思います。リフレインキスでも表情の見せ方に自信と余裕がにじみ、それが歌声にも好影響をもたらしていたように見えます。かつてディレ1こと石原章弘氏は当時のミリオンスターズ37人で「華のある演技をする演者」の代表例として種田さんを挙げたとされていますが、まさにこの日の種田さんはその「華」でした。

 リフレインキスは、両翼を固めるTSVのメンバーも気合いが入っていました。現状ではスコーピオのオリメンを集結させるのはかなり困難っぽいということもあり、種田さんセンターで披露する場合の編成としてはこれ以上納得できるものはないかと思います。ですが代役ではなく、個性を前面に出したパフォーマンスを心掛けているように見えました。

 島原エレナ役の角元明日香さんの「スキ」の言い方は配信コメントでも「アッ」が乱舞するくらい蠱惑的でしたし、種田さんより緊張してこの曲に臨んでたんじゃないかという所恵美役・藤井ゆきよさんも演者・キャラの二重の意味で「らしい」感じでしたね。今回はオリメン未披露or未歌唱曲を意識的に拾っていくライブでしたが、このリフレインキスは「曲単位」ではその最たるものです。

 一方で、MCでは種田さん自身はそのことに触れなかったのは、推測ですが4thを巡る過去の発言や、7thRの「田中琴葉、お待たせしました!!」の発言からして、そこで一つ区切りがあったからこそ「今回は当たり前のように披露して特筆もしない」というスタンスだったのかな……と考えます。個人番組でライブそのものには触れられるでしょうから、その時にもし言及があれば聴いてみたいですね。

 

 ぴょんさんの株が下がったり上がったり、渡部恵子さんの「もちょって食べ物分けてくれるんだ……」という迷言が生まれたMC明けの一曲は、二階堂千鶴役・野村香菜子さんの「恋の音色ライン」。

 9thでも感じましたが、野村さんは魅せ方がまあ上手い。そして歌唱力についても、CD音源をライブで軽々と凌駕するくらいの力をつけていて、後述しますが「グリマス時代からの成長」「過去を超える」を採点基準にしていた今回の私的ライブMVPでは最終候補の一人に残っていました。続く角元さんの「想いはCarnaval」も非常に歌唱が安定していて、歌い方も普段のカラッとしたエレナとは一転した湿度をまとった歌声は聞き惚れるものがありました。しかしディレ1、これが自己紹介代わりのソロ一曲目って改めてとんでもない采配ですね……。同じLTP11の「Get My Shinin’」もそうですが、コンセプトが変化球すぎます。ところで「Fu-Wa-Du-Wa」はいつオリメン入りで披露されますか。

 

 ちづエレの次に披露されたのは、エミリー役の郁原ゆうさんによる「君だけの欠片」。7thRでシャルシャロにより歌われ、感極まってしまった徳川まつり役・諏訪彩花さんを包み込むようにカバーした郁原さんの優しい歌唱は、あのライブの名場面の一つです。今回のライブは1stで披露した「微笑み日和」一択だと思っていたので、初めてソロ歌唱を生で聴けたのは嬉しい誤算でした。エミリーのソロでは一番好きな曲なので、現地で聴く機会を得られて本当に良かったです。

 

 そして、当確レベルで予想していた種田さんの「ホントウノワタシ」。どういう見せ方をしてくるかなと目を凝らしていましたが、表情の変化のメリハリだけでなく、2番サビあたりからの迷いや悩みを振り払おうとする「強さ」を前面に出した歌唱が琴葉らしかったです。所々しんどそうな場面もありましたが、最後は前回披露の3rdよりもはっきりと笑顔で締めたのは今だからこそできる「乗り越えた琴葉」の表現だったのでしょう。この曲も今後披露される可能性はかなり低いでしょうから、現地で浴びることができて何よりでした。多分全力で拍手してました。

 

 

 

 

 

 この日、私が特筆したいと思った「ココロがかえる場所」はその次の披露でした。

 

 オリメンのうちミリオンスターズの3人(千鶴・桃子・ロコ)は揃っており、しかも野村さんと温姫さんは未歌唱。ミリオンスターズのオリメンなのにLTP曲未歌唱!?

 ……ということで、来るのが確実と思われていました。観客側も私に限らずそうだったのでしょう。すかさず"4色"のペンライトを振る方が、私の立ち位置からも見えました。

 自他ともに認める感動しやすい演者の皆様ですが、終盤感極まって目を潤ませる温姫さんにこちらももらい泣きしそうになりました。ライブ翌週のMOR(収録時系列はライブ前)でこの曲に対する思いは語られていましたが、ライブ参戦が3rd福岡からとかなり遅かった彼女が、LTP12の収録当時はなかった「かえる場所ができた」という思いで歌っていたという思いの吐露は必聴です。入会しておまけ共々聴いてください。早く。

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 そして曲のラストに、悲鳴のような声が観客席から上がりました。歌い終わった3人が舞台奥の階段に腰かけて、あのポーズを取ったのです。

 

 

 

 LTP12のジャケットイラスト。千鶴さんの謎ポーズから、某漫画のアレのように「お身体に触りますわよ…」ともネタにされるポーズですが、野村さんと渡部さんの間には、ちょうど一人分のスペースが空いていたのです。大きな歓声が上がったのも、私を含めてそれに気づいた人たちからでした。

 

 そう、雪歩のスペースが、きっちり空けられていたのです。

 

 

 

 

 私はオリメン至上主義者ではなく、あくまで「一度はオリメンを揃えての披露を最優先してほしい」もしくは「それが無理ならオリメンの存在を感じさせる演出がほしい」派です。そして一度クリアした後は、今度はあえて新しい色を彩ってくれる演出は、文脈さえ見せてくれるならどんどんやっていいと思っています。

 

 

 Day2を含め、今回のAct-1各曲では、オリメンの765AS(と本来の歌唱メンバー)の存在について丁寧な演出が施されていました。

 例えば、この後に披露された「PRETTY DREAMER」では浅葱色(ライトブルー)の響カラーの照明、翌日の「たしかな足跡」では紫色のあずさカラーの照明。「瞳の中のシリウス」では貴音や海美ら不在のオリメンのカラー。そして、私にとって大切な大切なあの曲でもASの5人のカラーがありました。

 そうしたスクリーンや照明の工夫は、その多くをアーカイブでも確認することができます。ココロがかえる場所のラスト演出の原案は温姫さんということがMORで明らかになりましたが、快く応じてくれたお二人やライブスタッフも含め、感謝しかありません。

 

 3年半前のあの日、ほんの一秒でもこんな演出があれば……と、一瞬は昏い考えが頭をよぎったのは否定しません。

 ですがあれから、真に限らず二度とあんな思いをする担当Pが出ないようにと事あるごとに要望を上げ続け、何ならここでは内容を言えない場でも直接訴えたりしてきたことも、当時より765ミリオンの垣根が低くなったことも含めてこの瞬間につながっていたのかもしれないと思うと、少し救われた気持ちになりました。少なくとも演出はともかくあそこまでの出来事は今後ないだろう、と確信できたのは大きな収穫です。

 

 話は前後しますが、数々のそうした演出を見て終演を迎えたDay2の後、かつてどす黒い思いを抱いて振り返ったSSAの正面玄関が、大げさかもしれませんがしっかり輝いて見えました。

 

 

 

 

 担当が振り返りまで含めて完全に抹消されたかつてのトラウマの払拭。忘れ物をきっちり回収したAct-1は、思わぬ副産物も私に届けてくれました。

 あとは何年後でも、どんな形でもいいので、いつかJOVで5人揃えて地縛霊を成仏させてくれたら。そう願うだけです。

 

 

 

 Act-3以降のライブの構成がどうなるかはわかりません。個人的には10thツアーは10thツアーとしてミリオンスターズで完結するのが望ましく、アニメ関連であろうAct-3に続くAct-4のコンセプト次第ではありますが、私が焦がれるほど訴え続けている何かがあるなら少なくともAct-EXが筋だと思います。他方、10thツアーについて前説では「ミリオンスターズのツアー」という言及がある一方で単独公演表記はありませんが、実は9thも表記がなかったのでそこの表記揺れはいつものミリオンだと思います。

 浅倉杏美さんがこの前のニコ生で「(10thツアーは)今公表されている段階では私にはオファーがない」と何とも微妙な言い回しをしていたのはちょっと気になりますが、現実的にはMOIW前後にハッチポッチ2の開催要望が我らがセンターオブセンターはじめ765ミリオンの多くの演者さんから出ていたというのが、現状のアンサーなのかなー、とは思います。

 

 

 

 さて、話を戻しましょう。

 

 

 感動で胸がいっぱいになったところで披露されたのは、浜崎さんと斉藤さんによるLTD曲「Dreamscape」。確実に来ると踏んでいた私はここでもニッコリでしたが、この曲はスクリーン演出が秀逸でした。

 グリマスには、この曲をイメージさせるのりすば早朝ツーリングのカードがありますが、

 今回の、夜明けから朝へと移り変わる海岸線を走り抜けるスクリーン演出は完全にそれ。やるじゃんJUNGO。

 

 今回は1-4th、特に1stと3rdの要素が強いライブでしたが、それだけにこの辺りの流れは「こ、このセトリは石原……!?」と、北斗の拳ケンシロウの闘気の流れにトキの姿を見たラオウみたいになってました。

 

 MC明けの最終ブロックは望月杏奈役の夏川椎菜さんの「VIVID イマジネーション」。私を含めて夏川さんのソロはハピダリかな? と思っていた方も多かったようですが、杏奈のソロではMS2の「スポットライト・ミラーランド」の次に好きなので、聴く機会に恵まれて幸運でした。でもコールはまっっったく予習してなかったのでスクリーンの字幕に助けられっぱなしでしたが……。

 この曲はミリシタのSFYのカードも良いですよね。

 

 

 さて、こうなるとソロのトリは恵美となるわけですが、そうなればそうなるわなとばかりに流れてくるのは過去のライブ映像で何度も聴いたあのイントロ。

 Day1のソロ最後の一曲は、所恵美役・藤井ゆきよさんの「アフタースクールバーリータイム」でした。

 

みんなの声がずっと聴きたかったよーっ!! 大きな声で、めぐみーって歌ってよねー!!

 

 恵美としての煽りで登場した藤井さん。私としても当然初めてこの曲のコールにはとても、とても楽しいという思いで参加していたのですが、6thSSA以来3年半ぶりにもはや怒号のような歓声を浴びた藤井さんが感極まりそうになりながら歌う姿と、この曲の歌詞を改めて聴いて、はたと思い浮かびます。

 

 「楽しい」が増える毎日。

 「毎日」を歌える奇跡。

 

 この3年余。そんな当たり前の日々こそが、改めて奇跡なのだと思い知った期間でした。

 

 私が今、ミリオンで一番聴きたい曲の歌詞を借りるなら。この「長い長い夜」あるいは「涙と夜」を越えた先に、ブランドの足跡をたどったライブとしてこのAct-1がありました。

 綱渡りの末に何とか開催に漕ぎつけた7thRの最後の最後のMCで「みんなの顔が見たい」と客席に向けて照明をつけてもらい、涙をこらえながら「この約2年間、みんなどうしてた?」と呼びかけた藤井さんの姿は、幸運にもAブロック前方で見られたのもあって今も鮮明に記憶に残っています。

 発声禁止という初めてのライブを駆け抜けて「声が出せなくても、気持ちがすごく伝わってきて……」と、藤井さんが言葉を詰まらせてから約1年11ヶ月。あの日は手拍子の「応援するよー!!」でしたが、やっと、やっとあの時の言葉に応えられたという思いがありました。だからこそ、あの日々の分まで全力の「楽しい」と「めぐみーはっぴー」を届けたいという想いを抱いていたのは、きっと私だけではないと思います。

 ASPTは泣き曲でもある。そんな認識を新たにしたAct-1ソロのトリ曲でした。

 

 ……いやしかし、藤井さん本当にお綺麗な方ですよね。前も言ったけど私の趣味嗜好は別にして、客観的にはミリオンスターズの演者で一番美人なのは揺るがないと思います。とても同世代とは思えん。

 

 

 余韻が残る中、大歓声で迎えられたのは温姫さんと小笠原さんのLTD曲「fruity love」です。

 6thSSAでは2人を含むじぇりぽ&りるきゃんのユニットかつWセンター形式で披露はしましたが、オリメンだけでの披露はお二人がアイマスライブ初陣だった3rd前のリリイベのみ。なので6thSSAのMCでは、オリメンだけで「アレレ」の振りをすることに温姫さんが失敗した話をしていた際、ユニットメンバーの舞浜歩役・戸田めぐみさんから「じゃあさ、またどっかの舞台でオリメン2人で歌ったらいいんじゃない?」という提案があり、会場は大きく沸きました。温姫さんが「プロデューサー、叶えてくれますか?」と呼びかけると、この日と同じくSSAを埋めた観客とfruity loveに本気勢ことMachicoから「叶えるよー!!」と反応があったのが19年9月の出来事でした。

 

 今回の披露では、ようやくその約束を果たしたことになります。8th、9thと温姫さんと小笠原さんが揃っていてもライブ構成の都合で歌う機会がなかっただけに、ほぼ確定枠とはいえその披露は私にとっても大きな期待でした。

 なので、曲の披露中はもうニッコニコで二色のライトを振っていたと思います。温姫さんとちゃきさんがこの曲で楽しそうにしてるだけで幸福度が上がるので毎日映像を流してほしい。アレレも無事成功して、配信コメントで「やった!」と言われてるのは笑っちゃいましたが。

 

 そしてこの曲もみんなが予想していたであろう、響を除くオリメンが集結した「PRETTY DREAMER」。コールガイドだけでなく山崎さんの「せーの」のアシストがあったので、罠と称される2カ所のコールミス誘発もなく、反則的に楽しいライブシーンが展開されました。やっぱり声援あってのミリオンのライブだなと、この曲でも強く実感することになります。

 畳みかけるように、二の矢として放たれるのは「Shooting Stars」。これもオリメンの小笠原さんが未歌唱でしたが、ミリシタ以降ではクレシェンドブルーが唯一5人揃った7thRでも「Flooding」を優先したため歌われず。ブルシンが小笠原さんを除く4/5クレブルだったので、「SUPER SIZE LOVE!!」あたりで小笠原さんの出番を抜いてこっちに回せば歌えたんでは……?という疑問は今もありますが。それでも、この曲の後に小笠原さんがさりげなく「ラクルを起こせた」と言ってくれたのは嬉しかったですね。

 

 そして、「STANDING ALIVE」。作詞の松井洋平さんの言葉もあり、このコロナ禍の中でそれまでと違った意味を持つようになった曲です。7thRではアンコール前の星屑のシンフォニア→STANDING ALIVE→brave HARMONYという圧倒的な3連コンボがありましたが、この曲が7thRの核となる曲であったのは疑いの余地はありません。何ならMOIWでもやってほしかった曲です(多分コンセプトの関係で候補から外れたんでしょう)。

 今回までの披露はわずかに5回。そして、このAct-1でようやくオリメンである温姫さんと角元さんの歌唱が叶いました。SSsと同様、オリメンの2人が中心となる構成だったのも良かったですね。

 また感極まりそうになるのをぐっとこらえて、ロコのままで歌い抜いた温姫さんを見ながら「また温姫さん泣きそうになってるよー」と私も目元が怪しくなりましたが、本当に本当に良いライブだった……ともうアンコール前までの曲が終わったと思っていました。もう結構いい曲数になってましたからね。

 

 

 かーらーのー。ミリラジ初代テーマソング「U・N・M・E・Iライブ」ですよ。1stオマージュとはいえオリメンは山崎さんだけ。麻倉ももさんはDay2、田所あずささんは欠席。そのため候補にすら入っていない曲でした。なのでリストに入れる発想がそもそもなく、

 

 い つ も の。

 

 

 

 

 MCを経て、アンコール前の最後の曲は「Dreaming!」。バンナムフェス2ndで生で聴いたことはありましたが、グリマス時代を振り返るライブの締めとして披露されれば感慨はまるで違います。私でさえそうだったのですから、グリマス時代からのPの思いはひとしおだったでしょう。
 間奏はどうするのかなーと思っていましたが、今回はCDジャケット再現の円陣でしたね。

 

 例の約束の処理の仕方はグリマス古参ならずとも「正直どうなんだ」というのも幾ばくかありますが、Kアリーナが用意されてるならそれでいいんじゃないかな……。野球の民なので、MOIW2015には海外出張で行けていなかった身でも、ドームっぽい何かであるあそこがどういう場所はよーく知ってますし、どちらの季節にしても演者に重い負荷をかけるくらいなら……と思います。

 

 

 

 さて、ここまでグリマス時代の曲だけで駆け抜けてきたAct-1ですが、1曲だけ最新曲が披露されることは明らかでした。

 

 ミリオンライブ10周年曲「Crossing!」。

 9thで流れたPVで初披露され、2月にはイベントもあったブランドの集大成的な曲です。この日のライブ当日、サブスクにも入りました。私がブランドの魂と思っている「UNION!!」を柱に、歴代全体曲を内包したミリオンにとっての「M@STERPIECE」に育ちうる曲と思っています……という趣旨のお手紙を書いたらMORでこの前採用されてました。ありがとうございます。

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 そしてその曲ですが、もう言葉にすると陳腐になるくらい良かったですね。ブランドだけでなくコンテンツにも通じる、新しいミリオンの魂を込めた曲のように思えます。天海春香を構成する「運命の出会いを信じてる?」という言葉も歌詞の要所に置いているあたりからしても、この曲が真の完成を見るのはきっとしかるべき機会に中村繪里子さんも歌った時かなと考えますが、それはさて置き。まずはこの10thツアーでじっくりと育っていってほしいです。

 実際、明らかに浸透不足の感があったコールがDay1は今一つの大きさだった一方、Day2は少しマシになり、観客側でも定着してきていたように思えます。おそらくAct-2、3と段階を踏むたびに完成度は上がっていくのでしょう。私は合同で歌う可能性さえあり得ると思って以前から入念に準備していた一方で「これコールしたら私でさえ泣くかもなあ」と感じていましたが、今回の現地では楽しいが勝ってくれました。

 

 ミリシタのMVをイメージさせるようなスクリーンの演出も素晴らしく、特に配信では全て見られなかった「あの落書き」を音ハメで置いていく演出は秀逸でした。

 

 あの演出では最後に「めざせ! トップアイドル!!」の張り紙の文字が表示されますが、あそこで思い出ボムが炸裂したグリマス勢も多々いたんだろうなと……。いちぽむのCD視聴動画でも古参をターゲットにした演出がありましたが、ああいうのは「わかってても殺し」ですよね。

 

 

 

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 このAct-1のライブは、古参の「もう一度あれを見たい」「あの頃の曲で、より成長した姿を見たい」という願いと、私のような後発組の「映像で見たあの曲を、あの伝説を現地で見たい」「演者さんたちの成長の軌跡を追体験したい」という願い。そして演者さんの「前の方が良かったとは言わせない」という矜持。

 

 それらが交差して大きな化学反応を起こしたからこそ、ライブがここまで素晴らしいものになったのだと思います。その象徴が「Crossing!」なのでしょう。

 

 765プロという滑走路から、演者が、グリマス古参のPが拓いた航路。それがあったからこそ、ミリシタが生まれてユーザーは大きく増え、初期の目標だった武道館さえ「近くて狭い」と公然と言えるようになりました。温姫さんが9th当時にMCで触れてくださいましたがチケット戦争は両日となると結構しんどかった。

 この曲の大サビに、「あの日生まれた声の架け橋が きっと 後を行く 誰かの道を繋ぐ」という歌詞があります。解釈が分かれるところで私はトリプルミーニングと考えていますが、この翌日も含めて、その架け橋を支えてきた方々に感謝を伝えたいものです。

 

 

 「Crossing!」については今後のツアーでも触れていく機会があるかと思いますが、今の評価がどのように変わっていくのかが本当に楽しみですね。

 

 10th衣装である「リ・プロローグ・X」は個人によって大幅に違う衣装で、ほぼ固有衣装といった趣でした。これまでの衣装もある程度スカートの丈やMachico専用仕様など細かい違いはありましたが、今回はツアーを通じて着るであろう衣装なのもあってか個性全開でしたね。渡部優衣さんの布地なんかはすごいことになってた。

 

 

 今回はツアー最初ということもあり、最後のMCは比較的あっさり傾向。この日のメンバーかつAct-2未参戦組ではやはり種田さんのAct-3以降の参戦、そして未披露ソロ曲の「Sing a Wing Song」の歌唱が期待されるところですが、何としても見たいという想いと、無理だけはしないでほしいという想いが二律背反のように両立しているので、どうか焦らないでほしいところです。

 

 3rdオマージュの強いライブとはいえ、もうそろそろ擦らんでも……というやり取りを経ての、最後の「Thank you!」。またしても隣の華凉さんにお願いしてロコ文字ライトを展開しましたが、「ロ」を構成する一本がコロナ前に買った古いものが混ざってたのか点灯せず、慌てて「コ」に一本足すハプニングもありましたが無事なんとかなって安堵しました。

 

 MOIW以来の「サンクスです~」も聴き終え、終演。まだDay1とは思えないくらいの満足感を胸に席を立ち、PA席の隣を通りがかった時にはJUNGOと梅木さんの姿を見つけて他の方ともども「JUNGO、ありがとー!!」なんて自分らしくないことを言ったりしながら退場しました。JUNGOに近距離で直接お礼を言うのは、あの伝説の「MR ST@GE 秋月律子主演回 千秋楽」以来でしょうか。テンションが上がっていたので普段絶対やらないこともやってしまうやつ。

 ちなみにミリオンに引きずり込もうとした華凉さんは翌日も独自にチケットを取り、何ならライブ後はAct-2以降にも関心を示してくれました。これだけでも本当にありがたかったですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

■幕間 応援スタンスのこと

 

 昨今はコンテンツやブランドをどういうスタンスで応援するか、というのが話題になっていると感じます。私はこのアイマスというコンテンツにおいては、かなり前から演者単位込みでスポーツチームとアスリートのそれのように応援しているスタンスでした。

 異動やコロナ禍で現地からは縁遠くなってしまいましたが、大学まで14年間野球選手だった私は、プレーを離れてからも高校、大学、社会人、そしてプロの野球を追っています。大きなニュースになる甲子園やプロ野球はもちろんですが、選手の球歴や他の選手との長い関係性を含め、引退までの「生きざま」を物語として楽しめる社会人野球も好きです。

 アスリートというのは繊細なもので、かつて甲子園でヒーローのような活躍をした選手でも、些細なことがきっかけで輝きを失ってしまうことも珍しくありません。能力限界も人それぞれですし、高校で完成してしまってその後伸び悩むなんてまだいい方。長く続ければケガや病気を避けるのは困難です。社会人野球であれば務める企業や家庭の都合なども絡んできます。

 ですが、例えケガや病気でかつての剛速球を投げられなくなったり、韋駄天のような俊足を失って往時の輝きを失っても、あるいはトップへの道は閉ざされてしまっても。それでも今できる自分のプレーを懸命に見せてくれる選手の姿には心打たれます。社会人野球が、総当たり戦かトーナメント戦で一戦必勝の試合になりやすいからというのもあるでしょう。

 ロウソクの灯が燃え尽きる前の刹那の輝きであっても、最後まで全力を尽くすアスリートは勝敗抜きに美しいのです。ベンチ裏はそう綺麗なものではないことも多いというのを、自他の体験としてよく知っていても。

 

 いわゆる「推し」選手は社会人まで進めば御の字くらいですが、まれにプロ野球で活躍してくれる選手もいました。私が現役時代に対戦経験のある選手はいずれもプロでは結果は残せませんでしたが、最近ですと高校一年秋から注目していた伊藤大海という投手が挫折を乗り越えて大卒で北海道日本ハムファイターズに入り、今春のWBCでは日本代表のリリーフとして活躍してくれました。応援し続けてきた選手が地元のチームで活躍してくれるだけでもうれしいのに、世界一に貢献までしたのは脳からヤバい物質が分泌されるくらい興奮しました。

 もう一人、高校時代は強豪のベンチによくいる目立たない半レギュラーの球児だったのが、指導者に非常識と否定された独自の打撃理論を極めて社会人経由で同じくファイターズ入りした今川優馬という外野手もずっと応援している選手です。SNSの運用もうまいしファンサの神なので、アイマスで言うとメンバーが一列に並んだ時に端の方を固めてるポジションかもしれません。伊藤と違ってチーム内のレギュラー奪取まで至ってないしケガも多いのですが、いい選手なんですよ。

 

 長くなりましたが、このあたりはコンテンツやブランド、演者さんの応援スタンスとかなり似通っているところがあります。スポーツであれば勝者は一握りで大半の選手は目指したトップにはたどり着けませんし、野球ですと学校や企業、フロントなどがクソムーブをしてチームがうまく機能しなくなったり、中心選手が理不尽な放出やトレードに遭ったり、数年単位で暗黒になったりもします。栗山政権を惰性で引き伸ばして綺麗に終わらせられなかった上に若い主力をお山の大将で放任して腐らせたのはまだ許してないからなフロント。

 

 とはいえ……それでも応援したい何かがあるのだから、結果で一喜一憂するだけでなくそのプロセスを愛したい。これからもそんな姿勢を保っていきたいものです。

 閑話休題。本編に戻りますね。

 

 

 

 

■Day2 あの日より我がままに、もっと自由に。翼を広げた彼女が世界を魅了する

 

 

 この日はライブ前に、秋葉原の魂ネイションズ公式ストアを訪れてきました。

 

 

 そして6thSSAでも食べた近場の武蔵野うどん屋駕籠休み」を再訪しました。主にPによる長蛇の列ができていましたが、幸い太麺が品切れになる前に食べることができて幸運でした。麺そのものが美味しいんですよねここのうどん。静香も讃岐にばかり尻尾振ってないで地元のうどんを推して。

 

 

 

 

 Day2は趣味や癖が合うこともあって、オペラセリアを契機に親しくなった翔菜さんと同行しました。座席は200レベル後方で前日より遠くはありましたが、CDを積まなくてもアソプレだけで概ねご用意される今の仕様に文句はありません。

 

 

 この日の私の注目点は二つ。一つは、天空橋朋花を演じる小岩井ことりさん。

 そしてもう一つは、おそらくSSAに駆け付けたほぼ全員の共通認識でしょう。「アイル」の披露でした。

 

 「アイル」はグリマス時代を支えて聖典とまで称されるコミカライズ、門司雪先生のいわゆる「ゲッサンミリオン」発の曲です。伊吹翼をセンターにジュリア・真壁瑞希が両翼を固める「harmonized ver」は、配信で販売されているため誰でも容易に手を取れますが、コミカライズ特典の翼ソロverの入ったCDは原則プレミア価格がついています。

 グリマス古参の言葉や当時の雰囲気からして、ゲッサンミリオンはプロ野球カープにおける黒田博樹ベイスターズにおける三浦大輔のような、成績だけでなく当時の存在感や苦境のチームを支えた役割という意味でもレジェンドと言える存在だったと認識しています。

 とりわけ、ミリオンが大きく飛翔した3rdライブツアーにおいて、酷使にさえ見える連闘の末に絶対的エースとして開花した翼役のMachicoさんを象徴する曲の一つでもありました。

 しかし、この曲が唯一3人による完全な形で披露されたのはこの3rd幕張Day1の一度だけ。伝説を現地で見届けた人は今となっては少なく、それだけに3人での再演が強く希望されている人気曲でした。前回披露された22年のリスアニではMachicoさんがソロで歌いましたが、その時も「心の中ではジュリアと瑞希と歌った」と話しています。ミリシタの実装希望曲でも、ファミ通の特集では毎年ずっと1位です。今年もきっとそうでしょう。

 Day2はアイルを歌う演者3人が揃う久々の機会で、8thのようにユニット縛りもありません。ライブのコンセプトでも披露しない理由がなく、それゆえに焦点は以下の通りでした。

 

 

「披露するのは当たり前。どんな進化を見せてくれるか」

 

 

 3rdの「アイル」では、ラストのロングトーンMachicoさんが悔しいと振り返る終わり方をしました。

 あれから7年。アイマス抜きに個人としても大きく飛躍して押しも押されぬ立場となった彼女であれば、伝説と呼ばれる3rdを超えるのは一見容易そうと感じるかもしれませんが、今や「伝説の再演」に求められる要求値はそれだけで収まらないのは明らかです。

 例えば大谷翔平が、投打二刀流で特大のホームランを打ったり160kmを投げるのは今となっては当たり前。いかに圧倒的パフォーマンスで、あるいは劇的な場面で打って投げるかというところが問われるレベルの選手となったように。

 私はDay2のセトリ展開について「Believe my change→プラリネ→アイルの流れが来る」と前々から公言してきましたし、先述のリストでもその3曲は並べていました。それはあの日の伝説を映像としてしか知らない者の願いであり、彼女たちなら上がりきったハードルさえ軽やかに飛び越えてくれるという期待でもありました。

 

 

 

 

 開幕の「Thank you!」から主にどこを見ているかと言えばまあ小岩井さんだったわけですが、予想通り全体枠の配置が下手端だったので私から見れば対角線上に。おかげでかなり多くの曲で防振双眼鏡を構えることになり、同行者から「ずっとこっこちゃん見てましたね」と言われる始末……。

 

 ドームぶりに子豚ちゃんになったりMachicoさんの予想通りのあの曲への言及があったりした開幕のMC明け。今回もソロから始まるのかなと思っていたら、歌うだろうなーと思っていた「ドリームトラベラー」が初手でした。7thRではコールできませんでしたが、ここできっちり回収してきましたね。

 ソロ初手は真壁瑞希役・阿部里果さんの「POKER POKER」、そして高山紗代子役・駒形友梨さんの「君想いBirthday」。ミリシタから入った私にとっては強烈なパンチみたいなソロ曲をぶっ放す2人の印象がどうしても強くなりがちですが、ここで原点に触れることができたのは感慨深いです。お二方とも非常に安定感があり、ライブ映像や音源よりも歌声が柔らかい。特に駒形さんの歌唱はその後のソロ曲を経た紗代子を感じさせるものがありました。オケマスでも素晴らしい歌唱を見せてくれましたが、あの今までにない舞台を経てもう一つ階段を上がったように思えます……って話を9thの時のレポで書きたかったのですが、ようやく言及できましたね。

 

siden-p.hatenablog.com

 

 

 宮尾美也役・桐谷蝶々さんのソロは「ハッピ~エフェクト!」。正直を言うと、6thでは後述の理由で聴けなかった「初恋バタフライ」に期待していたのですが、披露のブランクからすればこちらが歌われるのには納得感があります。

 ミリオンスターズでもおそらく一、二を争うくらい体幹の強い方なので、蝶のように優雅に舞うダンスにもしっかりとした芯と余裕があるように感じさせ、またあの難しそうなキャラ声が崩れないのが桐谷さんの強みですね。続く中谷育役・原嶋あかりさんの「グッデイ・サンシャイン!」も初めて現地で浴びる曲でしたが、リアル育ちゃんといえるような小柄な体を目一杯使って表現する原嶋さんのパフォーマンスは、シンクロ感が強いと改めて実感します。ダンサーさんとの連携も非常に良く、「子供扱いしないでよね」から「行ってきます」の流れも考えられた演出でしたね。

 

 そして、佐竹美奈子役の大関英里さんによる「スマイルいちばん」。今回のライブでは、信号機やアイル組をはじめとした看板になるメンバーに負けないくらい強い思いを抱いて参戦していたであろうことが容易に感じ取れました。

 「子鹿のようなぜっきー」と自他ともによく言われる1stの頃とは比べるまでもない成長はされていますが、プロローグ・ルージュの要素を含む衣装でこの曲を歌う以上は気持ちの入り方も違っていたでしょう。直前のコンディション不良で、納得のいくパフォーマンスができなかった9thからのリベンジというのもあったと思います。開演直後はちょっと気合いが入りすぎてる?と思わせる場面もありましたが、この曲のタイトルでもある笑顔については盤石といっていい魅せ方だったのではないでしょうか。この曲も現地で聴くのは初めてなので、改めて歴史の一端に触れた思いです。

 そして、この曲に「十年分を全部詰めた」という大関さんのこの日のさらなる真価は、この後のデュオ曲でさらに発揮されます。

 

 「スマイルいちばん」が盛り上げた会場のボルテージをさらにぶち上げたのは、オリメンの大神環役・稲川英里さんをセンターに据えた「ジャングル☆パーティー」。当確レベルと思っていたので当然来るよなあ!とほくそ笑みつつ、7thRではコールできなかった分まで会場は怒涛のような爆音ウンババ祭りに。ミリオンが初めてという方には「奇祭」みたいな扱いをされていたのには笑いましたが、そういう方々はAct-2でさらなる頭ミリオンであるチュパカブラを浴びる可能性が高いわけで、その時の反応はどうなってしまうのやら……。

 いやー、しかしここまで頭カラッポにして盛り上がるライブは楽しい。羽目を外して笑って楽しむことだけに専念できる楽曲があるのはいいことです。演者の皆様も楽しそうなのが良いですよね、ウンババ。

 

 ところで、オレンジと黄色が目立つはずのこの曲で緑のライトがやけに多かったのは、徳川まつり役の諏訪彩花さんがいるから……だけではないでよね。やっぱり御神木の威光?

 

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※御神木

 

 

 10年を振り返るネタが盛り上がったMC。ステージ後方を指して「何か出てきた」というMachicoさんの指摘の時点で確信していたMC明けのイントロに、私は思わず拳を握ります。

 それは、6本が並んだスタンドマイク。オリメンの小岩井ことりさん、篠宮可憐役の近藤唯さんを含むメンバーによる「P.S I Love You」の披露でした。この曲が歌われるのは4th以来なので、当然初のリアタイです。

 この曲の良さは悲恋ゆえの「艶」だと思うのですが、まあ湿り気のある歌声が強いしマイクスタンドを撫でる手つきが色気たっぷり。それを歌うユニットメンバー3人のうちに15歳と16歳のキャラがいるのはどうかと思われそうなんですが、どちらもそういう路線は発揮できる子なのでヨシ!ということでしょう。

 今回は千鶴役の野村さんはDay1出演だったので、小岩井さんと近藤さんをダブルセンターに、両サイドをシェリチェリの2人と阿部里果さん、愛美さんが固めるという盤石の布陣でした。アーカイブだとあんまり確認できなかったんですが、両サイド組だと阿部里果さんのvi路線の見せ方がかなりエンジン全開で飛ばしてた印象があります。それを上回ったのがオリメン2人で、CD音源よりも悲壮感のある艶を乗っけた歌い方が印象的でした。全体的にステージの光源を控えめにしていましたが、最後の「I Love You...」の光を失った瞳の見せ方も秀逸でした。

 

 「Good-Sleep, Baby♡」はやよいを除くオリメン3人での披露でしたが、なんと矢吹可奈役・木戸衣吹さんは初歌唱。マジか。そもそも私はミリシタ(=5th)から入ったのでたまに歌ってる印象はありますが、グリマス時代はフルライブでは一度も歌ってないんですよね……。この曲は終盤にかけて、だんだん眠たげな目になっていく稲川さんの演技が記憶に残っています。

 箱崎星梨花役・浅倉ももさんと桐谷さんによる「Smiling Crescent」は披露で言えばたまにネタにされる3rd以来7年ぶり、オリメンであればリリイベ以来の歌唱。レア曲なのでここで回収してくると予想していましたが、前の曲からのつながりもあってか、月夜と言うよりは夢の世界で舞うような演出でしたね。ここでもステージ巧者の2人の見せ方は上手でした。

 

 

 

 緩やかな曲が続いて少し一息をついたタイミングで、駒形さんと大関さんのデュオ曲「Melody in scape」のイントロが流れます。 思わず心の中で「来たッッッッ!!!!」と叫びました。

 

 この曲は7thRのレポでも書きましたが、先の見えないコロナ禍で、自宅近くの河川敷をランニングやウォーキングしている時によく聴いていました。お先真っ暗なあのつらい日々を支えてくれた曲の一つでしたし、だからこそ7thR Day1の要所で披露された場面は、アンコール前の星屑のシンフォニア→STANDING ALIVE→brave HARMONYのライブを象徴する怒涛の流れに匹敵する名シーンでした。

 

 正直なところこの曲はやる可能性は高くはないと思ってはいましたが、7thRのDay1はチケットが取れずLV組だった私としては、一度でいいので現地で聴きたい曲でした。だからこそ願いを込めて予想リストに入れていましたし、このイントロが聴けたときには外人四コマみたいなガッツポーズをしてた気がします。

 

 この曲と言えば、Voにおいてミリオンでも筆頭という評価も少なくない駒形さんが目立ちますが、一方で大関さんがそれにどう相対するかというのも注目ポイントです。7thRの時は置いて行かれないように必死に食らいついていくという印象があった大関さんですが、この日は違いました。

 あの駒形さんと互角。そう言ってもいいほどの出来だったと思います。

 それでいて7thRの時のような緊張感はなく(これは駒形さんもですが)、自信と優しさが歌声に満ちていました。もちろん全力は出しているにしても、十分な余裕すら感じさせます。だからこそ、最後のサビで駒形さんがギアを一つ上げてもそれに遅れることがなく、さらに高め合っていたように見えたのではないでしょうか。

 互いを高め合うデュオ歌唱と言えば昨年のオケマスにおける今井さんと香里有佐さん、沼倉愛美さんと駒形さんの「瞳の中のシリウス」が非常に強い印象を残していますが、この日のメロスケもそれに遜色ないものでした。最後のロングトーンも、見事に決めた大関さんに駒形さんが目をやって微笑むと、最後のユニゾンでも2人で笑顔を見せながら最高の歌声を響かせていましたね。7thRとはまた違う、さらに一歩進んだ2人の歌唱で、この曲はまた違う表情を見せてくれたのではないかと思います。

 ライブ後には担当Pならずとも大関さんを絶賛してましたが、MOIWでの悲願成就といい、美奈子Pは本当に嬉しいことが続いているのではないでしょうか。

 やり切った表情を見せた2人に、私は歓声よりも大きな拍手を送っていました。

 

 いやー、いいものを見られた。2人ともありがとう、ありがとうと祈るように余韻に浸っていた私。そこに不意打ちでかかったのは、あの曲のイントロのピアノ音でした。

 

 

 

 

 

 私がミリオンに踏み出すきっかけになった曲。今回は一片たりとも予想していなかった「合言葉はスタートアップ!」。しかも歌うのは、美也役の桐谷さんをセンターに朋花役の小岩井さん、まつり役の諏訪さん3人。いわゆるグリマス出典の「マイペースユニット」でした。

 両日を通して唯一、私が崩れ落ちかけた場面だったと思われます。

 

 

 朋花はもちろん美也もまつりも自分の中でのミリオン十傑に入っているのですが、その3人で歌われているのもあって初星以降の5年余の思い出ボムは次々炸裂しますし、もう感情はめちゃくちゃになっていました。そして特筆すべきは歌詞の分担です。

 

※れぽてんさんのツイートより引用。

 

 美也には「歴史」「伝説」といった彼女の目標に関わる部分を。まつりには姫として輝くステージを見せるための努力に関する部分を。そして朋花には、765プロに入ることで彼女を変えた経験や仲間との絆――それは小岩井さん自身にも強くかかる要素ですが――に関する部分を。

 

 

 今でこそこうなっていますが、ミリシタの本格的な開始直後の18年春から夏にかけては、私のアンテナは朋花にはまったくと言っていいほど反応していませんでした。どうしても真や千早系統の子が気に入りやすい傾向がありましたし、演者の小岩井さんをちゃんと認識した18年10月のミリシタ感謝祭においても、夜想令嬢としてのパフォーマンスは藤井ゆきよさんが頭一つ抜けていました。CDを買ってイベントコミュも見て、そこでようやく一歩目だったのですが、それ以前の18年9月、朋花にスポットライトが当たったbrave HARMONYのイベントコミュは、当時から印象深いものがありました。

 

※イベントコミュ6話より。

 

 月は朋花のモチーフの一つですが、今回の歌詞割でも小岩井さんのソロパートで「たくさんの想いを受け止め 願いは星になる」という部分があります。

 その前の「色とりどりの 光の輝き」を諏訪さんが、その後の「力合わせて 伝説を作ろう」を桐谷さんが歌っていることも含め、カバーとしてこれ以上ない配分でした。「光の輝き」から「たくさんの想いを受け止め」の部分で、演者斜め後方から客席の光の波を映したのも見事な演出です。ここは円盤でも残してほしいですね。

 と言うかこのシーンよく耐えられたな現地の私……。

 

 また、同イベントコミュでは朋花の心境を表す会話があり、これを覚えていると今回の歌唱の受け止め方も違ったものになります。

※エピローグより

 

 

 

 私を決定的に落としたのはミリオンBCのいわゆる「夜想令嬢編」である28話、及び33話の朋花の描写です。20年春~夏という当時の社会情勢等も影響していましたが、バンナムからがっつり資料を提供されているとされるBCでは、朋花の過去や聖母たる心境についてかなり踏み込んだ描写がありました。他方、生まれついての宿命に従い孤高の道を歩んできた彼女が、765プロに入ることでどう変わったかもしっかりと描かれています。同時展開された星梨花とジュリア、北海道編でのひなたとのシンクロも含め、夜想令嬢編はBCの暫定ベストエピソードと思っています。

 

※ミリオンBC28話(8巻)より引用。みんなBC読め

 

 それだけに、ニコニコしながらこの曲を歌い上げる小岩井さんの姿は、「今までの全てを思い出しながら」歌う朋花の姿がダブりました。また、前述しましたがラスサビはきっちりオリメン5人カラーを表示していたのも良かったですね。

 

 この曲が特別だったこと自体は私特有の背景ではあるのですが。それを歌ったメンバーと背景、細やかな演出の数々については、担当Pならずとも知れば知るほど味わい深いものだと思います。何にしてもこの後の「アイル」にも負けない、私の中でのAct-1名場面でした。

 

 

 

 

 その後のMCは振り返りではなくて、8割くらい壁ドンしかしてないなこの人たち……とか考えていましたが、MC明けのイントロで「ですよねー!!」とまたまたの予想的中でニコニコしながらライトを点灯しました。原嶋さんと小岩井さんによる「HELLO, YOUR ANGEL♪」です。「Smiling Crescent」同様、リリイベでしかオリメン披露されたことがない……というかそもそも3rdで1回歌われただけというレア曲で、こちらもほぼ当確と予想されていましたね。ミリシタでは20年5月の育メインコミュで伏線らしきものがあったものの、3年経っても実装されてないのですが。

 この曲での歌い方はいわゆる「年相応朋花ちゃん」路線で、小岩井さん自身が言及しておりオーディションでの鍵にもなったらしい「甘い毒」を徹底的に抜いた感じでした。

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 この後のソロ曲も含め、曲によって振れ幅のある歌い方を一通り楽しめたという意味では、Act-1は天空橋朋花フルコースだったのではないでしょうか?

 

 

 

 ここからのソロはしっとり路線。百瀬莉緒役・山口立花子さんの「Be My Boy」が先陣を切ります。9thではアゲアゲな「週末だけのハーレクイン」で武道館を盛り上げましたが、ここで原点回帰を見せてくれました。キャラクターとしての普段の声よりも透明感のある歌い方が、歌詞と莉緒のキャラクター性とマッチするのがとても良いですよね。

 ……で、莉緒が来たなら次は当然この人、馬場このみ役・髙橋ミナミさんなわけで。

 

 待ちに待った「水中キャンディ」のイントロが流れた瞬間、私は2009年WBCで優勝した時のダルビッシュ有みたいなガッツポーズをしていたと思います。

 

 まだ評価保留中のMS2を抜きにすれば、LTP~MSの各々のソロ曲の中で、私は水中キャンディが一番好きです。

 背景にはコロナ禍以前から色々と上手くいかない時期があったり、昇進という名の左遷で本来の人事を反故にされたのを受けて、年収が下がっても関心ある分野への転職を模索していた時期に支えてもらったことも大きく影響していたりするのですが……それ抜きにしても本当にいい曲ですよね。

 ただ、前回披露だった6th仙台Day1は、私はその異動に伴う引っ越しのためフェリーの中に居ました。そのため、水中キャンディは回収できず(Day2は荷解き放り出して無理やりLVに行きましたが)、時間が経てば経つほど後悔したものです。

 このみさんのソロ曲はどれも人気曲ばかりなので、今回がラストチャンスかもしれない。ブランクという意味では、「dear...」は一昨年のリスアニで披露しているので可能性では水中キャンディに分があるとはわかっていましたが、やはりイントロが聴けた瞬間の沸き立つ想いというのは特別なものがありました。

 2番冒頭まで歌った緞帳エリアが背景まで含めて海の底のように見える演出も素敵でしたし、全体的に情感マシマシで歌う髙橋さんも「酸いも甘いも経験を積んできた馬場このみ」感があってこれ以上ない表現だったと感じています。もう無理だろうと半ばあきらめていたこの曲を現地で回収できて良かった。Act-1ありがとう……の気持ちを込めて、私は歌い終えた髙橋さんに拍手を送っていました。

 

 矢吹可奈役・木戸衣吹さんの「オリジナル声になって」。個人的には「おまじない」の方が好きですが、このAct-1の舞台が木戸さんのフルライブ初陣であったあのMOIW2014と同じ会場であることを思えば、こちらを歌うのは必然でしたね。

 「今までの歩み、思い出を噛み締めながらパフォーマンスしました!」という振り返りの通り、終始余裕と自信に満ちた姿でありながら、どこか噛みしめるような歌い方だったのはそういうことだったのかなと思います。最後の「ありがとう」も含めて、スタエレや君彩といったユニット、最新のMS2までのソロ曲を経て改めて最初の一曲に向かい合った矢吹可奈というイメージがありました。

 

 Act-2では、木戸さんがコールありでやりたいと熱望している「グローインミュージック!」が披露されそうですが、可奈を構成するピースとしてはまだ欠落している曲がもう一つだけありますが、それがこの10thツアーの中で叶うことを願ってやみません。

 

 

 

 

 拍手喝采の中、続いてイントロが流れたのは篠宮可憐役・近藤唯さんの「ちいさな恋の足音」。

 圧巻でしたね。後述する個人的MVP候補にも最後まで残っていました。この一曲に可憐としての、近藤さんとしての成長を物語にして描くというのは演出の妙でしたし、それに応えた演者もまた素晴らしいです。

 近藤さんはどちらかというと、他作品で言うところのウマ娘ビワハヤヒデのような声の出し方の方が得意のようですし、765ASで言えば雪歩のような、かなり作った声を保っての歌唱は簡単ではないと伺っています。ですがこの日はソロに限らず非常に安定しており、それでいて繊細であり、迷いも悩みも、前を向きたい思いも内包した歌唱は胸を打つものがありました。2番の歩きながら歌うシーンも、それだけで十二分に絵になっていました。アーカイブで見られた演者越しに観客席を映す演出も、彼女を支える赤い光の波がより一層美しく見えましたね。

 

 ラスサビの、下手から撮った「何ができるだろう」で不安な表情を、上手から撮った「何でもできるって」で前向きな意思に満ちた表情を映して、最後に正面から「信じてみるよ私」と歌う彼女を見せたカメラワークは、今ライブのカメラで最も評価したいものでした。そこからは覚悟を決めた強い可憐を前面に押し出していましたが、最後の一瞬まで、本当に一つの物語を見ているようでした。

 前曲の木戸さんとの対比という意味でも、それぞれ違った形でキャラクターと演者の成長を魅せるセトリは非常に美しいものがあります。

 

 

 いいものを見せてもらった……と拍手を送った後。「たしかな足跡」のイントロが流れて会場がどよめいたのを見て「まあ俺は予想してましたけどね」とにんまりしながら、ミックスペンラをスクリーン横の照明と同じ紫色に変えました。

 節目の10年を迎える直前の9thで歌うと思っていたら派手に外したこの曲ですが、そうなれば10thで歌うのはほぼ確実とみられました。歌詞にも「10年」という言葉が入っていますし、Day1の「ココロがかえる場所」の対にもなりえますから、あるいはあの曲を聴いて「山口立花子さんいるし、明日やるわ」と確信した方もいるかもしれません。

 でもこの曲もわかってても殺しというか、キャリアが長い人ほど刺さるものがあると感じます。ラスサビの「10年後も」を全員に言わせるところも含め、私ぐらいの経歴でも、どういう演出かわかっていてもこの曲にはグッときますね。願わくば、たしかな足跡も可能なうちにオリメン披露があればと願いますが、LTDは特段のリクエストでもないとどうしても優先順位低くなるんですよねえ……。

 

 このパートのとどめとばかりに繰り出されたのは、オリメンのと諏訪さんと桐谷さんを軸に、オケマスでも完璧な歌唱を見せた駒形さんらを交えた「瞳の中のシリウス」。難曲と言われていますが、いい曲は何度聴いてもいいものです。スクリーン演出もオケマスと同一ではないと思いますが、ミリシタでのイベントキービジュアルにも通じるかなり近い演出がありましたね。

 

 

 オケマスで今井さんと香里さん、沼倉さんと駒形さんが歌ったシリウスもとても聴き応えがあるので、もしこの曲が好きならオケマスのCDは買って損がないと思います。

 

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siden-p.hatenablog.com

 

 

 

 

 しっとりゾーン明けのMCでは「私たちも壁ドンする?」といった迷言が生まれたりもしましたが、ここまで来ると残ってる演者のソロが逆算できるわけで。

 

 

 最終ブロック初手は箱崎星梨花役・麻倉ももさんの「トキメキの音符になって」。今回で通算35回目の披露とのことですが、もう貫禄と言えるほどの安定感と、客席側の練度の高さがすごい。映像ではこれでもかというくらい見てきた曲ですが、現地で浴びるのはこれが初めてなので「こ、これがあの、トキメキの音符になって……!」という思いで圧倒されっぱなしでした。

 そしてこの時点で、このブロックのセトリはほぼこの構成しかない――すなわち、3rd幕張のボスラッシュの再来と思い至ります。曲が終わるとともにイントロを待たずペンラを緑に切り替え、出迎えるのは徳川まつり役・諏訪彩花さんの「カーニヴァル・ジャパネスク」。ライブ終盤に投入される場合ならこっち一択です。「ほ!」コールも初めて現地で体験することができ、息切れ必至な曲をきっちり歌い切る諏訪さんのパフォーマンスも満喫することができました。

 最後に一瞬だけ「素まつり」を出して、本来の歌詞の「来年も一緒なのです」を「一緒だよ」に変えたのは驚かされました。ミリラジ公録のステージで一回やったことのあるアレンジらしいのですが、10周年のタイミングでそれを言うのは「と、徳川まつり……」と言う他ありません。そこからの「10周年、ハッピーな年にしましょうねー」も含めて本当に強い。シンプルに強い。

 

 そして間髪入れず、大神環役・稲川英里さんの「BOUNCING♪ SMILE!」。これもドンピシャなので脳から変な物質がドバドバ出ます。こういう人間だから誓ってギャンブルはしないんですが……。

 稲川さんは8thでもMVP次点に入れてましたが、この日の完成度も抜群でした。自身の能力を演じるキャラという枠に整えて最大限発揮することにおいてはミリオンでも筆頭クラスの演者ですが、この日も完璧に環でしたね。9thも素晴らしかったのですが、「ジャングル☆パーティー」や「BOUNCING♪ SMILE!」のように歌い慣れた曲だとよりわかりやすいです。環の台詞っぽく歌うアレンジを多めに入れたところも含めて、今ライブは会心の出来だったように見えます。

 

 

 

 

 

 

 そして次の曲は。もうこれしかないと思っていたであろう、2ndと同じアレンジの「Maria Trap」。冒頭に天空騎士団七の誓いを唱和する仕様でした。

 

 七の誓いが前回唱和されたのは、6th福岡の「鳥籠スクリプチュア」。私が朋花と小岩井さんを強く意識することになったライブでした。当時住んでいた地域のLVで観ましたが、想像さえしなかった夜想令嬢のミュージカルでの演技と、その後のソロパートの鳥籠スクリプチュアで一気に心をわしづかみにされたのをよく覚えています。その時はたまたまLV会場で七の誓いを書いた名刺を配っていた朋花Pが目の前にいて、ライブ中もその背中からカンニングできたので何とかなりましたが。

 その直後の今井麻美さんのニコニコSSGへの出演、ミリオン初現地だった秋のSSA、そして翌年の花咲夜と何よりミリオンBCの展開と供給が相次いだことで沼落ちするわけですが……。

 

 今回は当時初出演だった2ndのリメイクを狙ってくるとは思っていましたし、小岩井さんもあの時と同様に髪を回せるよう細く束ねていましたので、間髪入れずに冒頭の七の誓いに対応できました。ただ頑張りすぎたのか、ここで半ば喉を枯らしてしまいましたが……原曲にない冒頭の「うふっ♪」で思わず悶絶するような声出してたんではないでしょうか。たった三文字で「甘い毒」の表現をするんですからもう文句なしですよね。

 2ndでの鬼気迫るような、後に「最後だと思って臨んだ」と振り返ったパフォーマンスよりも、この日は歌い方も幾分柔らかく、余裕を感じさせるせいかステージに君臨するようなオーラがありました。そう言えばウンババが奇祭という話もありましたが、こちらもなかなかのものですよね。七の誓いもそうですが、いわゆるアイドルソング系のコールとは趣が違うというか……。

 ラスサビ前の見せ場である「これは醒めないレクイエム」声色を一気に変えるシーンも完璧。9thでも見せてくれた要所でアップになるシーンの表情もばっちりで、この日フルコースと言えた天空橋朋花のパフォーマンスの締めくくりとしてこれ以上ないものでした。スポーツの実況をするアナウンサーだったら「これだ!! これだ!! 目に焼き付けよ!!!」とか実況してるやつ。

 この後に登場するエースさえいなければ、MVPと言っても差し支えなかったのではないかと思います。

 

 

 

 どよめきが残る中、この日唯一となる「ダンサー全員」を引き連れて登場したのはそのエースにして本日の主役、伊吹翼役・Machicoさん。曲は当然「Believe my change!」です。

 ただただすごかったですね。この日は彼女のアイマスにおけるベストアクトの日だったと言えますが、残る一曲だけでなくこの曲もまあ動くし歌声ブレないし締めもバッチリで文句なしに翼が降りてました。Bmcも4thまでは頻繁に歌っていて多くの人の記憶に残っている曲ですから、それを超えていくのは並大抵のことではありません。ただ、この後のMCで触れた「前の方が良かったと言われたくない」という点に関しては、全員が「今回が一番良かった」と口をそろえるのではないでしょうか。

 ざわめきさえ残して照明が消えると、しばしの沈黙の後に全員が待っていたあのギターの音が。そう言えば私は生で愛美さんのギターを聴くのは初めてでした。7thRのDay1もLVだったので……。

 

 スタンドマイクの前に立ち、愛美さんは確定演出と言える曲名を告げます。

 

 

 プラリネ

 

 

 本人のフル歌唱はあの3rd幕張Day1以来。大歓声とともにSSAが赤く染まりました。

 

 愛美さんのギター演奏付きソロ歌唱はアイマスでは19年6月以来ということもあり、最初こそわずかな緊張の色も感じましたが、会場の熱気に押されるかのようにすぐに勢いに乗ったのはさすがでした。ギターの演奏も、経験を積んだからこそ楽しみながら弾いているように見えます。

 私もそうですが、プラリネを8thの君彩によるカバーで聴いたことはあっても、本人歌唱を生で浴びたことのある方はSSAの中でもそう多くなかったのではないかと思います。なんせ割合的にはミリシタから入ったPの方が多いわけですから。そして8thのカバーも素晴らしいものだったからこそ、「いつか愛美本人のプラリネを見たい」と思っていた人も多いはずです。

 二つ隣にいたライブ初心者らしかった(開演前に同行者からレクチャーを受けていた)女性も当然初めてだったのでしょう。号泣しているのが視界の片隅に入りました。

 

 前回以上の演奏と歌唱を完遂した後も、スポットライトは消えませんでした。どんなに勘の悪い方でも、この曲を披露した時点でもうわかっていたでしょう。少し息を吐いてから指輪にキスした瞬間、怒号のような歓声が沸き上がります。

 あの日と同じ、ステージを照らす三つのスポットライト。登場するMachicoさんと阿部さん。再び沸くSSA

 

 伝説の再演。ボスラッシュの果てに、7年待った「アイル」が披露される瞬間でした。

 

 

 ミリオンの代名詞である、「最高は塗り替えていくもの」という言葉。「最高の更新」とも言い換えられますが、1stで生まれた藤井ゆきよさんのこの名言が、単独ライブにおいてはこれほど強い文脈で輝いたことがあったでしょうか。

 

 翼のソロ枠として披露された前回と、3人の曲として披露された今回の背景は違えど、強烈なプレッシャーの中で披露されたのはおそらく同じでしょう。それでも、Machicoさんをはじめ演者の皆様は笑みを浮かべながらやっと訪れたその瞬間をひたすら楽しんでいるように見えました。とりわけ、前回はスタンドマイクから振り落とされまい、崩れ落ちまいとしがみつくようにさえ見えたMachicoさんが、空を縦横無尽に翔ける鳥のように、ただただ軽やかであったのが今も記憶に焼き付いています。

 前回と大きく違ったのは2番から。原作である「ゲッサンミリオン」の再現のごとく、彼女はスタンドからマイクを外して愛美さんの、阿部さんの隣に立ち、そしてステージ前方を巡ります。

 

 

 

 

 

 まるで、あの物語の伊吹翼のように。

 

 

 

 

※「ゲッサンミリオン」3巻 14話「アイル」より引用



 

 

 それは何か語るのが野暮になるようなパフォーマンスでしたし、それぞれが最高を更新していったAct-1でもこの「アイル」は出色の出来でした。

 9thが4thオマージュ要素を含んだこともあり、1-4thの振り返りではあるものの、要素としては1stと3rdの色が強かったこのAct-1。

 その伝説をここで完全に塗り替えたと言っても過言ではないでしょう。当時3rdが見られなかったPも、10th Act-1は現地で見られんだと胸を張れるくらいに。

 

 そしてラストシーン。ロングトーンも、三者三様の決めポーズも完璧でした。

 

 

 

 

 

 

 

 自身のリアタイの有無や当時の熱意、その時の社会情勢やブランドを巡る情勢も加味して、これまでミリオンの最高の周年ライブは7thRと明言していた私ですが、どうやら更新されるな、とこれで確信していました。

 

 また、終演直後はニコ生で「決めらんねえ」と言っていた今ライブの個人的MVPですが、「過去の自分を超える」「最高を塗り替える」という評価基準から、Act-1についてはMachicoさんで当確です。小岩井さん、大関さん、渡部恵子さん、野村さん、藤井さん、近藤さん、稲川さんあたりも普段ならこの基準だとMVP級だったのですが、今回はエースがお膳立てに応えるどころか遥か高く飛んでいったので文句なしです。

 

 ちなみに7thRは駒形さん(屋外というコンセプトライブでの要であるメロスケ、ラクリマ、星屑での最高のパフォーマンス)、8thは香里さん(ユニットというコンセプトを最も輝かせた演技&実質的な初センターを完遂)、9thは温姫さん(メンバー最難のソロ曲を完璧に披露、二度の神MC)でした。こっちは異論たくさんありそう。

 

 

 

 

 アンコール前最後の曲である「Dreaming!」を経てのお知らせでは、MRプロジェクトの企画第一弾として「MRフェスティバル」という仮名義で発表されていたイベント、「765 MILLIONSTARS LIVE 2023 Dreamin' Groove」が発表されました。しれっと最後に出されていたので、現地の反応からしてもすぐには気付けなかった方も多かったのかもしれませんね。

 

「Dreamin' Groove」というサブタイトルからしても、サブタイトルが「Music Groove」だったMR ST@GEの正統進化系なのではないかと思います。表記からしておそらく、52人の中からの選抜式かつ誰か(複数含む)が主演を務める感じではないでしょうか。

 今月中旬くらいには続報が来るでしょうから楽しみですね。チケットは確実に戦争で取れる気しませんが。

 

 

 

 

 

 そのMRと言えば私は今回、渋谷の宇田川町に25年3月に竣工する通称「バンナムシアター」の立つ土地を見てきました。

 「バンナム未来研」が作るここではおそらくリリイベ級のライブを集約するほか、MRの設備も整えられるのではないかと推測されます。MR ST@GEについては、ミリオンを仕切る狭間和歌子Pが激推しするジャンルでアイマス3.0の柱の一つでもありますので、チケットは割高になるでしょうが期待していいのではないかと思います。

 チケット戦争になったとしても、その高倍率がかつてのMR ST@GEが右肩上がりに次へ次へとつながっていったように、今後の動きを加速させると思いたいですね。ミリオンに限らず、バンナムシアターまでにMRライブを複数ブランドで展開してノウハウも積みたいでしょうから。

 

 

 

 

 

 アンコール明けの「Crossing!」は、先述の通りコールがDay1より大きく、少し一体感が増していたように感じました。1年以内に最低あと6回は披露されるわけで、これからさらに育っていくのでしょう。

 ……そういやしれっと、コール表記のミスが直ってましたね。

 

 

 最後のMCも前日同様、まだAct-1というのもあってややあっさり目ではありましたが、Machicoさんの言葉をはじめ要所要所で印象的な場面がありました。これから演者の皆様の想いも何度も聞く機会があるでしょうし、きっとMCでも最高を塗り替えてくれるでしょう。まだ出演が確定していない演者さんも、願わくばどこかで顔が見られたらいいなと思っています。

 

 今回でかなりのやり残しが回収されたので、あとはどっかでオリメンが3人は揃う当てがあるっぽいのか?と思わされたSVと、「Welcome!!」でしょうか。封印されてるわけでもなく、フェスとかだと結構やってるんですけどね……。

 

 

 

 

 

 

 8thはそもそも県外移動禁止命令を破っての密航でビクビクしながらの参加だったり、9thの時もどうしてもライブを頭空っぽにして楽しめない事情やら1曲ほど解釈違いやらがあったりで色々ありましたが、今回は本当に一点の曇りもなく「楽しかったーーーー!!!!!!」と叫びたいライブでした。これがあと3公演6回あるわけですから楽しみで仕方ないですし、既にチケットを確保した名古屋、ちょっと厳しい日程ですが宿は取ってる福岡(小倉)、もう宿を仮に抑えてる横浜と、楽しみが続くのは本当にうれしいことですね。心残りもわだかまりも随分となくなりましたし、MRやアニメも含めてここから存分に楽しみたいものです。その先に私の大願成就があればもう言うことはありません。

 

 

 

 

 ちなみに、7月末のAct-2のチケットは7日までウェブ先行受付中です。その後には多分一般も出るでしょう。このレポをここまで読むような奇特な方はだいたい申し込み済みかとは思いますが、もしこの記事を読んで今から現地に興味が沸いた方は、Act-3以降も含めてぜひ検討してみてください。

 

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■蛇足の余談。

 

 

※もう綺麗に締まってるので、ここから先は読む価値はない繰り言です。

 

 

 

 終演後は両日の連番者やフォロワーさんたちと浦和で打ち上げをしましたが、あれが楽しかったこれが楽しかったとか言っていたような気がするのですが、そのワイワイも含めて楽しかった以外の内容をいまいち覚えていません。普段あまり呑まない酒を連夜にわたって呑んだというのもあるのですが。

 ただまあ、そこでも「ほんとP(ファン)を転がすの上手いよねえ」とその子の担当Pさんと話題になったのですが、私もちょっといい加減結論は出さないといけないのかなあというのは思ったりしています。名刺も切れたので次回新調ですし。

 

 765ASについては8年以上前から、自分の中での1-4位の順列が不動なのに対して、ミリオンスターズは夜想令嬢とオペラセリア、美也、このみ、静香あたりで上位10傑がふわふわしてたという自己分析です。ミリオンスターズにおける筆頭を事実上明記したのは8thあたりからでしょうか。ミリシタにおいては新規SSRもSRもとにかくぶん回すのが担当と言い張っている真と千早、取れたら取りに行くのが伊織(だいたい取れない)とその子である一方、20年以降のバースデーセットで全部取ってるのは真と千早とその子の3人だけ。

 何なら昨年末のMRお悩み相談室では担当Pを差し置く形でいの一番に読まれてしまったし、個別グッズは真と千早、時々伊織を買うくらいだったのに今回ミリオンスターズの個別タオルを初めて買ってしまったし、多分名古屋の時にはASの13人以外で初めて個別ライト買いそう。これは一般的というか客観的にはどうなんでしょうかね先生。

 

 

 

 あ、でもMCの行動はその端緒においては真を勝たせるための打算が先でしたよ。これだけははっきりと真実を述べておきたかった。そういうのやる気なら千早関連もあれこれ策を練ってますし、TCの頃からそういうのでトラブル避けたいから徹底して「李下に冠を正さず」だったので……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はよ終われ。