紫電Pの雑記帳

ニコニコのブロマガ閉鎖に伴い移転しました。主にアイマス関連の記事を書きます。2021年9月以前の記事はブロマガから移行したものです。

15年ぶりに担当アイドルが増えてしまった古参Pの告白録――ミリオン10th Act-2 現地レポを添えて

 


 

 

 かつてないくらい投稿が遅くなりましたが、改めてミリオン10thツアーAct-2に参加された皆様、お疲れさまでした。改めて良いライブでしたね。

 コラボ企画であるでらますも非常に盛り上がり、大きな波及効果があったのではないかと思います。

 

 ここまで遅くなったのは、不運にもライブ期間後にコロナの感染が判明し(両日の打ち上げメンバーは全員無事なので、翌日の観光時か食事のタイミングが怪しいです)、復帰後は溜まりに溜まった仕事で忙殺されていたのが大きいです。ですが、今回の記事は残しておかないといけないと思い、遅ればせながら執筆しました。

 ……ちなみに、ライブレポパートは割と早く書き上がっていたので、遅れた理由はだいたいそれ以外の部分です。

 

 

 

 

 

 

 

 まず私事ですが、先月ライブ用の名刺を新調しました。表面は2021年に作ったものを踏襲しつつ、裏面を初めて作った私個人としては通算3代目の名刺です。

 

 

 

 



 

 

 

 

 P歴16年半の私ですが、15年ぶりにいわゆる担当が増えました。天空橋朋花です。

 

 

 

 

 

 あれだけミリオンで担当と言える子は出ない(作らない)と言っていてこの結果なのはもう申し開きの仕様もないのですが、かの獣王クロコダインもこんなことを言っています。

 

ドラゴンクエスト ダイの大冒険より

 

 

 

 あくまで副担当であり、例えば千早と並べた時の優先度もそれに次ぐものにはなります。仮に、もうやりたくないですがキャスティング投票イベントがまたあったしても、真の時のように500時間をポンと投げ出せるかと言えばそれはないです。

 しかしながら、認めるのに時間がかかったものの、朋花が通常できようはずもない諸条件をクリアしてしまったのは紛れもない事実でした。

 

 今回はその一連の経緯とちょっと違った立場で臨んだ今ライブについて、普段とは違った切り口で振り返ってみようかと思います。通常のライブレポとはずいぶん趣が違いますが、過去の節目節目に書いてきた記事同様、前後の言動と矛盾していてもその時点の思いを記しておく必要があるためなのでご了承いただければ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■「そもそも、なぜ彼女なのか」

 

 5年前、ちょうどミリシタを毎イベント完走するようになった頃の私が今の状況を見たら、おそらくそう言うでしょう。少なくとも5年前の夏、私は朋花を特別視するどころか、まだそのキャラクター性を十分に把握してさえいませんでした。

 

 

 アイマスと出会うより少し前の頃……すなわち10代の学生時代の私の嗜好は、ボーイッシュ系、スポーツ系、世話焼き幼馴染系でした。これに該当するのは真ですね。

 ミリオンで言えば、佐竹美奈子高坂海美横山奈緒福田のり子高山紗代子といった閃光☆HANABI団の面々や、永吉昴あたりが該当するでしょうか。私が以前に何度か「学生時代に直にミリオンに出会ってたら、真以外なら(ほぼ同世代の)HANABI団の誰かに行ってたと思う」と言及しているのはこのためです。彼女らも真とはほとんど食い合わないような設計をされているので、実際のところどうなったかはわかりませんが。

 ところがその後、人の心がないことで知られる菌糸類――奈須きのこ作品の「月姫」と出会ってしまったことで癖がめちゃくちゃにされます。千早に代表される、メンドクサイ青系統嗜好が強まったのは間違いなく彼の一連の作品のせいですね。この系譜はミリオンで言えば静香、志保、あとは側面の要素ですが琴葉あたりが該当しますか。

 

 

 

 そうした中で07年1月末にアイマスに出会い、その後に見た某画像掲示板群やゲーム実況、ニコニコ動画の各動画の影響もあってまず順当に真が好きになりました。続いて千早も。

 ただ、真が07年5月、すなわちXBox360を買った月であるのに対し千早は翌年なのは、私の創作の関係が影響しています。

 

 2008年当時はニコマスが全盛期を迎えようとする頃でした。私はその春からとあるim@s架空戦記シリーズを始め、7年間をかけて総再生時間55時間超の長編シリーズを完結させました。私のTwitter(X)は現在2700強のフォロワーですが、当時は完結させた段階でも800~900程度だったはずなので、アクティブを考慮しても知っている方はもうほとんどいないのでしょうし自ら語る機会もないのですが……。中盤以降は週刊アイドルマスターランキング常連だったりと、ニコマスが斜陽に至る中でも一定の人気シリーズだったりはしました。

 そのシリーズの主人公が真、裏主人公が千早で、このシリーズのシナリオを組むにあたって私は千早Pとしての自認も持つようになります。もっとも、千早Pのコミュニティでそれを言うと刺されても仕方ないので自発的に言うことはほぼなく、普段は距離を取っているのですが。

 

 他方、そのシリーズではもう一人、真と千早に並んで主人公級に活躍する子がいました。水瀬伊織です。

 私の中でも10年以上に渡ってASの不動の三番手に位置していて、創作では非常に扱いやすい子でした。ただ、千早に次いで副担当扱いにはとうとうなることはありませんでした。自分の中で「担当」という概念にはかなり面倒な条件付けをしていて、膨大な時間と感情を注いだ伊織でさえ、ついにそれをすべてクリアすることはなかったためです。

 伊織に関してはそのシリーズにおいて「やりきった」という思いが大きかったのも影響していました。とある箱根の風の戦士も以前に言及していた「彼女の成長(で追い抜かれた感があった)」について、アニマスどころか竜宮小町すらなかった時期から自分が描いてみた方向性が、後の公式の路線と比較しても結構いい線行っていたのもあるでしょう。

 

 

 

 

 ここで条件をつらつら並べて語ることはしませんが、私の中では「担当」という概念は、ハンターハンターにおける念能力の「制約と誓約」に似ています。また、万が一増やす場合はリソースをやりくりするのではなく、リソースを増やすというルールを課していました。

 ただこうした価値観は人それぞれで正解はないものですから、「担当は軽率に増やせ」的な考え方にも一理あると思っています。

 

 もちろん伊織にしても担当ではないだけで、時に何らかの優先順位で伊織が真や千早を上回ることもないわけではありませんでしたし、MR ST@GE主演回のチケットを巡ってはグレーゾーンに足を突っ込む程度にはあらゆる策を巡らせて、あの激戦区の中で3公演中2公演に行ったりもしています。

 

 

 2022年のサンリッチカラフルの際に765ASの個別ライトのセットを買う以前は、私の手元にある個別ライトは約4年間に渡って真、千早、伊織のみでした。

 

 

 

 

 

 さて。ようやく本題ですが、なんで朋花だったのだろう、という話です。

 

 件の5年前の私も、これが静香や志保であったり琴葉だったりするなら「あーわかるわかる、お前の趣味だもんな」と最終的に納得したのではないでしょうか。

 実際、ミリオンスターズ39人を並べろと言われれば、2020年秋以降であれば志保と琴葉は五傑に入っています。はい、主にオペラセリアのせいですね。静香も上位1/3には必ず残る感じです。また、後に触れますが私とある嗜好からして、千鶴さんやまつりでも最終的には納得してくれたのではないかと思います(この2人も10傑内ですが)。

 

 

 では、敢えて悪い言い方をすれば当初は眼中になかった朋花が上がってきたきっかけは何かと問われれば。

 

 やはり「夜想令嬢」になろうかと思います。

 

 

 

 ……今思えば、奈須きのこで癖が狂った、という前提情報があれば何となく察した方もいるかもしれませんね。

 

 

 夜想令嬢のイベント開催の頃はまだようやく765ASの沼に帰ってきたころで、空白期間を埋めた上でミリシタをしっかりやるようになったのは4月のEScapeのイベントのタイミングです。そのため、EScapeのCDを買ってその内容にいたく感銘を受けながらも、お勧めされた夜想令嬢のCDまでは手が回らなかったというのが実情でした。

 

 LVで観た5thもDV組だったので、私が最初の衝撃を受けたのは10月の「ミリシタ感謝祭」です。「ハーモニクス」や「ラスト・アクトレス」のサプライズ披露も強烈なインパクトを残しましたが、夜想令嬢の「昏き星、遠い月」がぶっ刺さりました。

 ただこの時は、所恵美を演じる藤井ゆきよさんのパフォーマンスが最も印象に残っていましたし、次点を挙げろと言われても(バースデー朗読劇補正もありとはいえ)二階堂千鶴を演じる野村香菜子さんでした。朋花に関しては直前のブレハモイベのコミュの印象こそありましたが、この日の夜想令嬢において小岩井ことりさんのパフォーマンスは、正直なところ特筆して惹き付けられるほどのものではなかったように思えます。どちらかと言うと、待ちプリの「嘘つき」の方が目立ってましたね。

 

 しかし、その直後に買ったCDのドラマパートでは朋花演じるクリスは私のドツボのキャラクターで、それを踏まえてコミュを見直すことで朋花に注目をするようになりました。

 とは言え、この段階に至ってもまだ私の感覚としては「6thライブで夜想令嬢楽しみだな」くらいのものだったと思います。TCを戦うためにがっつり時間を割いたミリオンスターズの子たちの研究、ハッチポッチのBD視聴を経ても、そこまで大きな変化はありませんでした。

 

 

 

 それを激変させたのは翌夏の2019年、6th福岡のライブでした。

 

 このブログでも何度か語っていますが、両日LVで見た6th福岡は衝撃的なライブでした。仙台と神戸ではあと一歩ハマりきれなかった私ですが、福岡は鮮烈なパフォーマンスを見せたD/Zeal、MTG最強の伏兵Jelly PoP Beans、私をミリオン劇中劇の世界に誘ったEScape、いずれも素晴らしいものでした。後に7thRで撃墜させられるロコ役・中村温姫さんが明瞭に視界内に入ったのもこのライブの素晴らしいパフォーマンスを通じてでした。

 

 中でもミュージカル仕立てだった夜想令嬢は想像以上のクオリティで、ユニットとしてのMVPこそ百瀬莉緒役の山口立花子さんに譲ったものの、朋花と小岩井さんのパフォーマンスは強く惹かれるものがありました。後にさらに磨きをかける、小岩井さんの「表情の魅せ方」は特に印象深く、エドガーをやむなくヴァンパイアにした時の表情は円盤でも何度も見返したほどです。また、ソロパートでもDay1のトリを務めた「鳥籠スクリプチュア」が6thで見たソロでも屈指の出来栄えで、LV会場で近くの席にいた天空騎士団ハッピのPからもらった名刺に書いてあった「七の誓い」を付け焼刃で唱和したのを覚えています。あれは直撃でした。

 ……ソロは鳥籠だけまだ現地で回収してないんですよね。いつかできるんでしょうか。

 

 このライブではSSA追加公演が発表されましたが、私は禁忌としていたCD積みをしてまで、ミリオン初の現地参戦を決意することになります。もちろん、最大の目当ては夜想令嬢でした。

 

 その一方で、ライブ直後に如月千早役・今井麻美さんの番組である「ニコニコSSG」に小岩井さんがゲスト出演するという情報がありました。今井さんの番組は私も以前から毎回ではないですが追っていたので、これ幸いと番組を見て小岩井さんとアイマスとの関係を断片的に知ることになります。実は小岩井さんが三浦あずさ役・たかはし智秋さんの番組「Lady Luck Club」に出演された際も見てはいたのですが、あちらは彼女のパーソナルな部分が中心でした。ですがSSGはバンナムの許可が出ているミリシタ回だったので、無制限に作品について語れるという違いがありました。

 

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 強い共感を覚えたのを今も覚えています。小岩井さんが、ミリオンスターズ内でも765ASとの共演を特に強く望んでくれる演者である、というのもあったとも思います。

 ですが「アイマスがあったおかげでもうちょっと生きようと思った」という言葉には、11年前(当時なら7年前)の私自身もそうだったこともあって心が震えました。

 

 

※確認できる範囲で初めて「こっこちゃん」と書いたのがこの日。

 

 

 SSAは絶対に行くという強い思いでチケットを確保し、福岡の最高を更新する夜想令嬢のパフォーマンスを生で見て……まあDay2後半には色々あって強烈なお気持ちしたりしましたが、夜想令嬢だけでなくトータルでは素晴らしいライブに私は酔いしれました。この時、「来年の7thも絶対に行こう」と思いを新たにしています。

 

 ただこの時点では、演じるアイドルではなく演者さん先行だったのも否めなかったと思います。765ASの時は演者さんを強く意識するようになったのは2010年初頭からだったので、3年余のラグがありました。ミリオンは中の人もキャラクターもほぼ同時のヨーイドンで知るようになっていった上に演者さんに対する距離感も変わってきていたので、必然的にASの時とはかなり違うアプローチになり、自分自身戸惑いもあったのも事実でした。

 

 それを一気に変えてくれたのが、稲山覚也先生の傑作コミカライズ「ミリオンBC」こと「アイドルマスターミリオンライブ! Blooming Clover」です。

 

 

 

 6~9巻で描かれた「夜想令嬢編&北海道編」は、ミリオンBCが群像劇路線に舵を取って大きく飛躍したシリーズでした。

 中でも朋花はシリーズ後半の主要メンバーで、特に当番回28話はそれまでゲームでも掘り下げられていなかった彼女の内面や765プロに入ったことによる変化が大ボリュームで描かれました。この作品の特徴でもある「提供された公式の設定資料を用いてゲームより先に踏み込んだ描写をする」の一環だったと思います。

 既に天空橋朋花のキャラクター性に魅かれていた私にとって、この回は衝撃的でした。

 

 20話代前半から夜想令嬢の4人それぞれをじっくりと描くだけでなく、北海道編と同時並行させながら、私が沼に落ちた6th福岡のエッセンスも取り入れて夜想令嬢の公演と北海道でのライブを同時に収斂させた33話の展開は、今なおこの作品を象徴する名シーンの一つだと思っています。

 そしてこの頃から増えてきた朋花の描写は、「(特に二面性がある子の)共犯型プロデュース」「共犯型Pドル」要素が好きな私にとっても、極めて大きなインパクトがあるものでした(BC作中では最終的な解決をするのは夜想令嬢のメンバーですが)。このシリーズが一区切りとなる35話で、それまでならそこまでは踏み込むことはありえなかった行動に出ていた朋花を見て「良かったねえ、良かったねえ」と連呼していた私がいました。

 それと同時に「生まれついての運命に従って一個人、一人の少女としての幸せを後回しにしてきたこの子を、それを手放させずに両立させながらトップに導くにはどうしたらいいんだろうなー」なんてプロデュース論を不遜にも考えていた記憶があります。

 

 2023年現在のミリシタでさえ十分には出ていない設定を活かし切ってくれた稲山先生には感謝しかありません。直近の単行本化されていない最終盤の話でも、過去の展開を下敷きにして朋花にしかできない見せ場が与えられていて、思わず天を仰ぎました。まさか2020年当時からこの展開の構想を……?

 

 いずれにしても、この傑作コミカライズがなければ今の私はないでしょう。

 

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ミリオンBCはいいぞ。

 

 

 

 本誌で33話が描かれた20年6月末の後、私はTwitterのプロフィールに書いていた「ミリは夜想令嬢が好き」という一文を「ミリは朋花を筆頭に夜想令嬢が好き」と書き足しました。朋花のバースデーセットもこの年からミリオンスターズでは唯一、欠かさず購入しています。

 

 ……まあ、その翌月に。私の中でのミリオンのユニット双璧となる「オペラセリア・煌輝座」が爆誕するとは思いもしませんでしたが。

 

 

 

 

 

 翌21年春。社会情勢的にも天候的にも奇跡的な開催となった7thRは、Day2こそ最前ブロックを引き当てたものの、小岩井さんが出演するDay1はチケットを取れず甲府のLVで見届けました。当時の心境はレポにて。

 

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 コロナ禍でもスタッフ・演者の尽力により無事開催に漕ぎつけたことやリベンジ公演などの心理的補正もあるものの、Day1は10thまでのミリオンのライブでも屈指の公演だったと思います。

 屋外だからこその色彩があった「Melody in Scape」や「STANDING ALIVE」、「絵本」、「流星群」、オリメンの小岩井さんと高山紗代子役・駒形友梨さんが中軸を担った「星屑のシンフォニア」など、現地で見られなかったことを悔やんだ曲は多々ありますが、花咲夜の「百花は月下に散りぬるを」については「まあ、8thで見られるだろう」と軽く見ていたところはありました。次はMTWのユニットライブであるのは、誰の目にも明らかでしたから。

 

 

 翌22年2月。8thライブDay1のチケットを引き当てた私は、オペラセリア・煌輝座や君彩に次ぐ優先度ではありましたが、花咲夜のパフォーマンスをとても楽しみにしていました。6thSSA以来の、朋花としての小岩井さんを現地で見られるからです。ミリオンBCを経てプロフィールに明確に「ミリオンでは朋花が好き」と書いてから初めて現地で見られる機会でもあり、県外渡航を禁じている職場に黙って密航ライブ参戦をした上で、翌日(Day2はチケット取れず、どうしても外せない仕事もあった)にしれっとエクストリーム出社を決める算段も立てていました。

 

 

 

 しかし。

 

 

「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 8thLIVE Twelw@ve」 小岩井ことり様(天空橋朋花役)のご出演見合わせにつきまして | 【公式】アイドルマスター ポータル(アイマス)

 

 

 

 その日のツイートは努めて冷静ではあろうとしてはいましたが、何も作業ができなかったのを覚えています。半年後には悲願だったTC02リリイベで同じ思いをすることになりますが、半年後の経験を経て、この時は担当案件に次ぐダメージを受けたのだと実感することとなりました。

 

 8thライブは待望のオペラセリアをはじめユニットパートについては両日とも文句なしの内容だったと思いますが、大げさに言えば画竜点睛を欠くようにも感じたのは、そこに朋花と小岩井さんがいなかったことも大きかったと思います。私個人としても、8thライブはその後の激務もあって結局レポは書けないままでした。

 このあたりは、花咲夜のリベンジの場となったバンナムフェス2ndのレポでも記していますね。

 

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 私自身、夜想令嬢ミリオンBC、真以来の共犯型の関係性好き、演者案件のエモエモFlyersなど複合的な要素もあって、ミリオンスターズで一番を挙げろと言われれば今は数人との僅差ながら朋花になるだけに、その思いは強かった。無論これはあくまでミリオンスターズ内での基準なので、例えば765ASの真や千早とは比較対象にもならない位置ではあるのだが。

 

 

 

 上記はバンナムフェス2ndの時の記述。とはいえこの後に良質な二次創作に多く出会ったり、秋にかけて自分の中でも再度ミリオンスターズの子たちを掘り下げる機会があったりして、僅差は瞬く間に大きな差になり、外堀は着々と埋められていっていたのですが……。

 

 

 

 状況がさらに大きく変わったのは、この年の12月でした。

 

 この月にあった「ミリシタ5.5周年生配信」では、朋花と小岩井さん案件の企画がそれぞれ開催されました。小岩井さんは異例のDJタイムへの参戦、そして朋花としては、

 

 

 この「朋花様のお悩み相談室」がありました。シーズンエアー等で実施されていたMR路線の企画と見られていたこともあり、自称MRガチ勢の私は事前に企画に投稿をしていました。

 

 

 

 たまーに出すMORやミリラジのおたよりは当てにいくことはまずしないのですが、この時ばかりは当てにいっていたのは否めません。それでも、7thRのレポなどでも重ねて書いていた通り、演者に伝えるべきタイミングで声を、反応を届けられないというのは本気の悩みでした。特にこの時は、最終的にチケットを両日確保できた9thも声援禁止が決まっていましたから。

 

 

 すると番組内で、まさかの最初の一発目でお悩みが紹介され、朋花としての回答をいただくことができました。

 

※この時は怒涛のコメントを見て喜ぶより背筋が冷えました

 

 

 

 朋花Pを差し置いて真っ先に答えをいただいたことに恐縮しきりでしたが、それと同時にあの「MR ST@GE」のMCパートの時に感じたような喜びもありました。この気持ちはなんなのだろう、と考えるきっかけをもらい、私が真Pになったきっかけの一つでもある長老格の真Pにも「名誉子豚ちゃんだね」とリプライをもらったことで、いよいよ土俵際にあることを自覚するようになります。

 

 この相談室の後のミリオンキャスティングの発表で諸々の感情は一度吹っ飛んだのですが、この出来事が結果的に今に至る決定打につながりました。

 

 

 翌23年1月。両日現地を勝ち取った9thライブは、正直なところミリオンキャスティングや今後の展開への複雑な思いを諸々抱え込んでいた自分のせいで十分には楽しめないまま終わりました。LEADER!!カバーの解釈違いに限らず、そもそもリミックスの文脈があんまり……だったというのもあるんですが。

 

 ただ、各々のソロは非常に素晴らしいものばかりで、朋花の新曲である「Moonrise Belief」は特に傑出した曲の一つだったと思います。武道館の最後方席にいた私はひたすら防振双眼鏡で一挙手一投足をガン見してました。最後の「天命さえも従うような」の表情の魅せ方は特に良かったです。MS2の中では比較的キャラソン寄りの一曲ですが、天空橋朋花を解釈するにあたって一歩また進めた気がしました。

 まあ、ぐちぐち言いつつも9th円盤も結局は即買うんですよね……。予算はあるし。

 

 

 続くMOIW。このライブの主役は実質的には765ASとSideMで、ミリオンスターズはシンデレラガールズ同様にメインというよりはライブの血液や骨格にあたるポジションではありました。ただ「Platinum MASK」でのエミ朋起用は妙手だったと思います。また、本当に久しぶりとなった声援解禁を受けて、MCでは困惑する他ブランドメインのPも多い中、お悩み相談室で約束した「鳴き声」を率先して上げたのが思い出深いです。

 この時はご縁あって各ニュースサイトに記事を配信している商業メディアでライブレポを書かせていただくことになったのですが、今読み返すと困惑の声もあった小岩井さんのMCについてすごい早口で補足とダイマしていますね……。

 

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0115765.com

 

 

 

 

 

 

 この頃開催されていたミリオンキャスティングについては11月に改めて語る機会を設けますが、真の役獲り最優先で立ち回った私は、この頃「悪役?令嬢」で真に公爵役を獲らせる方向で動いていました。他方、TCで「AS固め」に走った一部というか一人のアホのせいもありますが、基本的にはAS間の連携は避けざるを得ず。副担当である千早と真を接近させたり両者当選を狙うことは厳に慎み、またこの配役であれば鉄板のコンビとなる伊織との接近も、当初なるべく控えていました。

 

 一方で、朋花に関してはこの時点ではまだ「担当ではない」という自認だったこと、何より「お嬢様大好きなセコムやアルソック的侍女」の路線を採った朋花陣営と公爵真の方向性に強力なシナジーが発生したこともあり、意識的に接近を試みました。この時は多くのPがミリシタでも接点がほぼない「まことも」の可能性に気付き好意的な反応を見せていましたが、打算を前提とはしつつも、相互のPの優れたアピールがあってこそ成り立った関係だったと思います。

 

 私自身も票目当ての前提こそあれ、熱心な朋花Pたちの活動を見て改めて「ああ、天空橋朋花って良いな」と強く意識していました。とはいえ李下に冠を正さずというのは千早や伊織と一緒なので、当然ながら自陣営にとってのリスクを犯してまで朋花に入れ込むことはしませんでしたが。

 

 ですが、朋花に魅かれつつも「小岩井ことりのファンになったから朋花も好きになっただけじゃないのか」と聞かれれば言葉に窮するのではないかと懸念していた私にとって、お悩み相談室に続いてMCの朋花Pの奮闘を間近で見られたのは非常に大きかったと思います。お悩み相談室同様、これがなかったら、末席に加わろうということもなかったかもしれません。

 

 

 

 

 こうして着実に外堀が埋まり……というかむしろそもそも立っている土地が沼になり、「Pではない」という言葉に内心もう無理がある、しかしこの気持ちにどう決着をつけようかと感じていたこの春。ミリオン10th Act-1が開かれます。

 

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 レポでとんでもない文量(4万字)で書いてはいますが、まぎれもなく最高のライブでした。

 

 MVPこそ伊吹翼役・Machicoさんに譲りましたが、小岩井さんのパフォーマンスも圧巻で、冒頭の七の誓いから朋花が顕現していたソロの「Maria Trap」だけでなく、マイペースユニットで歌った「合言葉はスタートアップ!」は、私個人の事情もあり思わず崩れ落ちそうになりました(詳細は当該レポにて)。

 また、このライブでは朋花のフラスタ企画にも初めて参加させていただきました。

 

 

 

 レポでも最後の余談でぐだぐだ書いていますが、このライブを経て、私が課していた条件がすべて揃ってしまいました。もう認めるしかない、真や千早のようにいかないにしても、私はファンではなく担当Pとしてこの子を支えたい。

 過去のこだわりだのプライドだのはともかくとして、それをはっきり自覚したのがAct-1の数日後だったため、名刺にも「23年4月~」と書いています。この後Act-2を迎えるにあたり、ミリオンスターズでは初めてとなる個別ライトとタオルを買いました。

 

 また余談になりますが、この頃に「絶対的な担当がいるPが今さら担当を増やすこと」の悩みについて助言をいただいた春香・エレナPのそにっぴーさんには深く感謝申し上げます。

 

 

 

 

 ……しかし、ここに至るまで4年以上かかったのは長かったですし、偶発的な要素も相当絡んでいますよね。私もそうですがもしたどった道が少し違えば担当どころかメインブランドさえも違っていた――なんてのはザラですが、ちょっと運命が変わればまた違う展開もあったのではないかと思います。

 それも含めて、アイマスは面白いのですが。

 

 しかし面倒くさいですねー、この古参P。あーめんどくさい。

 

 

 

 

 というわけで、ここからライブレポです。

 

 

 

 

 

 

■酷暑の中、ポートメッセなごやへ。最後方から見たDay1

 

 

 今回はスケジュールに余裕があったので、Act-1では作れなかったセトリ予想予習動画を制作しました。

 

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 私としては5~9thライブと言うよりは、感謝祭やシーズンエアーなども含めた5~9thライブの"期間の"振り返りではないかと踏んでいました。でないと、「さかしまの言葉」などのように感謝祭でしか歌われていない曲ができないですし、「アロー彗星」はなおのことです。そもそもAct-1でも、周年ライブでやってなかったグッスリを歌ってますからね。

 結果としては9th要素であるリミックスメドレーが想定外だったのと、MTSとMTVは徹底して外す構成だったことで結構読みを外しています。ただまあ、それ以外は結構な精度で当てられたので及第点ではないでしょうか。Day1は開幕から8曲、Day2も開幕から7曲はパーフェクトだったので……。

 

 

 

 

 開演前に行った名古屋市の香源さん。可憐のお香はやっと楽しめる体調になりましたが、実によいものでした。

 

 

 

 

 

 

 名古屋はとにかく暑かったですが、幸い現地は写真の通り日陰もあり、また物販やプレボのあるコンベンションセンターは冷房がしっかり効いていたので待機のつらさはそこまででもなかったですね。でらますコラボで香源さんや鳥開総本家さん(行列見てこの日はギブアップ)を回って歩いている時の方が暑くてしんどかったです。

 念のためパンチしたら30分(屋外では20分)程度冷却剤になる商品を持ってきましたが、一日一個使えば十分でした。

 

 アソプレで確保していた初日の席は、ブリージアN一列目。容赦なしの最後方です。やや位置が高い分、悪い意味で話題になったアリーナIブロックよりはマシでしたが、ステージからの距離はざっと130メートル。MOIWで座ったスタンド席以上の距離だったため10倍の防振双眼鏡では歯が立たず、両サイドのスクリーンを双眼鏡で見る、という事態に陥りました。Web先行でも両サイドのブリージアが出ていたのに、なんで一番遠いNだったんでしょう。

 せめて真ん中あたりにスクリーンが別にあれば話は違ったのでしょうが。コールもある程度先読みしないと遅れてしまい、「AIKANE?」ではコールと重なってあいうえお構文スペシャルバージョンがさっぱりわからなかったりと、盛り上がりについては欠くところはありました。周囲はコールも全体的に弱かったですね。

 皆さん言っていますが、ウェーブが狙い通りにいかないくらいあれだけ縦長の会場を使うなら、トロッコは無理でもせめてセンステくらいは欲しかったです。ここは明確な不満点ですが、完全フルフラットなAct-3はどうするつもりなんでしょうね。

 客入りの点で言えばブリージア最後列以外はほぼ埋まってはいましたが、アリーナの各ブロック側面と後方はもっと席を配置できる空き方だったので最大キャパとされる1万5000にはかなり及ばない感じだったでしょうか。それでも1万はゆうに超えていたのかなとは思いますので、昨今のアイマスに限らないライブ密度を考慮すればようやっとるとは思いますが。

 

 一方で、上手くスピーカーが整備されていた音響についてはほとんど文句はなく、また空調も寒すぎず暑すぎずで丁度いいくらいでした。これはさすがに最新施設だけあったと思います。

 そう離れていない席でゲホゲホやってる人がいたのでマスクは当然していましたが――というか今回は食事以外では一切外しませんでしたが――なんだかんだ室内では七割以上の人がマスクしていたような気がします。みんなえらい。

 

 いずれにしても距離感の遠さもあっていまいち乗り切れない感じはあったのですが、「シャクネツのパレード」から始まるコール曲ゾーンでようやくエンジンがかかったような思いでした。MCで角元明日香さんも語っていましたが、声出し解禁されたからこその曲というのはやはりあって。以前の木戸衣吹さんの発言から絶対にやると確信していた「グローインミュージック!」もその一つでした。

 9thでは社会情勢ゆえに完全な形にならなかったこの曲を、本来の形でようやくやれる。だからこそ私の主観では間違いなく「長い長い夜」を越えた先の矢吹可奈のステージとして成立しており、個人的にはDay1で一番楽しくて、一番盛り上がった場面でした。

 あとはそう、Act-4で約束が果たされるのを願うだけですね。

 

 

 

※Day1終了後のツイート。

 

 

 

 そこからの、これまた確信していた「WE ARE ONE!!」と来るわけです。「オラッ声出せ!!」というライブチームの煽りが聞こえてくるようですね。私自身、この曲を現地で浴びるのは初めてだったので存分に声を上げて楽しめました。ステージのたびに最高を更新してくる浜崎奈々さんのパワフルな歌声の真骨頂も味わうことができました。3年半の鬱憤を吹き飛ばすような今回の歌唱は、担当PだったらP冥利に尽きるんじゃないでしょうか。個人的には、9thも抜群でしたが今回のはまななさんは過去最強の仕上がりと感じるくらい素晴らしかったです。

 いずれは彼女も含むVo力団クインテットが集うタイミングに居合わせられたらなあ……と思う次第ですね。

 

 続く「Black★Party」は、歌うのは予想できましたが衣装は「五分五分かなー」というくらいの気構えだったので、8th同様にバチバチに決めてきてくれたことには快哉を叫びました。本当に完成度が高いんですよね、この衣装の時のトリトリのお二人。

 先述した通り8thDay2は現地で見られなかったので、あの時の無念がちょっと晴れた気がしました。

 

 MC明けの「ムーンゴールド」。まだそこまで千鶴さんについて知らなかった時に5thを観た時の衝撃を思い出しつつ、その頃から今までの流れも反芻するように聴き入っていました。バラードパートがこんなに早く来るのは予想外でしたが、特筆すべきは「ふたり繋ぐ星座」でしょうか。

 9thは私の座った席の音響の問題もあってこの曲は十分な形で聴き取れなかったのですが、今回は音響設備が良く、平山笑美さんの歌声を満喫することができました。武道館では正面の客席壁面に流れた流星が、今回は中央のスクリーンに流れたのも良かったですね。

 

 その後はこれまた予想通りのEScapeの歌声に聞き惚れつつ「南早紀さん上手くなったなあ」なんて考えていました。「Melty Fantasia」の「それは現実? それとも幻想?」の高音域の抜き方なんかは、力押しするのではなく柔らかく綺麗に歌い上げたのは成長の証ではないでしょうか。

 ようやく現地で聴けた「さかしまの言葉」も役に入り込むというか、白石紬の集大成かのようにしっとり歌い上げていてとても良いものでしたが、南さんの成長という意味ではこのユニット曲の方がより鮮烈だったように感じます。

 

 「AIKANE?」はあいうえお構文こそコールとの時間差の問題で聴き取れなかったものの、コールはできましたしこの曲の見せ場である「呼ばれなくても行く~♪」のパートをしっかり聴けたので良かったですね。AIKANE?は泣き曲。

 ただその後は、桃子、瑞希、紗代子とソロの予想を派手に外したりもしてちょっと凹んだり。終わった後に華凉さんたちとも話しましたが、やっぱ個人としてはセトリ予想しない方が純粋に楽しめるなあ……とか身も蓋もないことを思いながら、AIKANE?の後のイントロを聴いて、次は桃子曲と確信して胸ポケットに3本入れていたUOをひっそりと鞄に戻したりしていました。いえ、こちらの曲も好きだし桃子感あって素晴らしいんですが……。

 今回もAct-1同様若干の温存感があったので、もしかするとAct-3は6th地方公演形式で両日に分かれてソロをやったりするんでしょうか?

 「REACH THE SKY」も良かったのですが、個人的には武道館での披露に軍配を上げたいところはありました。ただ、ブリージアN補正も多分にあると思うので、これがアリーナ中団より前だったらまた印象が違ったかもしれません。

 

 

 

 さて、早々にソロ曲を使い切ってしまったのでここからどうするんだ? と思っていたところ、MTG属性曲のメドレー、さらに9th由来の非オリメンリミックスメドレーの流れでした。初めてPBAも現地でコールできましたし、属性曲メドレーは良かったと思うのですが、メドレーにメドレーを重ねてアンコール前最後の曲につなぐ構成はどうなのか。チュパカブラをいいとこ取りできて、DG参加組以外は初コールができたのは良かったのかもしれませんが……。

 という様相で、「ReTale」のメンツが平山さん角元さん浜崎さんの三者三様でつよつよだったなーという感想はありつつも、正直なところ私のトータルの評価は今一つでした。

 ただこれも、リアタイでは一部の文脈が読み取れなかったことや、そもそも遠すぎて誰が出てきて誰のパートを歌っているのか判別するのに時間がかかるブリージアN補正もあるかもしれません。やっぱり遠すぎ。でもローキック木戸ならぬハイキック駒形のコメントはちょっと笑ってしまった。

 

 ……翌日、このメドレーにテノヒラクルックルになるとは思いもよらず。

 

 

 

 

 とはいえ、この後の全体曲「Glow Map」には、良い意味で予想を上回られて思わず声を上げました。

 「Flyers!!!」共々MOIWでゲームサイズではやっていたので、ここは「UNION!!」優先だろうと思っていました。ですが、この曲には「7thRを象徴する曲である」というクソデカ感情があると同時に一つの心残りがありましたから。

 この曲には象徴的な、センターの「行ってきます!」の一声がありますが、7thR Day2では直前にフォーメーションチェンジを行い、センターの山崎はるかさんはこの曲の時のミリシタ周年イベントでセンターだった上田麗奈さんに譲りました。それゆえ、「行ってきます!」をやれずじまいとなっていたのです。

 それをきっちりやり遂げて長年の宿題をクリアできた瞬間には、あの最高だった7thRの記憶もオーバーラップして目頭が熱くなりました。

 

 

※終演後、長蛇どころではない列の中で。

 

 

 

 アンコール待ちの告知でEScapeのプラチナスターチューンが告知された時には「そらそうよ」と後方腕組みどんでん顔をしてましたが、アンコールの「Clossing!」からのAct-3行きかなと思っていた「グッドサイン」の連続には驚かされました。どちらもいい曲ですが、「Clossing!」はコールの練度も含めて曲として少しずつ育っているなあと肌で感じられますね。残り4回?の披露でどこまで変わっていくのか、楽しみでなりません。願わくば、Act-4では文脈という意味も含めた完成形を見たいですね。

 

 あ、あと「グッドサイン」はAct-3でやるなら、やっぱりゲーム再現で一部でもトロッコなんとかなりませんかね……。

 ただ結構な割合のPがDreamin' Grooveでフルバージョンを聴いて一度コールしてたせいか、演者のライブ初披露にしては両日とも練度そのものは悪くなかったと思います。ちなみにダンスは、DGとは結構違いましたね。人数の問題でしょうが、ラスサビ前のカノンもなかったですし。

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 終演。規制退場が始まる中で、この時点では「Act-1には及ばなかったけど、まあいいライブだったなー」と総括していたのですが、本当の地獄はここからでした。

 

 

 ブリージアNは最後の方まで退場できず、同じブロックにいた華凉さんと合流して並んだものの長蛇の列、列、列。まあひどい目に遭いました。多少の混雑は甘受しようと思ってはいましたが、終わってから1時間経ってようやくあおなみ線の列車に乗れるかどうかとか論ずるに値しないレベルです。

 結局名古屋駅にたどり着いた頃には飲食店は埋まるか閉まっており、この日は打ち上げできないままの解散でした。

 

 

 結果論で言うと財布に余裕があれば、でらますコラボバスが大正義だったってことなんですよね……。特に早くから打ち上げやりたかったり、帰りの新幹線がある方は。

 

 

 

 そんなわけで残念なコンビニ飯を食べつつ、私はいつものニコ生をやった後に遠征の定番であるドーミーインの温泉でゆっくり体をほぐして明日に備えたのでした。

 

 

 

 

■ 担当Pとして。ファンとして。Day2で変わったもの、変わらないもの

 

 

 翌朝。名古屋名物のひつまぶし、どて煮、きしめんを食べまくった私は元気いっぱいでした。

 この時点では体調不良の影も一切なく絶好調で、ひつまぶしに至っては二回もおかわりしています。やはりドーミーイン、ドーミーインの朝食は全てを解決する。

画像

 

 

 

 

 昼過ぎまではコメダに籠って、忙しくて書けていなかった手紙を二通、下手な字ではありますが書き上げる作業に専念しました。

 今回からはプレボが復活したので、以前に後悔した分しっかり書かないとなと思っていたのもありました。

 

 

※じぇりぽ好きとして験は担ぎましたが、まさか本当にやるとは……。

 

 

 

 

 

 

 結構手間取ってしまったこともあり、現地到着は開場の40分前。プレボには2通、小岩井ことりさんと中村温姫さん宛の手紙を入れました。

 例によって大センターと紛らわしいので温姫さんと表記しますが、忘れもしない2020年1月のXsとクロノレキシカのリリイベで、私は手紙を書こうと思っていたのにサボりました(平田宏美さん、長谷川明子さん、浅倉杏美さんにだけ書いた)。今ほどの熱意がなかったのもありますが、「7thが4か月後にあるしその時書けばええやん」くらいの気持ちだったのも大きいです。

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 ……しかし、その後に世界は一変。1年数カ月を経て、私が最前ブロックで参戦した7thRのDay2冒頭で大げさではなく温姫さんに救われた後も、プレボが復活することはありませんでした。

 そのため、今回は必ずお二人に書くということだけは決めていました。封筒と便箋も、リリイベの時に用意していたものを保管していて今回ついに使えた次第です。長かった……。

 その後は物販会場に展示されていたミリアニのミリオンスターズのボードを「アニメは果たして大丈夫かなあ……」なんて思いながら撮影。その不安は約3週間後杞憂となるわけですが。

 

 

 

 会場直前に稲川英里さんの体調不良による出演中止の情報が入ってきたのはショックでした。次はAct-4まで出番が空くことになるかと思いますが、その時は万全の稲川さんが見られることをただただ願います。

 

 さて、この日の席はCブロック中央前方。前日より100メートル近くはステージに近い場所で、朋花Pを明言して迎える初めてのライブでした。防振双眼鏡がなくても十分な位置というのは前日に下見していたので、あとはどんな「景色」が見えるかなと考えていました。

 

 

 

 

 

 開演のBNT。その後のMC。どこを見ているかと言われれば小岩井さんなのですが、特段何かが変わった……という感じはこの時点ではありませんでした。9thの時点から彼女を優先的に見ているのは変わらなかったわけですし。

 むしろ、MCで衣装の説明任される温姫さん大変そうだなあ、たぶんソロは前半組で「ART NEEDS HEART BEATS」だろうになあ……と思ったらまさかのMC明け初手。温姫さんがソロの先陣を任されるのは3rd福岡の初舞台以来初めてらしいです。最初のブロックは本来あるべき一曲が欠けていたようなので、あるいは最初からそうだったわけではないのかもしれませんが……。いずれにしろ、私はと言えば7thR以来恒例の「ロ」「コ」ライトの1組目を慌てて引っ張り出していました。

 ソロ曲として現地で浴びるのは初めてですが、改めてロコらしいキュートでポップな曲で素晴らしかったと思います。早口パートもばっちり。笑顔が素敵。

 

 時系列は前後しますが、この日の打ち上げではご一緒したいつものメンバーのうち2人が「ミリシタで担当を増やした」という方でした。もちろん朋花の話もしたのですが、他方、担当ではなくてもキャラもしくは演者のファンのままという概念もありなのではないか――そんな気付きを得る場でもありました。

 私にとっては、温姫さんとロコがそれにあたると感じています。もちろん6th、7thRの彼女のパフォーマンス、MCも歌唱もMVPと言える活躍だった9thで評価がうなぎ上りになるのと並行して、ロコもゲーム内のコミュや傑作回であるBC48話などで評価は急上昇しています。ただ、それでもまだ上位1/3にギリギリ入るかどうかくらい……というのが偽らざる心情でもあります。ですが朋花以上に私の本来のストライクゾーンから遠かったことを思えば、その位置にいるのが十分画期的なことではあるのですが。

 というか温姫さん、パフォーマンスの洗練もさることながら、近年はチームとしてのミリオンスターズでの立ち位置がはっきり確立されてきた感がありません?

 

 続く桐谷蝶々さんの「ふわりずむ」は抜群の体幹だからこそ映える優雅なダンスがとても映えていて。続く山口立花子さんの「週末だけのハーレクイン」は絶対に来ると確信していただけにテンションが一気に上がりましたね。無事に本来の形で披露できた場に居合わせられて良かったです。

 そして、前日のセトリから披露が確実視されていたJus-2-Mintの「Super Duper」。ついに声出し環境下で初披露となりましたが、7thR、8thの時よりさらに完成度が上がっていたのが印象的です。相変わらずモデル顔負けのスタイルでダンスが映える渡部優衣さんもさることながら、大関英里さんの歌声の安定感はAct-1同様に大きな成長を感じました。実は現地で見るのは初めてだったので、これを現地の比較的いい位置で見られて良かったと思います。

 

 次のブロックはようやくの披露となった「アロー彗星」、そして「恋のWa・Wo・N」、「勇気のfragrance」のMS2パート。

 アロー彗星はようやくの披露、そしてここを逃すと次はいつ歌えるかわからないという事情もあり、イントロ、そして「君のことばかり歌っちゃうよ」のセリフで会場は大きく沸きました。恋のWa・Wo・Nはやっぱりコール可能な環境でやるのが理想だと体感できましたし、スペックを全開にできる状況下なら伊藤美来さんはやはり強いですよね。Vo、Da、Vi、隙がないと思います。勇気のfragranceは、Act-1の「ちいさな恋の足音」と同様、カメラ演出が秀逸でしたね。9thにはなかったドレッサーを表現するパフォーマンスも良かったのですが、「震える手も竦む足も 少しだけど慣れてきたの」の歌詞でのカメラ切り替えと、近藤唯さんの表情の魅せ方は素晴らしいものでした。カメラワークにおいては、Day2ではここが一番かもしれません。

 

 その後は前日より早いMTG属性曲パート。近藤さんは連闘で、小走りで階段を駆け上がるはめに。前日同様ひたすら楽しいPBA、さらにFaryTaleをカッコよく歌う温姫さんが印象的でした。

 

 そして、その後は再びソロ曲パートに。やっぱりメドレーにメドレーを重ねるより、この構成の方が良かったのでは……。大関さんの「満腹至極フルコォス」は予想してなかった方の曲でしたが、この難曲を5~6thではしんどそうだったところもかなり安定して歌い抜いていたのが印象的です。そして香里有佐さんの「MUSIC JOURNEY」。8thではオスカーとしての男声で歌っていたので、歌織さんとしては感謝祭以来の披露になりました。おそらく香里さんにとってはソロ曲で最も得意な音域なのでしょうが、余裕たっぷりで楽しそうに歌いこなす姿はさすがの一語でした。意識的にアレンジも効かせていたので、軽くオスカーを混ぜる場面があったのはファンサでしょうか。コールも楽しい。

 昨秋のオケマスでの今井麻美さんとの共演以降、重要な場面を任され続けて歌唱力も表現力もどんどん高みに昇っている感のある香里さんですが、私は一昨年に7thRのレポを書いた時にはライブの助演賞について以下のような、野球の民にしかわからない例えをしていました。

 

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 個人的にはもう、当時基準の菊池涼介クラスと言ってもいいと思います。

 

 

 

 この後は前日同様のチュパカブラから始まる非オリメンメドレーになるわけですが、前日と打って変わって満足度は天元突破でした。曲が好みで文脈もよりしっかり読み取れていたのが良かったからでしょうか。また、そもそも席がCブロック前方ど真ん中というかなり良い位置なのもあったかもしれません。

 メドレーの初手は香里さん、小岩井さん、大関さんによる「ピコピコIIKO!インベーダー」。ドンピシャの人選に思わずぶち上がりましたし、存分に幼年期のみんなと化しました。

 この曲を現地で初めて浴びたのは6thSSAです。……しかしながら、ピコプラの登場タイミング前に例の一件があり、以後の私はただの棒立ち状態になっていました。当然コールなんてしていません。だからこそ、万全の状態でこの曲を浴びて(しかもこの曲には歌のお姉さんっぽく歌う朋花は実に解釈一致)、Act-1でわずかに払拭しきれなかったものをお釣りがくるくらいに回収できたのは幸甚の極みでした。ここは本当に本当に感謝しています。

 さらに、これまた私の好きな「月曜日のクリームソーダ」。なるほどこの人選は意図がわかる。いやあ今日のメドレーは素晴らしいな……なんて思っていたら、唐突に「それ」は投下されました。

 

 

 「やあみんな、おはよう」(ちょっとねっとり気味なイケボ)

 「おはようございます」「おはようございます、お兄様!!」

 

 

 そうです、我らがオペラセリア・煌輝座の「Parade d'amour」です。紫電Pは終わりました。

 実のところ、Twitterで言っていたようにこういうミックスゾーンがあればこの曲の出番はあるかもしれないと言ってはいました。しかし、あるとすればDay1の「志保以外総取っ替えオペラセリア」の可能性がまだ高いと思っていたので、この日も持参はしていたオペラセリアのリリイベタオルは咄嗟に取り出せず、それどころか普段は絶対やらないノータイムUOをやっていました。上がる曲で何でもUO折るのは品がないと思う派閥なので、今までキラメキラリやジブリ以外ではMOIWのムンナイくらいしかやったことないのに……。

 

 メンバーは、

 アシュリー(志保)→静香

 オスカー(歌織)→ジュリア

 アリエル(まつり)→ロコ

 ハーヴェイ(琴葉)→百合子

 というもの。これがまた配役の妙がありました。配信コメントで「百合子の妄想か?」とか言われてたのは笑った。

 

 アシュリー静香はしずしほつながりであり、D/Zealつながりでもあります。歌詞の「願いを、かなえるために!」は素の静香にも重なるところがありますね。

 オスカーパートを担ったジュリアはオペラセリアのアドバンストコミュでユーインという役を演じています。彼はオスカーを非常に尊敬しているという役どころで、この配置もドンピシャですね。

 アリエル担当のロコはわんこ系つながり。アリエルよりかわいい「お兄様の邪魔をするな!!」のセリフは会場がめちゃくちゃ沸きましたね。百合子は同じくアドバンストコミュでセシルという役を演じていますが、いい子なんですがちょっと気弱なところもあってこれもハーヴェイに近いところがあり。このように、配役についてはほぼ完璧でした。あと愛美さんはすごいシャフ度してた。

 強いて言えば、告白シーンまでやってもらいたかったなあ……とは思います。敢えて注文を付けるとすればそこでしょうか。

 

 メドレーの締めは、ミラソニの「絶対的Performer」。この曲もコールは初解禁です。

 もともとはここに稲川さんが入る予定だったようです。この曲はオリメンでも非オリメンでもやる可能性は少なくないと踏んでいたので、持ってきていたフィギュマスの歩のタオルを広げて「ON THE WAVE!!!!」の声援を送りました。

 

 いつの日か戸田めぐみさんが、コールありの環境でこの曲でも「My Evolution」でも、ミラソニの曲をもう一度歌える機会が来る時があってほしいものです。歩の低音が軸になる曲や宿題の曲は他にもあるので、もし復帰が叶ってもなかなか難しいかもしれませんが、やっぱり戸田さんの煽りでボロ泣きしながら「Yeah! Yeah!」したいです……。

 

 

 

 

 メドレー後のMC明け。満を持してD/Zealの「ハーモニクス」が披露されます。私にとっても非常に思い入れが深い曲ですが、ライブのたびにデュオの表情を変える面白さがある曲でもあります。6th福岡ではどちらかと言えば愛美さんがリードし、逆にSSAでは田所あずささんがリードし、バンナムフェスでは二人の協奏といった趣がありました。今回は振りが変わった「背中を預ける」シーンの演出を象徴として歴戦を経たデュオといった印象があり、今までのハーモニクスとはまた違う深みのある魅力を感じました。これを現地で見届けられて良かったです。

 

 D/Zealに続いては、9thから超強化された天井まで広がる稲光の演出とともに登場した渡部結衣さんの「稲妻スピリット」。武道館の時よりも演出が全般的に強化されていましたね。そして本当にダンスが映える。

 

 そしていよいよ、小岩井さんのターンがやってきます。会場の全員が予想していたであろう「Sister」。天才・小岩井ことり(この後のMCでの自称)の自作自演でおなじみの難曲です。朋花の曲では貴重なスタンドマイクなしで歌われる曲でもあります。

 

 末席の朋花Pとしてどういうふうに見え方が変わっているかな……という思いはありましたが、実際のところ「見える景色」については9thやAct-1の時とは特に変わらなかったというのが率直な感想でした。当時から一挙手一投足を見逃すまいとガン見して、解析のために後で頭痛を起こすくらいに脳をフル稼働させてるのは以前から変わらずでしたし、小岩井さんがとてもお綺麗な方で、朋花同様に「魅せる」表情や仕草が抜群に上手いのも変わりません。

 ただ、信頼して待っていたパフォーマンスをその通りに出力してくださることには、さすがの小岩井さんだなという思いで、初陣となった朋花ライトを片手にミックスペンラも用意して、ただただガン見していました。

 

 そう、ガン見していたのです。

 

 

 

 このライブの一年前、私はサンリッチカラフルで防振双眼鏡に頼ってガン見していた結果大失敗を犯しました。そっちに集中していたばかりに、長谷川明子さんの「Nostalgia」でスクリーンに流れた美希の映像を見落としたのです。

 

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※この記事の後半参照。

 

 ええ。なんでこの話をしたかというとですね。「Sister」の歌詞の2番には「有刺鉄線は赤」という歌詞があるんですね。そこで響の看板曲「rebellion」のように、赤のライトを掲げるというやつがあるんです。

 没入するくらいガン見してた結果、ちゃんと構えてたのにミックスペンラの赤を掲げるタイミングを逸しました。信じられない凡ミスです。

 

画像会話 on X: "おいは恥ずかしか! 生きておられんごっ! https://t.co/eJGRGgBMWS" / X

 薩摩武士なら確実に腹を切ってる。

 

 

 

 

 

 というわけで、もう二度と取り戻せない可能性が少なくない失敗をやらかして頭を抱えましたが、ステージそのものはこれ以上ないくらい楽しめた気がします。「担当」という概念が追加されることで何が見えるかより、自分の心情として心置きなく個別ライトやタオルを振れるかとか、そういうところの変化が大きかったと感じました。

 

 実はもう一つ、ミリオンスターズの子の担当Pを名乗ることで変わったものがあったのですが、それに気付くのはもう少し後のことです。

 

 

 

 

 

 そうして、ソロパート終盤。

 Act-1では獲ることを義務付けられ、そしてきっちりMVPを獲ったMachicoさんはトリへのアシストに回りました。とはいえ今回の「泣き空、のち」は、MCで彼女が言い方はアレなものの「何も考えずに」と言及していたのと重なりますが、初披露で緊張感も纏っていた9thと違い、空を舞う羽根のようにどこまでも自由で、天衣無縫な伊吹翼であったように思えます。

 その曲の流れも受け、ソロパートのトリを務めたのは予想通り田所あずささんでした。彼女もまた、今回はトリでMVPを獲るべくして獲ることを求められていたように思えます。

 

 予想予習メドレー動画で、私はこの「SING MY SONG」がソロのトリで歌われる前提で、コメント欄にこう書いていました。

 

 

 

 野暮な話とは、5thの大失敗のこと。5年越しのリベンジの場で、10thツアーの最後のソロかもしれない場面で、彼女はどう歌うのか。それだけを注目していました。

 

 田所さんは、最初こそ緊張しているように見えました。ですが、前回のトラウマとなった場面を越えると強張りはすぐに適度な緊張感に変わり、むしろ余裕さえ感じさせる佇まいへと移り変わっていきます。研ぎ澄まされた剣というよりは、どっしりと根を張った大樹の枝から、無数の蕾が花を開かせるような。時折笑みさえ見せるのが、とても記憶に残りました。

 最後のロングトーンも完璧に魅せた後に見せた、やり遂げた笑顔。8年前の「細氷」がオーバーラップしましたね。

 

 「今日はころあずが最後に持っていったね」。書いた時にはほぼ願望でしたが、田所さんはそう言われるに相応しい歌唱を見せてくれたと思います。

 これまで各ライブのMVPは7thR駒形さん、8th香里さん、9th温姫さん、10thAct-1はMachicoさんと評してきましたが、Act-2のMVPは田所さんかなと思います

 

 演者の皆さんが集まり、アンコール前最後の曲。香里さんが「ひゃくまんの思いを乗せたこの歌を聴いてください」と話すと、会場が大きくざわつきました。

 私は前夜の感想ニコ生で、Day1Day2の全体曲入れ替えの可能性について「ミリシタ以後の(ハッチポッチを除く)フルライブではやってないし、ないんじゃない?」という趣旨の話をしていただけに、やっちまったなあ!という思いを抱きつつも、望外だったイントロに心が沸き立ちました。

 

 

 「Flyers!!!」は、バンナムフェス1st、7thRの両ライブで非常に印象深い曲で、どっちでもそれぞれ別の理由で撃沈しています。ただ今回は、最後まで瞬きさえなるべく控えて、自分だけの光景を目に焼き付けたいと考えていました。

 この曲に限っては、小岩井さんではなくこの曲で7thRの縁がある温姫さんを中心に見ていましたが……やっぱりサビの「あなたに」の手を差し伸べるポーズはダメですね。バンナムフェスと7thRでの思い出ボムが炸裂して、視界が危うくなりました。このライブの時点では、「一番ミリオンを象徴する全体曲はUNION!!、一番泣けるのはFlyers!!!、インストが一番好きなのはGlow Map」と常々言ってきましたが、本当にいい曲です。振り返りというテーマをやるにあたって、最後にいい席でこの曲を聴けて幸せでした。

 

 

 告知コーナーではAct-3の情報が出て、この時点では「なるほど、何やるかさっぱりわからん」となっていましたが、その後には予想通りの「M@STERPIECE」の告知が来ましたね。体感では両日通じて一番沸いていたように感じ、これは演者さんも複雑では……と思ってはいましたが、しかしマスピを「完全再現」できるのは据え置きではなく唯一ミリシタのみである以上、これでいいのかもしれません。

 一時期はマスピに代わる曲が出てこないことについて色々と考えたこともありましたが、神原大地さん言うところの「歴史が歌わせた曲」をそうそう凌駕できるものが出てくるわけもなし。サンリッチとMOIWを経たからこそ言えるのかもしれませんが、マスピの立ち位置についてはこれはこれでいいのかもしれませんね。

 (8/25追記)ところで2500位ボーダーがヤバくて必死になって逃げてますが……100万超えるかあ。

 

 

 

 アンコールの一曲目は、前日と変わらず「Crossing」。改めて素晴らしい名曲だな、「UNION!!」にも遜色ない曲はやっぱりこれだよなと感慨に耽りつつ、朋花の固有ライトとミックスペンラを振っていました。

 

 この曲をMVの挿入曲として初公開して9th、Act-1に続いて浴びたことで、一つの気付きがありました。様々な経緯から、どれだけの時間と費用を投じても半歩から一歩くらい引いて観る癖があったこのブランドについて、あの頃より自分が少しだけ踏み込んでいる、より自分事になっていると実感できたのです。

 

 諸々では随分前の時点でも余裕で七桁単位で突っ込んでるのに今さら?と言われそうですが、めんどくさい古参なんてのは往々にしてそんなものです。

 昨今のミリアニ先行上映に対する一連の流れでも強く実感しますが、この距離感の半歩程度の変化こそ、ミリオンスターズに担当と言える子が増えたことではっきり変わったことなのかもしれません。

 

 

 本音を言えば。それが一瞬頭によぎったMOIW2023のマスピ以降、終活ではないですがしかるべきタイミングで綺麗に燃え尽きたいという想いも心の中にあるのは事実です。ですがこのコンテンツがそんなに綺麗な終わり方をすることは当然ないですし、川向こうの隣町と違って、765ASがそれを択ばなかったからこそ今の彼女達とミリオンがあります。

 

 真Pとしての軸はありつつも二律背反だらけの私自身としても、これだけP歴が長くても惑わずの境地には程遠いものがあります。しかし何にしても。末席の副担とはいえ朋花Pであるという自認を持った以上、十周年の先も、悲願のアニメの先も止まらねぇを掲げたブランドを追う者として、もうそれは許されないでしょう。

 

 

 

 

 グッドサインとまたドラマチックなナカムラその3やら天才小岩井ことりやらのあったMCを経て、最後の「Thank You!」。私は「Cブロック前方だし、さすがのファンサの女神もタオルとかは見えてないやろ……」と思い、まずは恒例となった2セット目のロコライトを点灯。1番サビで温姫さんに無事に手を振ってもらうと、2番からダメ元で朋花タオルを後ろの視界を妨げない程度に広げ、ライトも点けます。するとあっさりこちらにも小岩井さんから反応をもらってしまい、ありがたいやら二股ムーブで申し訳ないやら……。

 ちなみに後日「ことりの音」にその件でメールを送ってみたところ、今回のCブロックの位置ならステージから固有グッズが見えるんだそうです。マジか。

 

 

 それはともかく。総評としては、この日のライブはAct-1に負けないものでした。そもそも席が良かったのも影響大ですし、メドレーの文脈をその場で読み取れたといった要因も様々でしょうが、ピコプラしかりMTW以降のコールあり曲しかり、心残りのあった振り返りができたのも大きかったと思います。もちろん、会場の構成などといった改善すべき点はおおいにあるのですが……。

 Act-3の休み取得が困難という壁はありますが、「例えアニメの出来がどうなろうと10thは必ず全通をしよう」と、改めて心に誓ったライブになりました。ただ、その一方で「なんか楽曲温存してない?」と思うこともあり。これはAct-3と4で答え合わせですかね。

 

 

 それはそれとして、歌のお姉さん三人衆の「ピコピコIIKO!インベーダー」リミックス、音源化されないかなあ……。

 

 

 

 

 終演後の混雑は、早抜けしたり規制退場に従わなかった人が多かったりした影響か、はたまたCブロックという位置取りの良さか、この日は前日よりは随分マシな退場→あおなみ線搭乗だったような気がします。

 

 おかげで無事打ち上げもできました。この数日後に私のコロナ感染が判明した際には、やってしまったのではないかと思い肝が冷えましたが……。

 

 

 翌日は既に体調が怪しかったのですが、食欲そのものは旺盛で喉や鼻も違和感がなかったためただの疲れのようでもあり、冷房を強めに効かせたまま布団蹴っ飛ばして寝てたのもあり……ということで、大丈夫と判断して普通にあちこち歩きまわって観光をしていました。結局、発熱したのはここからさらに3日後なので、平均2~4日とされる潜伏期間を考えると微妙なところです。帰りの新幹線で、隣のノーマスクの方からもらった可能性もゼロではないですし。

 

 

 

 

■おまけ ライブ翌日のでらます関連

 

 この日はでらますのコラボ関連では、

 

海美と環がコラボしている水族館に行ったり、

 

 

美奈子、育とのコラボをやってた鳥開総本家さんを訪れて、親子丼に舌鼓を打ったりしました。

 

 

 

 あと、初めて来たのになぜかよく知ってる構図。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■Act-3、Act-4に向けて

 

 

 はい、ここからはライブレポ恒例の読む価値のない繰り言コーナーです。

 

 Day2の告知コーナーでは、Act-3の出演者が発表されました。

 

 

 アニメ公演と銘打っているだけあって、キャラクタービジュアルもミリアニ仕様。また、6th地方公演以来の両日出演形式です。22人で全体曲を歌うとなると、6thSSAを超えてハッチポッチ以来の多さになる感じでしょうか。ミリアニでこういうユニットで曲が出るのでは……という推測は、翌月の異次元フェスの編成も含めて出てきていますがどうなるでしょうね。

 それも第二幕でわかるはずですが、いずれにしても私は両日ご用意されているので、何とかISF11共々休みを取って遠征できるようにしたいものです。その代わり配信で見る予定の異次元フェスは休めないっぽい日なのでそもそも配信リアタイすら厳しそう。

 ミリアニの新曲は最低でも10曲以上の新曲があることは確定しているので、Act-3は+αと第一幕でも流れたあの曲のような、劇中曲や全体曲、あるいは温存曲のいくつか。ソロは……どうなんでしょうね。二分割するとして、アニメ新曲だけで10曲以上ある中、ソロの一日11曲を多いと見るか少ないと見るか。

 

 

 いずれにしてもミリアニについては、近くまた別の記事で語る機会があろうかと思います。ここまで読んだ人で見に行っていない人はそうそういないでしょうから、ネタバレ全開で書いてもいいのですが。

 

 

 

 

 ……話を戻します。

 

 では、アニメ要素をAct-3とフェスで大半消化するとしたら、Act-4はどうするのでしょうか?

 今わかっているのは、パンフの発言からおそらく上田麗奈さんが久々のライブ参戦となると推定されるくらいです。おそらくアニメの曲も全体曲などである程度は入ってくるでしょうか。さらに雨宮天さんと麻倉ももさん次第ではありますが、4人揃うなら比較的ハードルの低いBNS共々、BCも悲願のコミカライズ曲をやるかもしれません。

 

 

 あとは、グランドデザインの問題だと思います。

 

 9thの告知前までは、私はいわゆる765ミリオンでMTSを消化するハッチポッチ2的なライブをやってから10thツアーに入ると踏んでいました。ただ、実際には4公演のうち1、2公演で10年を振り返り、3公演(とフェス)でアニメ、という形となりました。

 

 他方、MTS曲はAct-2でも完全封印となりました。シーズンエアーで披露し、765AS以外のオリメンが揃っている曲が複数あったのにもかかわらずです。一部の曲の扱いからして、ナンバリングで歌っていなくても今回までの振り返り公演ではルール上歌えることはわかっています。

 ですので、正直これは想定外でした。

 

 それが何を意味するのかはわかりません……が、個人的にはここまでやったんだから10thツアーは39人で完遂してほしいという思いと、ミリオンライブとしてのフルスペックを出し尽くさずに10周年完走と言えるのか?という思いが二律背反の形で同居しています。これは朋花担当としての自覚を持つ前も持った後も、時期によってかなり揺れています。

 

 おそらく今、ミリオンスターズ側の演者は平均値という意味では心技体、そして経験値のバランスも含めれば全盛期にあると思われます。しかし、これだけ注力した10thイヤー完走後は765ASのような(ディレ1と約束していたとされる)一休みには入らないにしても、ガクッと参加率が落ちる方も増えるのではないかと想定されます。病気やケガだけではなく、演者の皆様には作品だけでなくそれぞれの人生があり、家庭を持たれている方もいます。

 ちょうど4年前の2019年8月のリリイベでは、「LEADER!!」の中村繪里子さんが、今後自身の参加できないライブがあるかもしれないという趣旨の話をしてセンターの曲を譲っていたことがありましたが、誰に何があってもおかしくないと思います。

 対して765ASの演者は、生まれたばかりのお子さんを抱えていらっしゃる後輩組の数人はかなり大変そうではありますが、中堅と上の世代は割と安定稼働状態にあるように見えます。もちろんサンリッチ水準の連戦やツアーは難しいのでしょうが。

 ただこれも2、3年後はどうなっているかわかりませんし、そもそもアイマス全体の20thイヤーが近づいていることを踏まえると、ASはASで来年下半期以降から20thイヤー前半のどこかで単独を打ちたいところではあります。何せ平田宏美さんの言ったことは叶うので。

 

 そういう意味では、良いコンディションで765ミリオンをやれるチャンスというのはもう意外と少ないように思います。ハッチポッチの時よりも随分関係性も深まり、ミリシタでは混成曲が増え続け、未披露曲も溜まりに溜まっていてさらにこれから増え続ける見通しでも、です。

 長らく悲願としてきた私としては、それであれば、ミリオンスターズとしてのフルスペックをツアーを通じて十二分に出し切った後、ミリオンライブとしてのフルスペックをどうにか――と思う一方で、もし戸田さんや村川梨衣さんが出演可能ならば、それよりも39人をきっちり揃える方を優先してほしいという想いも、とても、とても強いものがあります。

 

 欲を言うなら、Act-EXがないならAct-4は両日のうちDay1は765ミリオン、Day2は39人フル出演、なんてなったら最高なのですが……。ただ私が度々理想として語る、時々でいいので道が交差してほしいという765ミリオンの在り方は嫌う人も相当多い人は自覚していますし、ミリアニも含めた昨今の様々な動きは私の期待に応えてくれるかもしれないという感覚を強くはしつつも、バンナムがそこまで完遂できるかというとぶっちゃけ難しいというのもわかってはいます。

 なんせスポットライト一つさえ置かなかったことがあるくらいですからね、4年前。

 

 でも、天海春香のあのエピソードをモチーフにした以上、「Crossing!」は彼女に歌わせないことには完成しないのでは?と思うんですけどね……。どうなんでしょうね。

 

 そんな繰り言が出てしまうのも、「Flyers!!!」を聴いて、あのSSGでの今井さんのFlyers!!!プレー時の「この曲をいつかみんなで踊る日が来るのかしら」というつぶやきに対して、小岩井さんの「踊りたい……だって私たちは765プロだから……」と応えたやり取りを久々に見たからなのかもしれません。

 

 何にしろ、どっちに転ぶにしても素晴らしいものは出てくるのは確かなので、Act-3現地でその発表を見守りたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あと、ミリアニはいいぞ。みんな見に行こう。