紫電Pの雑記帳

ニコニコのブロマガ閉鎖に伴い移転しました。主にアイマス関連の記事を書きます。2021年9月以前の記事はブロマガから移行したものです。。

「明るく歌う千早=ミリオン世界線」という誤解――MA4総評とスタマス・MS2など今後の展開に向けて


 


 765ASの通算4枚目のソロCD、MASTER ARTIST4が完結して一ヶ月が経ちましたね。ASにとっては久々のソロ曲追加で、これで最多の春香は13曲目のソロ、最少の貴音でも9曲目となっています。この記事は多忙だったのと、どうもまたASのソロ曲が出るかもということでなかなか手を付けられていなかったのですが、16周年生配信を過ぎれば旬が終わってしまうので、今回は千早のソロ曲「Coming Smile」の話題を中心に言及してみようと思います。


■今回の千早の曲を巡る二つの誤解



 「Coming Smile」がMORで初公開された時、その明るい曲調と歌声から以下のようなコメントが散見されました。代表的なものが「ミリオンの千早だ」というものです。
 MA4はかつてのMA(ML、MS)のCDシリーズと同様、同時期のゲームの世界観に連動しています。MA1は箱無印、MLはL4U、MSはSP、MA2はアイマス2、MA3はOFA。MA4はコロナ禍や開発の遅れでズレは生じたものの、MA2に近い形でスターリットシーズンの開始前の時期に設定されていることは、以前にも触れました。だからシアターが完成していてどうやら39人のミリオンスターズがいるようだし(複数人のトーク)、深読みすればプロデューサーは海外にいるとも受け取れる描写があり(美希トーク)、千早自身もシンデレラや283(315の可能性もありますが)といった名指しこそしないものの、他の事務所のアイドルから受ける刺激に言及します。

 これまでのMA4でその世界観が明示されていたからこそ、ニコニコ生放送でもそうしたコメントが散見されたのでしょう。確かに、後輩がいる世界線の千早はかなり落ち着いており、実力と人格を兼ね備えた人気アイドルであり、静香や可奈らから慕われています。明るく歌うという意味では「Just be myself!!」や、「Eternal Harmony」の印象も強いです。

 ですが、彼女は明るく歌い上げた「Coming Smile」はそうしたシアターができて後輩たちのいる世界線"だからこそ"の曲なのだろうかと言われれば、それは否であると断言できます。


 先達としての千早が登場するのは、アイマスDSが最初です。例えば傑作と言われるDSコミカライズ「ノイエグリーン」の秋月涼は、中盤で新曲を引っさげ主人公補正も高めてトップアイドル・如月千早に挑むも、あっさり返り討ちに遭います(ゲーム本編では勝つこともできる)。
 ただその一方、既にこの千早は過去と訣別し、高みに上っていると感じさせます。この頃はミリオンどころかアイマス2アニマスも世に出ていない時期ですが、無印ではAランクエンドでも危うさの残っていた千早の理想形として、既に一定の完成度があるものでした。今回久々に読み返しましたが、最新の千早と比べても、さほど違和感はありません。


Neue Green2巻より。



 また、OFAでは試行錯誤しながら歌以外の楽しみを見出し、さらにEXシナリオではあの「細氷」と対峙する千早が描かれます。玲音との決戦の末に、過去を乗り越え頂点に立った千早は自身がいずれ親になるかもしれないということ、生まれてきた子供を祝福をしたいと告げます。このシナリオは初期に千早Pを自認していたせいか良くも悪くも千早シナリオには前のめりで、据え置きはこのOFAを最後にアイマスを去った石原章弘が遺した千早シナリオです。彼と今井麻美が駆け抜けた如月千早との10年への一つのアンサーと言っていいですし、個人的にはソロとしてはOFA千早が歴代最強と評していいと思います。






 では、果たしてDSに登場する千早は、OFAのEXエピソードを突破した千早は、またアニマス→ムビマス世界線の千早は、「Coming Smile」を歌えないと言えるでしょうか。私はそうは思えません。



 また、OFAの系譜も一部引き継いだのがステラステージの千早です。早々に家庭問題が(一応のところ)決着し、迷いながらも名実ともにトップに立った千早は、他のシリーズ同様、世界を視野に入れます。






 それが、ライフワークとしての児童福祉施設巡りでした。













 世界の隅々まで、光を届ける旅に出る千早。私が「Coming Smile」を初めてフルで聞いた時、歌詞を読みこんで思い浮かんだのはこちらでした。ドームやアリーナよりも、もっと小さな、しかし彼女にとって意義のある場所で歌っていそうだな、と。



 


 他方、MORで軽々に「ミリオンの千早だ」とコメントした方とは真逆のスタンスであろう一部の立場の方からは、この曲がシアターのある世界線で登場したことの不満も聞かれました。先述のコメントへの違和感もあったでしょうし、例えばミリオンの世界線でしかこの曲が歌えないと言われているようで不快なのだ、と。ただこれも、個人的な見解としては誤解と思えました。



 私の結論から言えば、「Coming Smile」は、どの世界線の千早でも到達しうる場所にある曲と定義できます。


 例えば単一の世界線において「細氷」と「約束」を両方歌う千早は存在し得えませんが、細氷を歌った先に、あるいは約束を歌った先に、無印も、DSも、そして無論ミリオンも、あらゆる世界線の千早が大切な人たちと絆を育み、成長と飛躍の末にこの曲にたどり着ける余地があるのではないでしょうか。
 歓びと祝福に満ちたこの曲は、どの道をたどっても歌姫・如月千早がいずれ到達する地点に置かれたと考えられます。

 だからこそ、「Coming Smile」を歌う千早がミリオンの千早というのも、シアターのある世界線で歌われたことをそうではない世界線の否定と捉えることも、いずれも千早の可能性を狭める誤解ではないでしょうか。個人の見解を間違いとは切り捨てませんが、アケマス以来、数多の世界線で多様な道をたどった彼女をよく見ていれば、決してそんなピンポイントな曲ではないと解釈できるはずです。

 そういう意味で。私はこの曲はあらゆる千早の完成形、その一端を描ききった曲と認識しました。





 そもそも、後輩のいるミリオンの千早が完全無欠の大先輩かと言えば別段そうでもないし、何なら少し前に進んでいるだけで現在進行形です。
 例えばアイマスのコミカライズでも屈指の作品と言っていいミリオンBCでも、現在の章では千早が重要人物の一人として登場しています。このコミカライズが膨大かつ表に出ていない情報も多いミリオンの設定を公式から提供されているのは読者なら既知ではありますが、BCの千早はムビマス相当の経験値を既に得ている一方、765プロのを巡る環境の変化に一抹の迷いを抱いています。今後の展開で、MA4の主題でもある「変わるもの、変わらないもの」に対してどんな答えを出すかは非常に楽しみです。


千早→伊織の呼称が時間経過で「伊織」になっているのは芸細ポイント。


この辺りの描写は単行本10巻に収録されるはず。ちょっと癖はありますが食わず嫌いをするにはあまりに勿体ない漫画なんでみんな読みましょう。読め。







■千早以外のMA4総評など


 さて。MA4のテーマは前述のとおり「変わるもの、変わらないもの」でした。演者スタッフそれぞれがこの難解なテーマをどう向き合ったかは、既に各媒体で示されていますね。「New Me, Continued」も、そのテーマに沿った曲でした。

 千早以外のMA4の評価に移ると、担当ひいき目補正を抜けば、曲で言えば律子、美希、雪歩が出色の出来栄えと感じました。律子の「灯」は近年の模索からしても、ライブでソロのトリが不動の位置となりがちな千早曲を前半に回してトリを任せられる曲と位置付けられるでしょうし、石原が健在なら確実にそういうセトリも組まれていたような気がします。16年目はもしかすると過去最大の供給があったのでは?という律子界隈ですが、新境地を開拓したこの曲はその象徴の一つではないでしょうか。

 「アプデ」は失恋クイーンと揶揄されがちな美希としては本当に久々の、幸せいっぱいの恋愛曲でした。かねてから「美希には幸せな恋愛をしてもらいたい」と願っていたアッキーもウキウキになろうと言うものですね。両曲ともに、期待されていた需要に応えたと言えます。
 ガチ勢の雪歩Pが作った「芽吹きの季」は言うまでもなく、雪歩のために練りに練られた曲で、個人的にはMA・MS・MA2・MA3での雪歩の既存ソロ曲よりも好きです。

 真の「Ever Sunny」は補正を抜くとそれらに比べてやや落ちるのが正直なところですが、曲調も歌い方も真のソロに欠けていたポジションをきっちり埋めた曲だと思いました。発売当時のメンタルが底に近かったので当時あまり言及しませんでしたが、最近は夏の海沿いを駆けるドライブに合うのがわかったので当初より評価を上方修正しています。

 また、カバー曲を含めたCD全体の評価で言えば、千早、律子、美希、雪歩に加えてあずさも入ってきます。まあカバー曲はソロ曲以上に聴く人の趣味と年代と知識に左右されるので、ぶっちゃけこの評価に意味はほぼありません。例えば、真のリクエストが通ってればそれだけで最高評価だったでしょうし。
 ただ、カバー曲は決定権が今までよりも演者に委ねられ、またその準備期間も十分にあったことでより良いものになったのではないでしょうか。何にせよ、律子のカバー曲2曲を選んだPは永劫に称賛されていいと思います。




 ちなみに真のMA4のトークパートで空手の話にやけに触れていたのが当時の真P界隈で話題になっていましたが、アニマスでもこうした描写があるので、


 2nd以降の真はかつて親にやらされていたような形で武道を修めると言うよりは、アイドルとしての活動に生かすための鍛錬という位置づけで空手をやっているんじゃなかろうか、もしくはそのために空手を再開したのではないかと個人的には解釈しています。やたらアクション系の仕事多いし。
 (わからん人向けに補足すると、無印コミュには真が黒帯=初段を取得するまでやってから空手を辞めたというエピソードがあります)

 


 


 で、MA4の新曲はいつ歌えるの? という話ですが、まあまあ高い確率で本日の16周年生配信で来年の単独ライブの情報が出るだろうし、遅くても10月には出ると予想しています。
 ちなみに過去には、18年の初星宴舞も前年7月の周年生配信で発表されましたね

 春あたりからは複数の演者が、何も決まっていないけれど~の枕詞もなしにライブの話をするようになってきましたし、また先月のミリラジにおいて、ロコ役・中村温姫さんが7thライブでのえらい人(坂上陽三、あるいは中川浩二か佐藤貴文の三氏の誰かでしょうか?)の話として「なんどでも笑おうのバトンをつないでいく」といった趣旨の説明をされたという逸話を明かしました。
 「なんどでも笑おう」は本来であれば昨年8月に765ASが5ブランドのトップバッターとして披露するはずだったと推測できますが、状況の変化でアンカーになったということなのでしょう。既に歌ったミリオン、シャニ、今後ライブが控えるsideM、シンデレラとつないで、年始から年度末くらいに765AS単独ライブがあるのではないかと思われます。もしかしたら2月末であろうミリオン8thの方が先かもしれませんが。

 ワクチン接種が順調とはいえコロナの状況は秋までは予断を許しませんし、大半が既婚者で約半数がお子さんがいるASは事実上の首都圏縛りがある上に、演者・スタッフも我々もワクチン未接種ではライブ開催にも慎重にならざるを得ないところはあります。とはいえ開催さえできればMA4曲はほぼ確実に歌われるので、あとはさっさとワクチンを打って待てばいいだけの話ですね。

 あれからもう、三年待ちました。
 私も長らく、本当に長らくクソデカ感情を封印してきましたし、どうせならコールまでは無理でもキャパ制限は緩和された状態でやりたいものです。イベントのあり方に関しては衆院選前後には本格的議論が始まりますが、少なくとも年内はまだイベントを巡る社会情勢は流動的なのですから、拙速にやる必要はないと思われます。



■スタマス。MTS、MS2、今後の展開への期待


 スターリットシーズン、というよりはプロジェクトルミナスの展開についてはいまいち読めません。CD展開はそこそこあるのは間違いないですが、本来なら今年春~初夏のどこかにやっていただろうMOIWも棚上げになっている状況でルミナス単位でライブやれんのか?というところもあります。さすがに何もしないことはなさそうなので、これも10月頃の続報に期待でしょうか。

 その他に明確に見えているのは、ミリシタでのソロ楽曲シリーズ「MASTER SPARKLE2」と、かつてのLTPやLTH同様ASとミリオンスターズの隔たりなくユニットが編成される「MILLION THEATER SEASON」ですね。
 いずれソロ曲を増やすことはあっても「39人ではなく52人」というのは予想していなかったのが本音ですが、MTSの展開同様、おそらくアニメと並行するミリシタの当面の展開としてこうした形を選択したというのは、商業的にもこれがベターと判断されたのでしょう。ありがたいことです。
 来春か夏くらいには始まりそうなミリアニは尺的にも39人が軸でASの出番はミリオンBC、あるいはもっと減ってゲッサンミリオン程度のはずですから、ゲームの方では52人展開をするというのは好采配と言えます。(多分39人で回転率上げるより、52人で回す方がはるかに金が落ちるというビッグデータがあるんでしょうけど。ASも52人でも十傑相当の美希千早だけでなく、人気的にまあまあ上の方に食い込んでる子が多いし……)
 MTSはシーズンごとのミニライブは開催するとしていますが、それはそれとしてMTSを展開したこと、ファミ通アンケや演者の希望からしても、ハッチポッチ2もしくは正統派の765ミリオンスーパーライブは最短で来年後半~来年度内くらいに控えていると思われます。TCやミリ女のような混成ユニットは元々増えていましたし、こちらもコロナを巡る社会情勢次第ではありますが、やるならタイミングとしてはミリオン10thよりは先でしょう。

 ……はい、これはただの願望ですね。真Pとしては、この環境でしかオリメン集結が叶わない夢と忘れ物があまりにも多いので、これは合同枠ではMOIW以上に期待しているものです。Justice OR Voiceも、World Changerも、Birth of Colorもそうです。ふわどぅわは諦めてる。





 他方、9月には早々に春香らのソロが来るMS2はどうなるのでしょうか。

 レーベルが違うからとMA4のことはガン無視するのか、ミリオンの過去2曲と直近のMA4のソロ曲を踏まえた形にするのか。おそらく後者でしょう。ミリラジによると楽曲の方向性について演者希望も聞いている(反映するとは言っていない)とのことなので、想像は膨らみます。
 ミリオンの既存2曲がカッコいい寄せの2曲で、MA4も爽やか系だった真は近年の路線であるカワイイに全振りしてもいいところです。いや寄せろ。また、可愛い曲が振り切れすぎたぷちますの「choco fondue」くらいしかない千早も、初星オーコメでのミンゴスの考えが変わっていなければカワイイ寄りの曲になるかもしれません。
 ミリオンスターズの面々も今回は冒険しやすいタイミングですが、ASはそれ以上です。来月半ばあたりにはMS2の曲が少しずつオープンになってくるので、春香や美奈子のように定番の色が強い面子がどうひねってくるか、それを見てその先を予想してみたいところです