紫電Pの雑記帳

ニコニコのブロマガ閉鎖に伴い移転しました。主にアイマス関連の記事を書きます。2021年9月以前の記事はブロマガから移行したものです。

MOIW2023はアイマスのみのバンナムフェスなのか、という話

 

 

 

 先週10/13、多くのアイマスPが待望していた5ブランド合同のドームライブTHE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023」が発表されました。SideMとシャニマスが加わり、現段階でも既に延べ100人超が出演することが決まっています。3ブランド33人が出演した2015年と比べても、非常に大規模化したお祭りになりそうです。

 他方、765ASを除く4ブランドはいずれもユニット名義であることなどから、「アイマスだけのバンナムフェスでは?」という声も上がっています。お祭りのわちゃわちゃ感、シャッフル感を楽しみたい方からは特にその傾向があるようにも感じました。

 では果たして、MOIW2023は"アイマスのみのバンナムフェス"になるのでしょうか。

 

 私は「MOIW2015と同じことはできないけど、バンナムフェスとはまったく別物になるんじゃね?」というスタンスで、MOIW2023について考察してみたいと思います。

 

 

 

 

■まず、前回のMOIW2015について

 

 前回のMOIW2015は、西武ドーム(現・ベルーナドーム)で開かれました。使用料金が安い一方で酷暑or酷寒で知られ、参加者・演者からの評判もあまり芳しくない箱ではありますが、実質的な765AS単独として当時の集大成ライブとなったDAY1、3ブランドが揃い踏みしたDAY2はアイマス史に残る最大級のお祭りでした。

 DAY2では765AS+から10人、シンデレラガールズからは11人、ミリオンスターズからは12人が出演しました。当時のメンバー一覧を挙げてみましょう。

 

765プロオールスターズ+
中村繪里子 (天海春香役)
今井麻美 (如月千早役)
釘宮理恵 (水瀬伊織役)
平田宏美 (菊地真役)
下田麻美 (双海亜美・真美役)
浅倉杏美 (萩原雪歩役)
原 由実 (四条貴音役)
沼倉愛美 (我那覇響役)
たかはし智秋三浦あずさ役)
滝田樹里 (音無小鳥役)

シンデレラガールズ
大橋彩香島村卯月役)
福原綾香渋谷凛役)
原紗友里本田未央役)
青木瑠璃子多田李衣菜役)
五十嵐裕美双葉杏役)
大空直美緒方智絵里役)
黒沢ともよ赤城みりあ役)
洲崎 綾(新田美波
高森奈津美前川みく役)
松嵜 麗(諸星きらり役)
山本希望城ヶ崎莉嘉役)
佳村はるか(城ヶ崎美嘉役)

ミリオンスターズ
山崎はるか (春日未来役)
田所あずさ (最上静香役)
Machico (伊吹翼役)
愛美 (ジュリア役)
麻倉もも (箱崎星梨花役)
雨宮天 (北沢志保役)
伊藤美来 (七尾百合子役)
上田麗奈 (高坂海美役)
木戸衣吹 (矢吹可奈役)
夏川椎菜 (望月杏奈役)
藤井ゆきよ (所恵美役)
渡部優衣 (横山奈緒役)

 

 

 こうやって見ると、要の765AS+が産休育休で3人を欠いているものの、全体的にすんげえメンバーですね。

 当時のシンデレラ・ミリオンはともに2ndライブを終えた後で、シンデレラはアニメの2クール目が始まった時期でした(何人が声ついてたかはちょっと把握を割愛します、申し訳ない)。ミリオンはこのライブでLTDが発表(Dreaming!はサプライズ披露)されていますが、周年ライブ参加経験者はこの段階で当時の37人中24人のみ。今回の出演メンバーでもある北上麗花役の平山笑美さんや、周防桃子役の渡部恵子さん、宮尾美也役の桐谷蝶々さんらはまだ周年ライブ未出演だった頃です。

 それゆえ、2015のMCでは「ここに出たくとも出られなかった子もいる」といった言葉もありました。

 

 DAY2はメドレー17曲を含む計53曲が歌われました。公演時間は休憩を抜くと約4時間40分で、東京ドームを使用したバンナムフェス1st(Day2は43曲)より約20分長いくらいです。今回のMOIW2023は開演が17時ということで、公演時間は長めに約4時間。後述しますが、楽曲数はメドレー次第ですが45曲前後でしょう。

 そう、メドレーです。MOIW2015のわちゃわちゃ感や越境感は、多分にこのメドレーによるところが大きかったと思います。以下17曲。

 

 

GO MY WAY!! たかはし智秋今井麻美山崎はるか大橋彩香原紗友里上田麗奈福原綾香田所あずさ
素敵なキセキ 山崎はるか大橋彩香
・Super Lover 渡部優衣松嵜麗
・トキメキの音符になって 麻倉もも佳村はるか原由実
・CHANGE!!!! 下田麻美平田宏美滝田樹里山本希望洲崎綾大空直美雨宮天藤井ゆきよMachico
・あんずのうた 五十嵐裕美木戸衣吹浅倉杏美
・Romantic Now 黒沢ともよ夏川椎菜伊藤美来
・ミツボシ☆☆★ 原紗友里上田麗奈
・ふるふるフューチャー☆ 中村繪里子沼倉愛美伊藤美来、愛美、渡部優衣高森奈津美青木瑠璃子松嵜麗
・フローズン・ワード 藤井ゆきよ洲崎綾夏川椎菜
・Believe my change! Machico山本希望黒沢ともよ
・ライアー・ルージュ 雨宮天大空直美沼倉愛美
The world is all one !! 釘宮理恵浅倉杏美原由実木戸衣吹麻倉もも夏川椎菜五十嵐裕美佳村はるか黒沢ともよ
・Twilight Sky 青木瑠璃子、愛美
・おねだり Shall We 〜? 高森奈津美伊藤美来
・Never say never 福原綾香田所あずさ
・いっしょ 今井麻美中村繪里子福原綾香田所あずさ大橋彩香山崎はるか原紗友里Machico

 

 

 シンデレラ・ミリオンがすべてソロ曲なのに時代を感じますね。当時は曲数が少なく、主なユニット曲はメドレー以外で消費するセトリだったという事情もありますね。

 しかし、「MOIW2015はもっとわちゃわちゃしていた印象がある」と思った方も多いのではないでしょうか。実は私もそうでした。それはおそらく、シンデレラとミリオンはユニット曲の多くをオリメン以外が歌っているのが影響しているのではないでしょうか。

 例えばシンデレラの「オルゴールの小箱」やミリオンの「星屑のシンフォニア」がオリメン0人だったり、「Shooting Stars」がミリオン信号機で歌われたり。(2015年はまだ、ミリオンには信号機の曲がなかった)

 両ブランドがゲスト参戦した765AS8th、そしてMOIW2014、15に至るまでは両ブランドともに、ディレ1の様々な思惑やムビマス、OFAの展開もあって中心メンバーに絞って経験を積ませていた傾向もあったので、今とはそもそも背景が違いますね。それゆえ限られたメンバーがオリメン関係なく駆け回っていたことで、いわゆる「ごった煮感」が非常に強いのだと思われます。

 

■じゃあ、MOIW2023はどうなる?

 

 では、MOIW2023はどうなるのか。第一報時点でのメンバーは以下の通りです。

 

DAY1

 765AS+16ユニット。一人だけのドラスタがノーカンなら15ユニットです。

 ただし、バンナムフェス2ndで開催1ヶ月半前に追加出演を発表した実績からして、765AS・水瀬伊織役の釘宮理恵さんや、御手洗翔太役の松岡禎丞さんらSideMのメンバーは、同じく開催1カ月半前のゆくm@sくるm@sまでは追加の可能性が残ると推測します。

 

DAY2

 こちらは765AS+15ユニット。2/5で本来の力を発揮できるとは考えにくいクロノレキシカが怪しいですが、まだ真壁瑞希役・阿部里果さんの追加や他メンバーのお手伝いもありえるので、ひとまず15のままでいいでしょう。

 

 

 こうなると、仮に765ASを3ユニット扱いにした場合、各ユニットとブランド全体曲で23曲。全体曲が2曲あれば28曲。5ブランド合同曲が既存3曲と、おそらくゆくm@sで新曲が発表されるので計4曲。当然マスピも歌ってほしいところですし、スタマス曲の披露も期待されるでしょう。そうなるとメドレーや越境に使える枠が意外と少ないのでは――と考えてしまうのも無理からぬことです。予想通りなら、メドレー・越境・シャッフルに割ける枠は十数曲が最大となります。

 先ほどは全45曲前後と書きましたが、MOIW2015よりMCパートやあいさつは少なくなる(ユニット単位)形でしょうし、各演者ともスケジュールは余裕があるので、前回で言うところのバズーカタイムや赤羽根P&武内Pタイムはそこまで用意しなくてもよくなります。メドレーに複数回参加する人も少ないでしょうから、ガンガン曲を回してメドレーの枠はもう少し上積みできるかもしれません。

 メドレー・シャッフルは、複数ブランドが出演するMOIWの華です。

 例えば、若林直美さんとサイバーグラスが「いっぱいいっぱい」を歌ったり、あるいは若林さんと三瓶由布子さんがついにデュエットしたり。もしくは下田麻美さんと稲川英里さんのオリメンに加えて、各ブランドの年少組役らで「ジャングル☆パーティー」をやったり。もう少しピンポイントに、どっかの統括Pも喜びそうなU149とTIntMe!のコラボがあったり……とか。

 ただ、SideMのメンバーは曲の音域上、三瓶さん以外が混ざるのはなかなか難しいところがあります(もふもふえんや水嶋咲役の小林大紀さんならある程度いけるんでしょうか……)。そうなるとおそらく、曲交換の出番でしょう。MOIW2014では3ブランドでJupiferの「Alice or Guilty」を歌って話題になったという実績もあります。例えばカッコいい系なら765ASの「待ち受けプリンス」や、オペラセリア・煌輝座の「Parade d' amour」のような曲が候補になるでしょう。

 逆に、女性4ブランド側のカッコいい属性の面々で「MOON NIGHTのせいにして」を借りてくる…なんてこともあるかもしれません。でもこれは、ドラスタが揃っていなくてもM側の曲としてやりそうな気もしますね。

 また、メドレーではなくしかるべき曲では、中村繪里子さんと寺島拓篤さんが並び立つステージも期待されるところです。

 

 では、セトリの半分弱を占めるユニット曲はどうなのか。

 ユニット単位で発表であれば、やる曲がかなり絞られてしまう――という指摘もあります。ユニット固定ブランドであるMとシャニはともかく、デレミリの両ブランドは確かにそうでしょう。

 ただ、以前と違いアイマスのブランドは5つに増え、曲数は当時の3倍超に増えました。全ブランドまんべんなく追っているというPはそう多くないでしょうし、ましてAPかっしーのように全ブランド詳しいと言えるPは割合ではほとんどいないと思われます。そういう意味では、デレミリがユニット単位で表記されるのは、予習しやすさにつながるのではないでしょうか。

 例えばシンデレラの近年の曲には疎いところもある私ですが、ユニット単位の表記をしてくれたことで、ぱっと見で「ああ、あのクッソ強い曲のレッド・ソールを見られるのね」と気づけました。遠くない時期にサブスクも解禁されて予習は容易になるでしょうから、普段あまり触れていない・そもそも触れていないブランドの予習がしやすくなるという意味で評価していいと思います。

 もちろん「元気」というテーマがあるとはいえ、多くの持ち歌があるMシャニは選択肢が多いユニットも少なくないですし、もっと言うと765ASだけは何歌うかは読めないですが。YOU往はやるんじゃないかと踏んでますけど……。

 過去2回のバンナムフェスと被るユニットもいますが、これはもう周年ライブから1ヶ月未満の参戦となるブランドやユニットがいる状況だったり、ライブのテーマ優先ということで致し方ないところだと思います。次がいつかはわかりませんが、その時はまた毛色を変えてくることに期待しましょう。

 

 

 もう少し大人の事情の考察をすると、ユニットを軸のひとつとするのは、レッスンでの感染防止対策の一環ということもあると思われます。アイマスでもクラスターと推定される出来事や、演者が感染していて水際で止めた、というケースもこれまでにありましたので。

 

 

■やり残しの回収。そして、たどり着いたゴールは次へのスタート

 

 以上の通り、MOIW2023は過去二回のわちゃわちゃ感は薄くなりつつも、越境はしっかりやりつつ各ブランドもオリメン中心で魅せる、という構成になると推定されます。過去のMOIWより参加人数は約1.7倍増なので、演者1人あたりの出番はあの時ほどにはならないでしょう。

 他方、5ブランド曲は最大で4曲やり、新曲と「なんどでも笑おう」については全員歌唱が見込まれます。MOIW2015のDay2ではアイマスの両輪であった中村繪里子さん・今井麻美さんは11曲を歌唱(うち全体曲7曲、メドレー2曲)、最多タイではデレミリの信号機が、前日からのほぼ徹夜状態かつ猛暑という現場猫環境下で各12曲を歌唱しています。

 今回は、演者一人あたりの歌唱はブランドにもよりますがメドレー込みで最低6曲担保くらいになるでしょうか。全体曲の数と5ブランド曲の出番次第では、8曲まで増える人も出てくるかと思います。1st、2ndともに最多でも一日6曲、最低3曲だったバンナムフェスよりは多いですね。また、濃淡はあれど完全ホームで客は全員Pなので、MC含めて自由にやりやすいというのもあるでしょう。近年の経緯からし赤羽根健治さんが仕切りをやって、バンナムフェスで言うところの小野坂昌也さんやヒャダインさんの役割を任される可能性も高そうですが、強く生きてほしい……。

 

 それでも、もっとわちゃわちゃしたり、一人あたりにスポットをもっと当ててほしいという意見もあると思います。この人数では限界がありますが、それも当然でしょう。

 ドームのような大規模な会場での5ブランド合同は次となると節目の年になるでしょうが、いわゆるプロミツアー的なものは一応まだ死んでいないようなので(20thイヤー合わせに向けて再始動でしょう)、そこは今後の課題としてライブ後に要望を上げていくのがいいと思われます。その頃には、国際情勢はともかく社会情勢はより改善しているはずですし。

 現状、アイマス単独の冠で複数ブランドが合同ライブをやることはないでしょう。単独ライブが潰れるような社会情勢ではなくなりましたが、合同どころじゃないくらい多数の演者がいたり、男声女声の問題があったり、意図的に既存ブランドと切り離すことで成功しているブランドなどなど、様々な事情がありますし。でも765ミリオンスーパーライブは合同じゃなくて単独ブランド扱いだからさっさと来夏に開催しろそのためのMTSだろうわかちこ信じてるぞ。

 

 それはさておき。

 初の5ブランドライブは、本来なら21年6~7月に開催されていたはずです。今回で「やり残し要素」も含めて一度完遂してしまえば、ブランド間の縁もできますし、あるいは様々な制限も取っ払っていくきっかけにもなるでしょう。Mには申し訳ないですが、スタマス曲を一度やった実績を作っておけば、各ブランドであの曲を歌うことも解禁されます。

 おそらく、ああすれば良かったこうすれば良かったという話も出るでしょう。しかし、少なくとも20thまでは、賛否あれど今の5ブランド路線を推進していくわけですから、このタイミングで今やっておくことで成果も課題もアウトプットすることには十分価値があります。

 2025年にアイマス全ブランドがトータルで今ほどの力があるかは微妙ですし、もっと言うと東京ドームでやれるとも限りません。今回の延べ100人超のメンバーも、次は出たくとも出られない人もいるでしょう。

 ですので今回は通過点とこの先へのスタートでもありながら、かつてやりたかった集大成の形も併せ持つライブになるのではないでしょうか。であれば三回目でありながら第一回でもある、大きな節目のライブと言えます。そうしたライブの持つ意味と文脈としても、バンナムフェスとは一線を画すものとなるはずです。

 

 

 P歴16年目の私に限らず、ある程度のキャリアがあるPにとっては、MOIWはバンナムフェス1stで言わなかった、あの言葉を原作通りの正真正銘のものとして聴けるチャンスです。

 バンナムフェス1st、2ndやその他のライブイベントでも、合同曲枠以外で5ブランドが揃うことはありませんでした。他コンテンツとの合同であり、5ブランドのライブも決まっていた(と思われる)ことから、バンナムフェス1stで中村繪里子さんが敢えてあの言葉を温存した時、きっとその瞬間に居合わせたいと思ったPは少なくないでしょう。私もその一人です。

 

バンナムフェス1stのDay2終了後、ドーム出口付近にて

 当時と同等のコールはもう少し時間がかかりますが、あの言葉をみんなで言うだけならあるいは……という社会情勢にもなってきました。

 実現するかはバンナム次第ですが、ドームをきっちり埋めて一人でも多くのPと、MOIWという約束の地であの言葉に応える瞬間を共に分かち合いたいと願います。

 

 ひとまず、今回はそんなところで筆を置きたいと思います。今回も3000字くらいで収めるつもりだったんですがおかしいな……。